このは紅葉のお絵かき日記

トランプ大統領・たつき監督・irodoriの味方だよ

#515 太平洋ひとりぼっち(10)

2007年09月21日 | 夢日記
#514「太平洋ひとりぼっち(9)」のつづき…

(飛行機が水面に滑り降りる…)

米兵>ジャップ!

(米兵が飛行機へ発砲…)

米兵>くそっ! 逃げられたか!

(飛行機が洞窟を出たところで、アメリカの護衛艦とはち合わせ!)
米水兵>崖の下から飛行機が飛び出したぞ!

米護衛艦艦長>日本機だ! 撃て!

このは紅葉>発動機の回転を上げて、操縦桿をゆっくりと…

艦長>飛び上がる前に撃沈しろ!

米士官>待って下さい! 攻撃をやめさせて下さい!
艦長>何だと? こんな手頃な獲物を見逃がせと言うのか!?
士官>あの水上機は航続力がないタイプです。我々が把握している日本軍基地までは飛べません。
艦長>それがどうした?
士官>つまり、未確認の日本軍基地が近くにあるか、あるいは日本の艦隊が近くまで来ているのかも知れません。偵察機に追跡させてはどうでしょうか?
艦長>なるほど、それは良い考えだ! さっそく艦隊司令部に上申しろ!

このは紅葉>浮いた!

このは紅葉>このまままっすぐ飛べば、日本に帰れるのね…。

米搭乗兵A>あれが俺達のカモちゃんか!
米搭乗兵B>カモというよりヒヨコだな。ふらついている。素人の操縦だ。

このは紅葉>寒い…空はとても寒いよ…お母さん…

米搭乗兵B>情報によれば、あの日本機はあまり遠くまで飛べないらしいが…

米搭乗兵A>…もう、かなり長いこと飛んでるな…
米搭乗兵B>そろそろ、帰りの燃料の心配をしなければならないぞ…

米搭乗兵A>ヒヨコが降下を始めた…この辺りに基地があるのか?
雲の中に入ってゆく…
米搭乗兵B>よし、下の様子を確認したら帰ろう!

米搭乗兵A>雲の下に出るぞ…

米搭乗兵A>真下に日本艦隊!
米搭乗兵B>なんてこった!

日本艦隊>敵機発見! 対空戦!
(激しい対空砲火…米偵察機はたちまち火だるまに)
日本艦隊>敵機撃墜!

木村分隊長>あの複葉機は、このは紅葉だ!
プロペラが止まっている…燃料が尽きているんだ!
しかし、こんな遠くにまで飛んで来るとは…

分隊長>大丈夫か? 不時着出来るか!?
よし、うまい! その調子だ!
良いぞ! 上出来だ!

分隊長>艦長! あの友軍機には、ベロベロ島守備隊の最後の一人が乗っています! 救助に向かわせて下さい!

分隊長>キサマら、もっと気合いを入れて漕がんかぁ!!

分隊長>お~い! このは! 大丈夫か!
どうした? 動けないのか!? 今すぐに行くからしっかりしろ!!

分隊長>このは紅葉! 良くやったな!

分隊長>冷たい!
このは…おまえ…胸に銃弾を受けて…剣も突かれたのか!?
そうか…ぎりぎりまで逃げ出さずに最後まで戦ったんだな…
…この冷たさは死んでからかなり経っているはずだが、どうやってここまで…

分隊長>…操縦桿をしっかり握って、死んでも放さなかったのか…
意地でも日本に帰りたかったんだな…

分隊長>このは…おまえの骨は必ずに日本に届ける!
絶対に日本に帰してやるぞ!!