(日経10/5:金融面)
金融庁の森信親長官=写真=は日本経済新聞のインタビューに応じ、国際展開する銀行の資本規制強化を見すえ、3メガバンクについて「資本を積み増すことが経営にとってメリットになる」との認識を示した。株価変動リスクを抑えるため、持ち合い株の着実な削減を要望。売却益は「資本の充実や企業価値の向上にあてるべきだ」と述べた。
金融庁がまとめた今事務年度(2015年7月~16年6月)の金融行政方針では3メガに経営・リスク管理体制の向上を求めた。森長官は「5~10年先を考えて資本政策をつくっているかをみる」と指摘。その上で「世界的なショックが起きると、まず株価が落ちて自己資本も落ちる」との懸念を表明、持ち合い株の圧縮が課題とした。
地銀に対しては、今年度から経営力を客観的に評価する新指標を作る。「顧客数や融資の推移など10項目超の指標を地銀に示し、経営モデルが持続可能かどうかを議論する」という。「地域にどう良質なサービスを提供するか考えた時、色々な選択肢の一つが経営統合だ」と言及。「足元の経営は悪くないが(人口減少の進展などで)追い込まれる前に考えて行動すべきだ」と強調した。
金融とIT(情報技術)を融合した「フィンテック」に関しては「金融業を速いスピードで変革する」と述べ必要な法体系を整備する考えを示した。東芝の会計不祥事を踏まえ「良い企業統治には機能する取締役会が重要。証券取引等監視委員会は市場監視のスキルアップを図る」と述べた。
金融庁の森信親長官=写真=は日本経済新聞のインタビューに応じ、国際展開する銀行の資本規制強化を見すえ、3メガバンクについて「資本を積み増すことが経営にとってメリットになる」との認識を示した。株価変動リスクを抑えるため、持ち合い株の着実な削減を要望。売却益は「資本の充実や企業価値の向上にあてるべきだ」と述べた。
金融庁がまとめた今事務年度(2015年7月~16年6月)の金融行政方針では3メガに経営・リスク管理体制の向上を求めた。森長官は「5~10年先を考えて資本政策をつくっているかをみる」と指摘。その上で「世界的なショックが起きると、まず株価が落ちて自己資本も落ちる」との懸念を表明、持ち合い株の圧縮が課題とした。
地銀に対しては、今年度から経営力を客観的に評価する新指標を作る。「顧客数や融資の推移など10項目超の指標を地銀に示し、経営モデルが持続可能かどうかを議論する」という。「地域にどう良質なサービスを提供するか考えた時、色々な選択肢の一つが経営統合だ」と言及。「足元の経営は悪くないが(人口減少の進展などで)追い込まれる前に考えて行動すべきだ」と強調した。
金融とIT(情報技術)を融合した「フィンテック」に関しては「金融業を速いスピードで変革する」と述べ必要な法体系を整備する考えを示した。東芝の会計不祥事を踏まえ「良い企業統治には機能する取締役会が重要。証券取引等監視委員会は市場監視のスキルアップを図る」と述べた。