〔14.12.21.日経新聞:1面〕
JX日鉱日石エネルギーは、昭和シェル石油の買収交渉に入った出光興産と国内の石油精製・物流で提携を維持する方針だ。互いに製油所を持たない地域でガソリンなどを融通する。JXエネは系列給油所への輸送費削減などの面で提携の合理化効果が高いと判断した。(関連記事企業面に)
JXエネの系列給油所は北海道で出光の製油所からガソリンや灯油の供給を受けている。自社の仙台製油所から製品を運ぶとコストがかさむためだ。一方、九州ではJXエネの製油所が出光系列の給油所に製品を供給している。
出光の昭シェル買収が実現すれば、原油処理能力は日量100万バレルとJXエネに迫る規模になる。給油所も約8千カ所に倍増し、単独で生産・物流を効率化しやすくなる。だが昭シェルの3製油所を加えても九州など製油所がない地域が残るため、JXエネと提携を続けるメリットがある。
エコカーの普及などで国内の石油製品需要の減少が続き、精製業の売上高営業利益率は1%にも満たない。最大手のJXエネと2位の出光が連携して競争力を高める動きは、他社に一段のコスト削減策を迫ることになりそうだ。
JX日鉱日石エネルギーは、昭和シェル石油の買収交渉に入った出光興産と国内の石油精製・物流で提携を維持する方針だ。互いに製油所を持たない地域でガソリンなどを融通する。JXエネは系列給油所への輸送費削減などの面で提携の合理化効果が高いと判断した。(関連記事企業面に)
JXエネの系列給油所は北海道で出光の製油所からガソリンや灯油の供給を受けている。自社の仙台製油所から製品を運ぶとコストがかさむためだ。一方、九州ではJXエネの製油所が出光系列の給油所に製品を供給している。
出光の昭シェル買収が実現すれば、原油処理能力は日量100万バレルとJXエネに迫る規模になる。給油所も約8千カ所に倍増し、単独で生産・物流を効率化しやすくなる。だが昭シェルの3製油所を加えても九州など製油所がない地域が残るため、JXエネと提携を続けるメリットがある。
エコカーの普及などで国内の石油製品需要の減少が続き、精製業の売上高営業利益率は1%にも満たない。最大手のJXエネと2位の出光が連携して競争力を高める動きは、他社に一段のコスト削減策を迫ることになりそうだ。