日本株と投資信託のお役立ちノート

株や投信の運用に役立つ記事を探します。
(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

アジア関連株 買い広がる 食品・日用品など 個人消費拡大に期待

2015年03月12日 | 株式全般
〔15.3.12.日経新聞:マーケット総合2面〕
 

 東京株式市場でアジアの事業展開に力を入れている銘柄が上昇している。11日は東南アジアなどで事業を拡大する味の素やコーセーの上げが目立った。米国の株式相場が不安定な動きになるなかで、アジア圏の個人消費の拡大の恩恵を見込める銘柄に資金を分散する流れが出ているようだ。

 味の素は一時前日比96円(3.8%)高となり24年8カ月ぶりの高値を付けた。インドネシアやフィリピンなどで調味料が伸びている。中国で主力商品を拡販する亀田製菓は一時2.5%上げ、昨年来高値を更新した。

 東南アジアでは個人消費の伸びが経済成長を支えている。「アジアの市場拡大を見込む機関投資家などが、関連株を買っている」(SMBC日興証券の圷正嗣株式ストラテジスト)という指摘があった。

 大和証券の守田誠シニアアナリストは「ブランド力の強い商品を持つ銘柄は買い安心感が強い」と指摘する。14年4~12月期にアジア・オセアニアの売上高の比率が全体の約2割に上昇したヤクルト本社は昨年末比で株価が21%上昇した。

 化粧品や日用品関連銘柄も上昇している。東南アジア市場の開拓を急ぐコーセーや資生堂は昨年末比3割前後上昇した。「アジアの所得が増えてより品質の高い物が買われるようになっている」(中堅証券のアナリスト)。付加価値の高い紙おむつの需要が高まっているユニ・チャームや花王の株価も1割以上上昇している。

 11日に2.0%上げたファナックもアジアのスマートフォン(スマホ)利用者の拡大でスマホの金属ケースの小型加工機械がアジアメーカー向けに伸びている。

 10日の米ダウ工業株30種平均が今年最大の下げ幅を記録するなど、米国株の値動きが大きくなってきたこともアジア関連株への資金分散の一因になっている。米利上げ観測の個人消費への影響を懸念する声もあり、北米市場で自動車販売を伸ばした富士重工業の株価は値動きが鈍い。

 ただアジア関連株で選別は進んでいる。昨年まで中国の建機市場の拡大期待などで買われてきたコマツや日立建機は昨年12月8日の高値を超えられていない。中国の設備投資の勢いが鈍化し、「個人消費関連に人気がシフトしている」(アストマックス投信投資顧問の山田拓也運用部長)という声も聞かれた。

 もっともユニチャームの予想PER(株価収益率)が約45倍に達するなど、消費関連株には東京証券取引所第1部市場の平均を上回っている銘柄も増えている。割高感から「今後一段と選別が進む」という見方も多い。 

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