カウンセリングを身近に考えてみましょう。・・・その1
例えば、何かのことで、かなり長くいた、職場を辞めたいと思ったとします。
もう疲れてしまって、身も心もずたずたで、足も向かない。
職場の人も、声をかけてくれるが、どうも、話す気になれない。
自分が、悪いとか弱いとか、誰のせいだとか、
あの時こんなことがなければとか。
この先どうしようかと思いながら、でも、頭も胸も一杯で、どうしていいかわからない。
身内には心配させたくもないし、話したくないし。
そんな時、カウンセラーは、じっくりと話を聴いていきます。
自分の気持ちを整理しながら、丁寧に丁寧に、耳を傾けてくれる人に話をすると、スーッと気持ちが軽くなっていきます。
それまで、一人で悩んでいたことが、その重しを、少し肩代わりしてもらったような気がして。
心と身体がだいぶ軽くなっていくのを実感します。
疲れ切っていた自分に、少しずつエネルギーが戻って来る。
「これなら、何とかやって行けそうだ」
そんな気持ちになります。
カウンセラーは、こんな時、変なアドバイスをするより、悩みをよく理解していきます。
クライアントさんも、自分が一番、考えているのですから、アドバイスに対しても、そんなこと百も承知と思うのです。
話していく中で、自分でこうやってみようと、気づいていくのです。
中には、休養やお薬が必要な時もあります。
でも、まずは、話をよく聴いて、それから。。です。
カウンセラーは、クライエントさんの中に、問題だけでなく、これから、この人は、このことに出会って、どんな人生を生きていくのか、その可能性を考えるのです。