日本株と投資信託のお役立ちノート

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(主に日経,ロイター,WSJから引用。賞味期限の短い記事は今後省きます)

Wi-Fiエリア、拡張しやすく 6753 シャープが無線新技術 新興国インフラ狙う

2015年01月18日 | 25.情報・通信業
〔15.1.18.日経新聞:企業面〕


 シャープは公衆無線LAN「Wi―Fi」の新技術を開発した。通信容量を落とさずに複数のアンテナを無線でつなぎ合わせ、郊外など光ファイバーでアンテナ同士を接続しにくい環境でも簡単に広い範囲で高速通信エリアをつくれる。今夏にも国内で商品化し、海外販売も視野に入れる。近い将来、新興国の高速通信インフラの基盤技術となる可能性もある。

 同社は収益基盤の強化に向けて、通信設備などの新規事業に力を入れている。開発したWi―Fiアンテナは「アクセスポイント」とも呼ばれる通信設備で、1つで半径数百メートルの範囲をカバーする。この区域内に別のアンテナを置くと、さらに半径数百メートルの高速通信エリアができる。

 従来はアンテナ同士を無線でつなぐと通信容量が落ちるため有線で接続する必要があり、エリア拡大に時間がかかった。新開発のアンテナを使えば、早ければ1日で通信インフラが完成する。LAN環境が整っていない場所への設置が容易になり新興国で通信インフラを素早く整備する際に有効だ。すでにアジアの都市で商談に入っている。

 シャープはスマートフォン(スマホ)やタブレットなどでWi―Fiの送受信技術を持つ。アンテナ内でWi―Fiの通信回線を複数に分割し、各回線を必要に応じて細かく切り替えながら効率よく使う技術を確立した。これでアンテナ同士を無線でつないでも通信容量や速度を落とさずに済むようになった。

 アンテナの単品売りはせずにインフラの構築や運用、保守まで自社で手掛ける。50~60人の担当者を置き、建設会社やビル運営会社などに売り込む計画だ。ショッピングセンターなどの大型施設に導入した場合、5年間の運用費を含めた費用は数千万円程度の見通し。

 屋外でのWi―Fi利用も容易になるため、国内ではリゾートホテルのビーチやイベント会場などでの活用も見込む。東京五輪で大規模なWi―Fi需要が生まれる20年に向けて事業を拡大し、16年度に100億円の売上高を目指す。

▽Wi―Fi(ワイファイ)とは
 公衆無線LANで多くのパソコンやスマートフォン(スマホ)をインターネットに高速で接続する技術やサービス。先進国では商業施設や飲食店など無料で使える場所が多い。新興国の郊外では通信網の整備が遅れて使えない地域も多いが、今後は急速に普及するとみられている。  

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