
この本は、父親(=自分)が50年近く生きて来て、その生きてきた時代について、娘に語るという筋立ての小説風な本です。内容は省略します。
巻末に、執筆に当たって参考にした本のリストがついています。本の中で、主人公のカズアキが休日のたびに図書館に通って調べものをしたのは、実は、この本を書くために、重松氏自身が調べ物をしてたということだったんですね。
内容的には、同時代を生きてきたものには、共感するところ大だけど、でも「出版物」としてみた場合、いかにも図書館から10冊本を借りてきて 11冊目の本を書いた!!って感じは否めないなあ。
本文の中で、主人公のカズアキが語っている台詞が、重松清の考えをカズアキにしゃべらせているのか、それとも図書館で借りてきた本からの引用なのか、はっきりしないのが、大変もどかしいです。
しかも、ウィキペディアも使って執筆されたことも巻末に正直に書かれています。ウィキペディアってそんなに信憑性あるのかなあ。
しかし、それにしても、日本の小説って たいてい「私小説」だよね。私小説って言えば聞こえはいいけど、それって、長文のブログみたいなもんでしょ。本当の「ノベル」を読みたいなあ
・・・いかん いかん この本に出てくる「居酒屋で“俺に言わせりゃ”を連発するおじさん」になってきたぞ・・・・
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