ホリスティックヒーリング宙『心の扉を叩いてみたらきっと何かが見えるはず聴こえるはず』

ホリスティックヒーリング宙(sora)のヒーラー&臨床心理カウンセラー株本のぶこが心・心と身体について綴っています

感情・感覚そして思考

2009-11-26 03:31:21 | 心・身体・癒し
毎週カウンセリングを提供するようになって四ヶ月が過ぎた。

以前にも触れたことだが、実際にカウンセリングを提供するようになって、明らかに理論や机上での学びと実践の間には隔たりがあることを実感するようになった。

予定調和、想定などというものはあるようでいて無いに等しく、毎回始まる前は、何が飛び出すか少しの緊張と少しの期待が入り混じる。

そして実際にセッションが始まると、もうそこはクライエントの世界。
あるときは現実をいかにして生きるかに焦点があてられ、またあるときはファンタジーの世界に誘われる。

特にボディフォーカスト・アプローチはトランスパーソナル心理学の範疇にあり、提供するなかでクライエントが体験することは、提供する私にも予想がつかない。
それだけに、カウンセリングの場で何が起こってもOKというスタンスがセラピストには絶対的に要求される。それゆえに、セラピスト自身が同じような世界を体験していることは必須条件だ。

初めは論理的で、自分自身のなかにある感情と言ったものを自覚することはできるのだが、感覚というところになかなかアクセスできなかったひとが、セルフワークを日課にしたり、BFAを体験しながら思考もOKとの対応をしていくことで徐々に「感じる」ことができるようになっていく。

そもそもBFAは、感覚、感情を大切にしていくことを、アプローチの特徴としていた。
しかし、あるときから思考もすべて聞いていくということがクライエントにとっての受容につながることと、感覚、感情、思考もまるごとOKという姿勢をとるようになってきた。

それがワークショップでのデモンストレーションカウンセリングにも反映して、到底これはゲームになるだろうと思われるケースが、予想に反して劇的な展開を見せ、クライエントの大きな気づきになったときの衝撃は、今も忘れることはできない。

今、私自身が現場でBFAを提供するようになって感じることは、ひとによっては感覚、感情を体験しているにも関わらず思考から離れられないケースがあるということだ。
それゆえ、もしBFAが以前のように感覚、感情が重要であり思考は置いておくというアプローチのみであったなら、行き詰まっていたかもしれない。

だが、何度かそうした思考、論理型のクライエントにBFAを提供し、思考もすべてOKとのスタンスを取り続けていったことで、クライエント自身が自由になっていることに気がついた。

瞑想的な感覚で今、ここを体験しながら、ふと湧き起こる思考。クライエントがそれに気づいて「思考が働いているのですが…」と言ったとき、こちら側が「それもOK」と受容することで、実は感情や、感覚も一緒に体験している。それに気がついて待っていれば、クライエントは再び感情、感覚へ自ら戻っていく。

そうしたクライエントの変化、過程を見ていると、つくづくBFAというものが、広く懐の大きなものであるかを実感させられる。それは同時にセラピスト側の広さ、懐の大きさを要求することに他ならない。

必ずしもすべての事例で大きな変化、変容、気づきが起こるわけではない。
それは先生によるデモンストレーションカウンセリングの場においても同様である。どんな小さな変化もOK。それでいいのだという捉え方が重要だと先生は言い続けてきた。私もそうしたスタンスが大切だと認識してきた。

だが、そう理解しながらも、どこかで小さな変化しかなかったときへの不安…それはおそらくクライエントを満足させられるかという気持ちだったと思うが、心のどこかで拭い去れないものとして存在していたことは否めない。

しかし、その不安は杞憂であったことをクライエントが示してくれた。
確かに目覚しい変化は見られなかった、本人も終了直後の感想では「わからない」という。
ただ「今まではそのことだけに執着していたのが、その周辺にあるものも見えるようになった」との感想は言っていた。それは明らかにクライエントのなかで視界が広がったことに相違ない。

「まったく気にならなくなったわけではなが、今までのように固執しないでも済みそう」とも…

実はその直後、クライエントは大きな気づきを起こしている。
そして、その気づきによって今までよりももっと深いところにあった思いに気がつく結果となった。

しかもそれは自分が今までずっと捉われ苦しんできたこと、追い求めて得られない事物より、もっと以前に求めていた事物だった。

一見したところではほんの小さな変化でしかない。しかし、そのひとのなかにある今まで忘れていた、気がつかないままですごしてきた、本質的なものが吸い寄せられるように表出するときがある。

そうした場面を目の当たりして、私は改めてセラピスト側がより繊細になっていることの必要性を痛感したのだった。
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