ウエアラブル端末、より薄く 7762 シチズン、世界最薄級のスイッチ開発

〔15.3.25.日経新聞：企業１面〕

「横押しタイプ」(左)と「上面押しタイプ」の２種類を量産する

　シチズン電子は、スマートフォン（スマホ）やウエアラブル端末に向けた薄型のスイッチを開発した。携帯機器の側面などに付けるボタン用スイッチ部品で、厚さ1.35ミリメートルと量産品では世界最薄級だ。時計型などのウエアラブル機器の形状をより薄くできる。４月から山梨県と中国・江門市の製造拠点で、月400万個規模で生産する。

　スマホの音量調整などに使う押しボタン用のスイッチ部品で、シチズン電子は「タクティルスイッチ」と名付けた。中国や韓国のスマホメーカーから部品の薄型化要求が強く出ており、これにいち早く対応した。

　内部に使うバネの形状を工夫し、薄型化しつつ強度を高めることに成功。押しボタン動作の耐久性も確保した。内部は密封構造に仕上げ、防水型のスマホやウエアラブル機器に使える。シチズン電子はスマホ向けスイッチ部品大手で、世界シェアは４割程度という。