について記した注目のレポートが発表されている。亡命ウイグル人の証言集、文春新書「中国を追われたウイグル人」の著者、水谷尚子氏による「中国のスパイだった友人の告白」である。
PHPから発行されている月刊誌Voiceの最新号である8月号に収録されている。
Voiceウエブサイト
http://www.php.co.jp/magazine/voice/
著者水谷氏のウイグルの友人がいかに新疆国家安全庁(国家安全部の下部組織)にリクルートされたのか、活動内容がどのようなものであったか、拷問の実態、そして興味深いのはウイグル人の迫害の実態だけでなく、漢人国家安全部員の横顔にも触れられていることである。
語られていることで最も重要なことはウイグル人が特別な訓練を受けたり、洗脳されてスパイ活動に従事するのではなく、中国の制度上、また家族、生活の弱みに付け込まれて諜報機関に協力せざるを得なくなってしまうという実態である。これは平和な国に暮らしている日本人にはたいへん判りづらいことである。
図らずも今回の大事件と時を同じくしての発表となってしまった。
今回の事件で多くのウイグルの人が迫害への不安をなげうってでも抗議活動に参加した。どうかそういう人たちの心、そして実態をわかってあげた上で守ってほしい。そのためにもご一読を推薦する。
参考エントリー
在米ウイグル人に対する中共当局、(国家安全部)のスパイ活動強要の実態。
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20060111
中国諜報機関のカナダにおける対ウイグル人工作とは
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20070518
中国諜報機関のカナダにおける対ウイグル人工作とは(その2)
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20070521
国家安全部とは
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2007&d=0210&f=keyword_0210_001.shtml
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