日本株と投資信託のお役立ちノート

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(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

長期金利、3カ月半ぶり水準に急上昇 入札低調を受け

2015年03月11日 | 国内:公社債・財政・格付
〔15.3.11.日経新聞:マーケット総合2面〕


 長期金利が3カ月半ぶりの水準に急上昇した。財務省が10日実施した流動性供給入札の結果が低調に終わったことがきっかけだ。午後に入り日経平均株価が下落に転じても、安全資産の国債を買う動きは少なかった。金利の乱高下が一段と深刻になっている。

 10日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは一時、前日比0.040%高い(価格は安い)0.470%と、2014年11月20日以来およそ3カ月半ぶりの高水準を付けた。

 きっかけは財務省が10日実施した残存期間「15.5年超39年未満」の既発債を発行する流動性供給入札。応札額が6037億円と、同一年限が対象の前回(2月10日、6154億円)からさらに減り、国債の買い手が少ないとの印象が広がった。

 午後1時ごろから、債券相場は一段と弱含んだ。「中期ゾーンを中心に需給の緩みが意識された」(みずほ証券の早乙女輝美氏)。12日には5年物国債の入札が控える。流動性が枯渇する債券市場には「恵みの雨」のはずだが、現状では発行された国債を市場で吸収するのも難しいという。

 午後には日経平均株価も下落に転じたが、株安にもかかわらず債券も売られた。「株価など外部要因は関係なく、ひたすら需給が左右する相場になっている」(東海東京証券の佐野一彦氏)。債券相場の乱高下が続いているため、評価損を抱えたくない証券会社の買いが鈍っている。現在の金利水準が低すぎ、投資魅力に乏しいとの声も挙がる。

 国債の最大の買い手である日銀は「債券市場の流動性は維持されている」と繰り返す。だがSMBCフレンド証券の岩下真理氏は「10日の金利急上昇は、まさに債券市場の機能低下を象徴している」と指摘する。

 「昨年末までの金利がじりじり低下するだけの市場もこりごりだが、こんな乱高下を望んでいた訳ではない」――。機能低下の実感が強まるにつれ、債券市場の嘆き節も増えつつある。 

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