日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

6501 日立、ネットにつなぎ製造革新 IoTを活用し全工程把握 多品種少量生産、効率的に

2015年03月13日 | 16.電気機器
〔15.3.13.日経新聞:企業2面〕
 

 日立製作所は様々なものをネットにつなぐインターネット・オブ・シングス(IoT)の技術を利用し、生産現場の革新に乗り出す。まずサーバーなどを手がける工場の全工程をセンサーで把握し、多品種少量生産の効率を高める。自動化で納期も25%短縮する。IoT技術の活用はドイツと米国が先行しているが、日本でも製造革新に使う動きが広がってきた。

 秦野拠点(神奈川県秦野市)を2016年度をめどに刷新し、生産ラインの各工程にセンサーを設置する。サーバーやストレージ(外部記憶装置)など、組み立てる製品ごとにロボットや機械の作業を自動で切り替え、様々な製品を効率よくつくれるようにする。作業が円滑に進むよう監視して問題があれば素早く修正し、生産計画の変更にも柔軟に対応する。

 ラインの稼働状況に連動する無人搬送車も導入し、必要な部品を倉庫から自動で取り出して各工程に届ける。部品倉庫にもセンサーを取り付け、在庫が減ったら自動発注する。ビッグデータ分析の技術を使って需要を予測し、部品の発注や工場の稼働率を最適に保つ。これにより時間あたりの生産性を25%高める。

 今後は産業機器など他の工場にも広げるほか、蓄積したノウハウを生かし、国内の製造業にシステムとして提供する。

 日立以外でもIoT技術を生産改革に役立てる試みが広がっている。富士通は米シスコシステムズなどと組み、4月から通信機器の生産子会社で各種センサーから得た情報をもとに、ライン停止に陥る原因などを分析する。その結果を稼働率の向上に役立てる。

 NECはカメラと重量計を使い、段ボールの表面を撮影するだけで製品の中身や数量を把握できるシステムを開発した。箱へのバーコード貼り付けが不要で、目視と比べ作業費を2割減らせるなど検品効率が高まる。

 IoTでは、位置や稼働状況など膨大な情報の収集・分析による業務効率の改善などが見込まれる。従来は老朽インフラや機器の監視に使う例が多かったが、最近は生産革新に期待がかかる。

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