日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

香港 中国の不良債権を懸念

2014年12月11日 | 株式全般
〔14.12.11.日経新聞:マーケット総合1面〕

 10日はアジア株式相場が高安まちまちの中、香港株式市場でハンセン指数が小反発した。上海総合指数の大幅反発が好感されたものの、中国経済の減速を示す経済指標の発表もあり、香港での戻りは鈍かった。

 「今後2~3年、中国の銀行の不良債権比率は毎年2%ずつ上昇し続ける」。格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の廖強シニアディレクターは9日、香港での記者会見で強調した。銀行監督当局が公表した9月末の不良債権比率は1.16%だったが、大幅に増える可能性があると予測する。

 最大の理由は不動産市況の低迷だ。中国の銀行は不動産業界への貸し出しの割合が多く、中小銀行では20%を超える銀行もある。企業向けローンのうち不動産担保融資も3~4割に上るという。

 中国人民銀行(中央銀行)は11月下旬に利下げを実施し、不動産販売には一部回復の兆しもみられる。だが廖氏は「不動産会社は大量の在庫を抱え、需給バランスの崩れた状況は来年も続く。中国の銀行にとって最大のリスクだ」と指摘する。

 追加金融緩和への期待から上海株は急ピッチで上昇し、つられる形で香港株も好調を続けてきた。しかし「(人民銀の)流動性供給が中国の企業や銀行が直面する構造問題を解決するわけではない」(マッコーリー証券)との冷めた見方もある。(香港=粟井康夫)

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