宝池山(ほうちざん)と号する浄土宗知恩院派の寺。天正11年(1583)周善上人の開創と伝える。明治初年に双栗神社の神宮寺の旧薬蓮寺を引きつぎ、境内に薬師堂を建て、薬師如来像と二体の阿弥陀如来像を安置したが、昭和36年(1961)第2室戸台風により建物が倒壊し、3尊も砕けてその原容を失った。仏像の断片を拾い集め、10年後の昭和45年(1970)に修理が行われた。
薬師如来像(平安時代)は昭和48年(1973)新築の薬師堂に安置されている。高さ1.42m、寺伝では仏師定朝の作と伝える。定朝の活躍年代に相当する時期の作とみられ、久御山町一帯の仏像の手本となった根本像。他の二体の阿弥陀如来坐像(平安時代)は修理後、今は京都国立博物館の所蔵となっている。いずれも、半丈六の像。他に寺宝として銅造釈迦誕生仏立像(平安時代)があり、高さはわずか11cmの右手を敬礼風に挙げている。
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