(日経9/29:企業・消費面)
日本たばこ産業(JT)は米たばこ大手レイノルズ・アメリカンの子会社の買収に向け最終調整に入った。買収額は約50億ドル(約6千億円)になる見通しで、週内の合意を目指す。実現すれば2007年に2兆円以上を投じて買収した英ガラハー以来の大型案件となる。海外たばこ企業のM&A(合併・買収)を軸にしたJTの成長戦略が前進する。
「ナチュラル・アメリカン・スピリット」は日本で高価格帯ブランドとして知られている
レイノルズ子会社のサンタフェ・ナチュラル・タバコ(ニューメキシコ州)を買収する方向でレイノルズと詰めの協議を進めている。サンタフェ社は「ナチュラル・アメリカン・スピリット」を製造し、米国のほか欧州や日本で販売している。JTは同ブランドの販売権を獲得し、グローバルの成長を加速させる考えだ。ただ交渉では米国内での販売権については除外される可能性がある。
サンタフェ・ナチュラル・タバコは1982年に設立された。14年の売上高は6億5800万ドル(約790億円)、営業利益は3億3700万ドル(約400億円)と収益性は高い。
ナチュラル・アメリカン・スピリットは比較的新しいブランドで、有機栽培の葉タバコを使った個性的な商品として人気がある。日本市場でも通常のたばこよりも、やや高級なブランドとして存在感が高まっているという。
JTは現在の海外事業の主力ブランドである「ウィンストン」「キャメル」などに次ぐ有力ブランドとして育成する方針とみられる。
JTは99年にRJRナビスコの米国外での事業を、07年には英ガラハーを買収するなど、大型のM&Aを通じて海外でたばこ事業の拡大を進めてきた。今回のサンタフェ社の買収は海外だけでなく、日本国内の販売強化にもつながる。
JTは国内の清涼飲料事業から今年撤退し、主力のたばこ事業に集中している。事業の選択と集中を進める戦略とも一致すると判断したようだ。
日本たばこ産業(JT)は米たばこ大手レイノルズ・アメリカンの子会社の買収に向け最終調整に入った。買収額は約50億ドル(約6千億円)になる見通しで、週内の合意を目指す。実現すれば2007年に2兆円以上を投じて買収した英ガラハー以来の大型案件となる。海外たばこ企業のM&A(合併・買収)を軸にしたJTの成長戦略が前進する。
「ナチュラル・アメリカン・スピリット」は日本で高価格帯ブランドとして知られている
レイノルズ子会社のサンタフェ・ナチュラル・タバコ(ニューメキシコ州)を買収する方向でレイノルズと詰めの協議を進めている。サンタフェ社は「ナチュラル・アメリカン・スピリット」を製造し、米国のほか欧州や日本で販売している。JTは同ブランドの販売権を獲得し、グローバルの成長を加速させる考えだ。ただ交渉では米国内での販売権については除外される可能性がある。
サンタフェ・ナチュラル・タバコは1982年に設立された。14年の売上高は6億5800万ドル(約790億円)、営業利益は3億3700万ドル(約400億円)と収益性は高い。
ナチュラル・アメリカン・スピリットは比較的新しいブランドで、有機栽培の葉タバコを使った個性的な商品として人気がある。日本市場でも通常のたばこよりも、やや高級なブランドとして存在感が高まっているという。
JTは現在の海外事業の主力ブランドである「ウィンストン」「キャメル」などに次ぐ有力ブランドとして育成する方針とみられる。
JTは99年にRJRナビスコの米国外での事業を、07年には英ガラハーを買収するなど、大型のM&Aを通じて海外でたばこ事業の拡大を進めてきた。今回のサンタフェ社の買収は海外だけでなく、日本国内の販売強化にもつながる。
JTは国内の清涼飲料事業から今年撤退し、主力のたばこ事業に集中している。事業の選択と集中を進める戦略とも一致すると判断したようだ。