わたしの絵の描き方に興味のある方がいらっしゃるようですから、試みに
前回の絵「#172むらさきつゆくさ」の制作途中の写真を撮ってみましたので、特別編として掲載します。
ただし、わたしは他の人の絵の描き方を存じませんし、教わりたいと思いません。
また、わたしの描き方を推奨するものでもありませんのでご注意下さい。
他の人の作品を見て描き方を想像することはありますが、教わることは避けております。自分で考えて思いつく方が楽しいですし、簡単に教わったのでは自分の力にならないような気がするからです。
絵の描き方に「正しい」も「間違い」もないと思います。自分で研究して工夫しながら描くことを強くおすすめします。
あるいは、このあとのわたしの描き方を見ない方があなたのためかも知れません。よくよくお考えの上ご覧になって下さい。
(いいえ、わたしなんかの描き方を参考にする人はいないと思いますが、念のために…)
第一にすることは、描く物をよく見て頭の中でイメージをふくらますことです。
この「イメージ」というのは絵の完成予想図です。見た景色をそのまま写真のコピーのように思い浮かべるのではなく、自分が描いた絵として思い浮かべることが必要です。
一瞬でひらめくこともあれば、数時間~数ヶ月かかることもありますが、これなしに良い絵は描けません。(とくに写生の場合は一瞬のひらめきが勝負です。「これをこう描きたい」と思ったとき、それがひらめきです。「むらさきつゆくさ」は一瞬、「仮面ライダー」は熟成するのに5ヶ月かかりました。ひらめかなくても描けないことはありませんが、絵の出来は全く違ってきます。わたしのひらめきのない絵が、このブログ内にいくつかあります)
このとき、描く手順も同時に考えます。自分の技術的に無理なことを思い浮かべても仕方がありませんので。
(しかし、見切り発車で描き始めて、考えながら描くこともあります。また、描いている途中でより良いイメージや方法を思いついて、予定が変更になることはしばしばあります)
1枚目の写真(写真の写りが悪いのは気にしないで下さい。以下同様)
鉛筆で下書きして色を塗り始めたところです。
わたしの場合、鉛筆の下書きはかなり大ざっぱです。どのみち鉛筆の線の通りには塗らないので目安程度に考えます。はみ出しても気にしないで塗る方が元気があって良いと思います。
この絵の場合は花の色の鮮やかさを出すことを目標にしました。
2枚目の写真
前の写真からあまり進んでいません。写真を撮るタイミングがわかりませんでした。それに、写真を撮っていると絵を描く集中力が保てません。
塗る順番は、絵によって違います。この絵の場合は花びら葉っぱ背景(地面)です。前回の「仮面ライダー」の絵の場合は背景から塗りました。
どの葉っぱから塗るかはそのときの気分次第です。
大ざっぱに大胆に塗っていきます。
1枚目の写真と見比べると、鉛筆の線を無視して塗っていることがおわかりいただけると思います(わかりにくいかな?)
こんなところで縮こまっていてはいい絵が描けないとわたしは思っています。(わたしは小心者なのでまだまだです)
3枚目の写真
まずは、紙一面に一通り色が行き渡りました。ここまでは最初の予定通りの手順です。
時々、絵全体を見渡して、このまま最後まで予定通り行くか、予定変更をするかの決断をします。先に進めば進むほど変更しにくくなります。
この絵の場合は最後までほぼ最初の予想図のままで行くことに決めました。
4枚目の写真
一番濃いところを塗ります。
そのあとで全体の色の調子をその一番濃いところに合わせます。
細かい書き込みは最後にします。ここからは集中して一気に描いたので写真はありません。
仕上げをして完成!
全体の調子を見ながら色合い・濃さなど修正していきます。
描き上げた後に大事なことがあります。
最初に想像したとおりに絵が仕上がることはあまりありません。
全体や部分で、思ったより出来が悪かったり、あるいは良かったりします。
どうしてそうなったのか、どうしたらもっと良くなるのか。いろいろ考えます。
考えることでいろいろな発見があり、次の絵に生かされると思います。
この絵で、わたしはまた一つ新しい発見がありました。
今回絵を描くのに使用した物
ベルルさんの写真(パソコン画面で)。赤・青・黄色の3色の水彩絵の具。6号の丸筆一本。パレット。2Hの鉛筆。F3サイズのスケッチブック。クリップ3個。水。
いつも3色の絵の具と1本の筆で描きます。1~2色で描くこともよくあります。筆は8号を使うこともありますが、一枚の絵で筆は一本しか使いません。取り替えるのが面倒ですし、替える必要性を感じないからです。
パレットには18色の絵の具がのっているのですが、だんだん使う色が限られてきて、現在の3色に落ち着きました。
使っていない色はホコリがかぶっています。
鉛筆は2H~2Bから一本を選んで絵によって使い分けています。消しゴムは使いません。
製作工程を記すことはこれで最後にしたいと思います。
かなり時間がかかりました。書く暇があるならその分絵を描きたいからです。
恥を忍んで書きましたので、これ以上のことはご容赦下さい。
とても興味深く拝見させていただきました。
このは紅葉さんのおっしゃるとおり、絵には「正解」も「間違い」もありませんね。
100人いたら、100通りの絵があって良いのだと思います。
私も自分の絵には自信は持てませんが、描いている時間が好きです。
やはり下書きをして、それを目安に色づけしながら仕上げていきます。
大切なのは・・・よく観察すること・・・これは大事ですね。
陰影や奥行き・・・バランス・・・絵は奥が深いですが、楽しいですね。
わたしも描いている時間が楽しいです。
出来上がった絵は…次の絵の肥やしに化けます。
描けば描くほど奥深さを感じてきます。
これからも楽しんで描いていきましょうね。
<自分で考えて思いつく方が楽しいですし、簡単に教わったのでは自分の力にならないような気がするからです。>
そういう考え方 とても良いと思います。
私も同感です。
これは他の事でも言えますよね。
ご自分のイメージ 大切になさってください。
このはさんは このはさんらしくが一番良いと思います。
3枚目から4枚目に行く時 濃い色が入っただけで
ガラッと雰囲気が変わり絵に命が入ったように思われます。
そして4枚目から5枚目背景の色あいが変わっただけでまたイメージが変わりますね。
このような製作工程 最後の記事を見ることができて
ラッキーでした。
製作工程を表に出すのはとても恥ずかしかったのですが、楽しんでいただけたようですので良かったです。
自分らしい絵を描こうと思うととても難しくなってしまいますが、楽しんで描いているうちに自然と自分らしさが出てくると良いなと思っています。
この記事を作るのは大変でした。絵を描くより時間がかかりましたし、何より写真を撮るなどして絵を描くときに集中できないのが困ります。
懲りたので、もうしません。
心入れ換えて、結果を予想して始めなければいけませんね。
考えると言っても、あまり深刻にならずに、楽しむことを第一の目的にしています。
描き上げた絵を見るときは、欠点を探すのではなくて、一番良いところを探します。
そして、その良いところをもっと良くするにはどうしたら良いかと考えます。
そうすると、きっと、今まで気が付かなかったことも少しずつ見えてきて、「次に描くときはこうしてみよう」などと、絵の楽しみが広がると思います。
絵の完成していく様子を
こうやって
写真に残す作業
きっと
この先も
この記録が生きていくとおもいます
今↑「こうかい」を漢字に変換したら「公開」になりました。やっぱり公開するのが好きなのかも?