日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

日用品・化粧品、国内で増産 4574 大幸薬品・4922 コーセー・4452 花王… 訪日客に日本製アピール

2015年04月08日 | 7.化学
〔15.4.8.日経新聞:消費Biz面〕


 日用品や化粧品のメーカーが訪日外国人らに人気がある商品を相次いで増産する。大幸薬品は60億円かけて除菌消臭剤の生産能力を3倍にする。コーセーも70億円投じて化粧品などを3割増やす。訪日外国人は2014年に過去最高を記録し、足元でも堅調に推移する。各社は国内で増産することで「日本製」への関心が高い外国人らの需要をさらに取り込みたい考えだ。

 整腸剤「正露丸」で知られる大幸薬品は、インフルエンザなどのウイルスの働きを抑える除菌消臭剤「クレベリン」を増産する。15年秋に京都府で新工場を稼働させ、生産能力を従来の3倍の月100万個にする。現在は大阪府内の2工場で生産しているが、京都の新工場に集約して効率も高める。

 クレベリンは主に屋内で除菌剤として使う。正露丸に次ぐ同社の主力商品で、連結売上高の3割超を占める。インフルエンザの流行などで日本人の需要が堅調なうえ、中国人などが来日時に購入するケースも多いという。「正露丸シリーズと一緒にクレベリンを大量に買う訪日客もいる」という。

 日本製品に対して品質面などでの信頼感を持つ訪日客は多い。自分自身が使うだけでなく、土産用として大量購入するケースも珍しくない。

 目と目元を蒸気で温める花王の「めぐりズム 蒸気でホットアイマスク」は日本土産の定番の一つ。今年の春節ではドラッグストアで段ボール1箱分をまとめ買いする人もいたという。

 このため、花王は同商品の生産能力を16年までに14年比1.5倍に増強する。これまでは工場の稼働時間延長で需要増に対応してきたが、今後も好調が続くとみて設備増強に踏み切る。中国人などから人気がある乳幼児用紙おむつ「メリーズ」も酒田工場(山形県酒田市)の生産能力も16年までに2倍にする。

 アース製薬は赤穂工場(兵庫県赤穂市)に洗口液「モンダミン」の生産棟を新設する。投資額は45億円程度の見通し。年内にも着工し、16年秋完成を予定する。生産能力を現在の2倍に引き上げる。高付加価値を売りにした日本のオーラルケア製品への訪日客の関心の高さなどが背景にあるようだ。

 嗜好品の化粧品でも増産の動きが広がる。コーセーは17年までに群馬工場(群馬県伊勢崎市)に新生産棟を建設する。「コスメデコルテ」など中高級価格帯のメーキャップ化粧品や、スキンケア化粧品を生産する予定。同社全体の生産能力は3割増える見通しだ。

 中高価格帯の化粧品などでは、同じ日本企業のブランドでも「訪日客は日本で製造していることを重視する傾向がある」(都内の化粧品専門店)とする関係者は多い。

 花王は14年にインバウンド関連消費で70億円強の売り上げの押し上げ効果があったと推計しており、15年は100億円以上をめざす。メーカー各社が「日本製」をアピールするためにも国内での増産の動きが広がりそうだ。


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