金沢に暮らし始めて40数年.。この街で「見たものは、見た」。最近は「軒端に冬の山晴れて見ゆ」って心境に。
金沢暮らしの日々 ~努力は時々 報われる~
「この接客態度は もはや国宝級!(笑)」 @ 富山市 『丸一』
富山市総曲輪にある『丸一』さんは、昼11時の開店から、完全夜メニューで飲める貴重な店です。店の前はよく通って(もちろん千鳥足で)いましたが、店頭の看板に各種定食がずらりと表示されているので、長いこと「定食屋さん」だと思っていました。
先日、ひょんなことからフツーの居酒屋だと知り、平日の夜18時半ごろ入店。カウンターはかなり埋まっていますが みなさんおじさんばかり。そこにおじさんが更に一人加わることに(笑)
カウンター内のお婆さんが ジロリと睨みつけます。二人であることを告げると、カウンターの奥に座るように促します。店内の雰囲気は、由緒正しい「雑然とした居酒屋」ですねえ。いやあ~ こういう雰囲気、落ち着くなあ~🎵
まずは熱燗と刺し盛りをお婆さんにオーダー。お婆さんは「刺身はひとつ?ふたつ?」と不愛想に聞き返します。「あっ じゃ二人前お願いします」と僕。
突き出しは イワシを甘辛く煮たものでした。飲む前の初っ端から、甘い酒肴を食すると酒が進まなくなるな~と思いながら頂きます。出てきた刺身はさすがにおいしかったですね。さわら(富山で言うサス、全国的にはカジキ)のトロなんて おいしくてほっぺが落ちそう。
その後1~2品オーダーし お銚子を追加しながら 刺し盛りを頂いていました。店には次々客が入ってきます。いや~ 噂どうりの人気店です。お婆さんが、僕らにカウンターの一番端に席を詰めるように指示します。「はいはい 仰せの通りにいたしましょう・・」
その後15分ほど飲んでいても 一向に注文した料理が出てこないので、お婆さんに「席はいくらでも詰めるけど 次の料理まだですか?」と聴きました。
婆「え?」
僕「さっき頼んだんだけど」
婆「だから 何を頼んだんや!」 とキレまくり(笑)
僕「メバルの塩焼きと・・・」
婆「メバルは時間かかるんや! 今焼いとる!」
僕「それに、ナマコ酢」
婆「ナマコ酢??」
とナマコ酢は完全にオーダー漏れの模様。小生、注文を促して 逆ギレされたのは 40年に渡る長い酒飲み人生で初めてでした。
でも、ここまで徹頭徹尾、不愛想・無表情で、客を客と思わぬ、麻生財務相並みの横柄な“接客”態度は、もはや国宝級です。きっとこのお婆さんのキャラが、この店最大のウリでしょう。昨今、年寄りがやたら「しおらしく、おとなしく」なってますが、こういう昔ながらの婆さんって貴重です。そいえば、東京の門前仲町の「魚三酒場」にも こういう婆さんいたよね。
「年寄りに叱られる」って 昔は日常茶飯事だったけど、今はもうないしね。いやあ~この店、気に入りました。また伺いますね。
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東京では店に入った瞬間、「何しに来た?」って顔されてぞんざいに扱われたことがあり、客数に対して店が少ない東京は違いますなあ、と思いましたが富山でもそう言う店があるのですね。旨いってのが前提にあるのでしょうが。
ちなみに東京の店は出すものも良くなかったです(笑)
まあ確かに、いろんな意味で“味のある店”であることは確かです。この店 昼も夜も、たくさんの客が来店し、超人気店であることは間違いないです。
まあ60年近く生きていると こういう超個性派のお婆さんにも「免疫力」がついてきました(笑)
富山にお越しの際は ぜひ 訪ねてあげてくださいませ!