〔14.12.31.日経新聞:国際2面〕
【モスクワ=石川陽平】ロシアのメドベージェフ首相は30日、政府系の大手銀行であるVTB銀行に1千億ルーブル(約2100億円)の資本注入をすることを決めた。政府は他の市中銀行にも合計で最大1兆ルーブルの資本注入を計画する。通貨危機で動揺する金融システムの悪化を防ぎ、大型のインフラ事業に融資させる。
ロシアでは経済の低迷も背景に、投資や流動性の資金が不足している。銀行への資本注入は政府の危機対策の一環で、プーチン大統領が27日に大統領令に署名していた。
VTBへの注入はこの第1弾で、今後は他の政府系銀行や民間銀行でも、インフラ投資への前向きな効果を狙って資本を増強していく。
スホフ中銀副総裁は12月中旬、「1兆ルーブルの資本注入で約8兆~9兆ルーブルの貸し出しの増加が期待できる」と述べた。資本注入の原資は、石油や天然ガスの輸出収入を積み立ててきた国家福祉基金から拠出する。
同基金からは危機対策として国営石油ロスネフチなど一般の企業のインフラ事業にも資金を出す。
【モスクワ=石川陽平】ロシアのメドベージェフ首相は30日、政府系の大手銀行であるVTB銀行に1千億ルーブル(約2100億円)の資本注入をすることを決めた。政府は他の市中銀行にも合計で最大1兆ルーブルの資本注入を計画する。通貨危機で動揺する金融システムの悪化を防ぎ、大型のインフラ事業に融資させる。
ロシアでは経済の低迷も背景に、投資や流動性の資金が不足している。銀行への資本注入は政府の危機対策の一環で、プーチン大統領が27日に大統領令に署名していた。
VTBへの注入はこの第1弾で、今後は他の政府系銀行や民間銀行でも、インフラ投資への前向きな効果を狙って資本を増強していく。
スホフ中銀副総裁は12月中旬、「1兆ルーブルの資本注入で約8兆~9兆ルーブルの貸し出しの増加が期待できる」と述べた。資本注入の原資は、石油や天然ガスの輸出収入を積み立ててきた国家福祉基金から拠出する。
同基金からは危機対策として国営石油ロスネフチなど一般の企業のインフラ事業にも資金を出す。