「男がスカートはくなんて変じゃねえか?」
「女装趣味のヘンタイだよな」
「同じクラスにヘンタイがいるなんてイヤだな」
「誰がヘンタイだって!? あたしは男じゃないぞ!」
「なにムキになってるのよ! 誰もおまえのことだとは一言も言ってないぜ!」
「そんなにムキになるなんて、やっぱりおまえは男だったんだな」
「女装趣味のヘンタイオンナオトコ!」
「なんだと!」
「ヘンタイ!」
「ヘンタイ!」
男子グループが大声ではやし立てると、ほかの男子たちも加わって大勢で島崎さんを取り囲み、いっせいに侮蔑の言葉をぶつけました。
「あたしだって…」
ほかの女子が割って入りますが、言葉の暴力はやみません。
島崎さんがこらえきれずに泣き出してしまいました。
「やった! 泣いたぞ!」
「俺たちの勝ちだ!」
「紅葉ちゃんどうしたの?」
「なんだ、こいつ!? 怒ってるのか?」
「紅葉が怒ったのを初めて見た。こいつでも怒ることがあるのか?」
「なんか…やばくないか?」
「紅葉ちゃん!」
わたしは意識が遠くなって倒れ込みました。
「紅葉が死んだ!」
「オレ、知らね!」
「オレも、しーらね!」
男子グループはその場を逃げるように立ち去ったと言うことです。
(「死んだ」というのはわたしが倒れてぐったりしたときに、男子たちが使っていた言葉です。わたしが倒れるのは珍しいことではありませんでした。)
「女装趣味のヘンタイだよな」
「同じクラスにヘンタイがいるなんてイヤだな」
「誰がヘンタイだって!? あたしは男じゃないぞ!」
「なにムキになってるのよ! 誰もおまえのことだとは一言も言ってないぜ!」
「そんなにムキになるなんて、やっぱりおまえは男だったんだな」
「女装趣味のヘンタイオンナオトコ!」
「なんだと!」
「ヘンタイ!」
男子グループが大声ではやし立てると、ほかの男子たちも加わって大勢で島崎さんを取り囲み、いっせいに侮蔑の言葉をぶつけました。
「あたしだって…」
島崎さんがこらえきれずに泣き出してしまいました。
「やった! 泣いたぞ!」
「俺たちの勝ちだ!」
「紅葉が怒ったのを初めて見た。こいつでも怒ることがあるのか?」
「なんか…やばくないか?」
わたしは意識が遠くなって倒れ込みました。
「オレ、知らね!」
「オレも、しーらね!」
男子グループはその場を逃げるように立ち去ったと言うことです。
(「死んだ」というのはわたしが倒れてぐったりしたときに、男子たちが使っていた言葉です。わたしが倒れるのは珍しいことではありませんでした。)
つづく…
紅葉ちゃんの激しい顔初めて見た気がします。
倒れてしまうほど
気が張っていたんだね
いろんなことを感じてあったのですね。
いつもそっと、拝見させていただいています・・・。
ありがとうございます。
わたし自身の姿は見ていないので実際はどんな顔をしていたかわかりませんが、後で聞いた話ではかなりの凄みがきいていたそうです…。
saraさんへ
ありがとうございます。
つらいことがいっぱいあって…
でも、良い友だちに出会えたことは幸いでした。