〔14.12.20.日経新聞:消費Biz面〕
訪日外国人観光客の「インバウンド消費」が、消費増税で苦戦する内需企業の業績を押し上げている。高島屋は訪日客向け免税品の好調がけん引し、2014年3~11月期の連結営業利益が180億円前後と前年同期比約1割増えたようだ。免税店運営の日本空港ビルデングは買い物客が増え中期経営計画の利益目標を上方修正したもよう。恩恵は家電量販や鉄道など幅広い業種や地方にも広がっている。
高島屋では増税の逆風で4月以降、マイナス基調だった国内の百貨店売上高が11月にプラスに転じた。これまで家電や衣料品などに限定していた免税対象が10月から化粧品や食料にも拡大。中国人をはじめアジア観光客向けに宝飾品や化粧品の販売が伸びた。
成田空港などで免税店を運営する日本空港ビルはインバウンド消費の好調を受け、16年3月期の連結純利益目標(従来は40億円)を65億円前後に引き上げたもようだ。
小売り各社も免税コーナーを強化している。ビックカメラは9~11月期の免税売り上げが前年同期の2.5倍に拡大した。売れ筋は高級腕時計やカメラなどだ。ラオックスは14年12月期に9期ぶりの経常黒字を見込む。
円安と増税の逆風に苦しむ外食産業にも追い風だ。天丼屋「てんや」を展開するロイヤルホールディングスは東京・原宿など観光地の店で客の約9割が外国人という時間帯もあるという。14年12月期は外食部門の経常利益が想定を上回り、業績を支える。鉄道やホテルの利用も活発で、東海旅客鉄道(JR東海)や帝国ホテルは今期の純利益が過去最高を更新しそう。
恩恵は地方にも波及している。沖縄県で複合商業施設などを運営するサンエーや、北海道で洋菓子店「ルタオ」を展開する寿スピリッツは訪日客向けが伸び、今年度に過去最高益を見込む。日本政府観光局が17日に発表した14年1~11月の訪日外国人数は前年同期比28%増の約1218万人と過去最高を更新した。
訪日外国人観光客の「インバウンド消費」が、消費増税で苦戦する内需企業の業績を押し上げている。高島屋は訪日客向け免税品の好調がけん引し、2014年3~11月期の連結営業利益が180億円前後と前年同期比約1割増えたようだ。免税店運営の日本空港ビルデングは買い物客が増え中期経営計画の利益目標を上方修正したもよう。恩恵は家電量販や鉄道など幅広い業種や地方にも広がっている。
高島屋では増税の逆風で4月以降、マイナス基調だった国内の百貨店売上高が11月にプラスに転じた。これまで家電や衣料品などに限定していた免税対象が10月から化粧品や食料にも拡大。中国人をはじめアジア観光客向けに宝飾品や化粧品の販売が伸びた。
成田空港などで免税店を運営する日本空港ビルはインバウンド消費の好調を受け、16年3月期の連結純利益目標(従来は40億円)を65億円前後に引き上げたもようだ。
小売り各社も免税コーナーを強化している。ビックカメラは9~11月期の免税売り上げが前年同期の2.5倍に拡大した。売れ筋は高級腕時計やカメラなどだ。ラオックスは14年12月期に9期ぶりの経常黒字を見込む。
円安と増税の逆風に苦しむ外食産業にも追い風だ。天丼屋「てんや」を展開するロイヤルホールディングスは東京・原宿など観光地の店で客の約9割が外国人という時間帯もあるという。14年12月期は外食部門の経常利益が想定を上回り、業績を支える。鉄道やホテルの利用も活発で、東海旅客鉄道(JR東海)や帝国ホテルは今期の純利益が過去最高を更新しそう。
恩恵は地方にも波及している。沖縄県で複合商業施設などを運営するサンエーや、北海道で洋菓子店「ルタオ」を展開する寿スピリッツは訪日客向けが伸び、今年度に過去最高益を見込む。日本政府観光局が17日に発表した14年1~11月の訪日外国人数は前年同期比28%増の約1218万人と過去最高を更新した。