元弘3年(西暦1333年)5月、第96代後醍醐天皇が隠岐より還幸される際、楠木 正成(くすのき まさしげ)は一族郎党を率いて兵庫に迎え、先導して京へ上洛されました。これは楠公一代の盛事でありました。
本列はその楠公を中心とした行列で、楠公は紫末濃(むらさきすそご)の大鎧、兵庫鎖太刀(ひょうごくさりのたち)に豹の鞘(さや)、正季は逆沢瀉縅(さかおもだかおどし)の大鎧に革包太刀、蛭巻太刀(ひるまきのたち)を重ねて着け、侍大将は卯花縅(うのはなおどし)の胴丸を着けて、いずれも小刀を挿しています。この列の特徴は、腹巻、胴丸が多く、華麗な甲冑や武具が一目で見られることです。
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