日本株と投資信託のお役立ちノート

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(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

板ガラス 値上がり 6年半ぶり、平均15% メーカー各社が強気姿勢

2015年01月08日 | 素材:土石系
〔15.1.8.日経新聞:マーケット商品面〕


 旭硝子や日本板硝子、セントラル硝子の板ガラス各社が進めていた住宅の窓などに使う建築用ガラスの値上げがおおむね浸透した。上昇率は平均15%で値上がりは6年半ぶり。ガラス各社が昨年秋に原燃料価格の上昇を理由に打ち出した10~20%の値上げをガラス販売店などが受け入れた。為替の円安で中国からの輸入品が値上がりしているのも国産品の値上げ浸透につながった。

 東京・特約店卸価格は指標となるフロート板(厚さ5ミリ)が1平方メートルあたり1520円前後。1カ月前に比べ200円(15%)上昇した。

 円安を背景に原燃料のけい砂や重油価格が上昇したため、板ガラス3社は昨年から相次いで値上げを打ち出した。板ガラスを外部から調達して加工するサッシメーカーも建築用ガラスの値上げに動いた。「建築用ガラスの供給元すべてが相次いで値上げしたため需要家も値上げを受け入れざるを得なくなった」(都内の特約店)という。

 最近の原油安で重油価格は下落しているが、建築用ガラスの収益低迷に苦しむガラス各社が抵抗を振り切って出荷価格を引き上げた。板ガラス各社は「シェアを落としても値上げを通す」(旭硝子)と強気の販売姿勢を続けた。

 需要が堅調なことも値上がりにつながった。窯業・建材統計によると、昨年10月の板ガラス出荷量は前年同月を下回ったものの、消費増税前の駆け込み需要の反動減の影響が大きい。1~10月合計では2029万換算箱(1箱は厚さ2ミリで9.29平方メートルに相当)と前年同期に比べ0.3%増だった。

 輸入品価格が上昇しているのも値上げ浸透の背景だ。中国製を中心にした輸入品は国内市場の10~15%程度を占める。中国では板ガラスが供給過剰のため、余剰分を日本に出荷している。「中国品は日本品より3~5割安いが、円安で対日価格が引き上げられつつある」(都内の特約店)という。輸入品の価格メリットも薄れつつある。

 今回、値上げが浸透したのは中小のガラス販売店などで主に中小向けだ。今後はゼネコンなど大口需要家向けが焦点になる。「オフィスビルなど大型物件でも新価格での交渉が始まっている」との指摘がある一方、ある大手ゼネコンは「ガラス製品の納入業者からの値上げ提案はまだ受けていない」と打ち明ける。 

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