ＧＥ、金融の一部を3.8兆円規模で売却 米ウェルズ・ファーゴに

（日経10/14：国際２面）
　【ニューヨーク＝山下晃】米ゼネラル・エレクトリック（ＧＥ）は13日、消費者ローンやリースなど金融部門の一部を米銀行大手のウェルズ・ファーゴに売却すると発表した。譲渡する資産の規模は約320億ドル（約3.8兆円）でおよそ3000人の従業員も移籍する。譲渡は2016年の第１四半期に完了する見通し。

　ＧＥは４月に金融事業の大幅な圧縮を発表しており、今回の取引もその一環だ。金融子会社ＧＥキャピタルからの事業譲渡となり、リース事業の一種であるベンダー・ファイナンス事業や法人向け融資のコーポレート・ファイナンス事業も含まれる。

　ウェルズ・ファーゴにはこれまでも不動産関連の金融資産や鉄道車両リースの大部分を売却することを決めている。

　ＧＥは今夏、医療事業者向けの金融事業を米金融機関のキャピタル・ワンに売却することを決めたほか、米投資銀行最大手のゴールドマン・サックスに対してはオンライン銀行の預金の売却などを進めている。金融事業を大幅に縮小する一方で、ＩＴ（情報技術）を活用した製造業へ注力する戦略だ。