ザ・ニューヨークタイムス 1月28日
http://www.nytimes.com/2008/01/28/world/asia/28china.html?_r=1&oref=slogin&ref=world&pagewanted=print
David Lague記者
中国は核実験に係わった軍事関係者に償いをし始めている、退役軍人への福利厚生の改善の努力の一部として。国営メディアが週末中に伝えた。先週の土曜の新華社によると新しい福利厚生の公表の第一として、国務院民生部長の李学挙は「昨年、政府は核実験の退役軍人に『補助金』の支給を始めた」と語った。
新華社によれば、人民武装警察のある部隊を訪ねた李部長は150億1200万元、つまりは20億ドル以上を公務の戦闘中に死亡した800万人以上の退役軍人とその家族に昨年支払い、それは2006年より34.8%増加であった、と語った。
李部長はその総支払額は核実験に参加した「軍事関係者と民間人」への支払いを含んでいると語っている、しかし子細は不明である。
中国は1964年から1996年の包括的核実験禁止条約に調印するまで、新疆ウイグル自治区のロプノール実験場で45回にわたる核実験を実行し、その中には大気中での23回を含まれている。
北京はその核兵器計画については厳しく機密を保持している、そしてロプノール実験場とその周囲へは厳しくアクセスを制限している。
何人かの外国人ジャーナリストは核実験場の近くでの増加するガンやその他の病気の発生を報告しているが、中国は公式に実験参加者や地域の住民の放射能被爆による健康被害の可能性を発表したことはない。
アメリカ政府は核実験による降下物への被爆による健康問題に悩む人々への補償をしている。そして英国、カナダ、オーストラリアの退役軍人も同じ補償を求めている。
近年、中国の退役軍人と復員兵はより福利厚生、再就職機会や職業教育を改善するように圧力をかけることに積極的になっている。
中国が核実験による被害を認めざるを得なくなってきたということか、ニューヨークタイムスだけではなくロイターや共同もこの李学挙民生部長の「核実験参加者への補助」を伝えている。
中国が度重なる核実験で地元ロプノール地区のウイグル人にどれほどの被害を与えたのか定かではない。
昨年に発表された水谷尚子先生の「中国を追われたウイグル人」のなかでとりあげた亡命ウイグル人アニワル・トフティ医師が参加したイギリスのドキュメンタリー”Death on the Silkroad"(シルクロードの死神)がそれを伝えている稀有な一例である。
Death on the Silkroadについて
http://blog.goo.ne.jp/kokkok2014/d/20070103
中国は核実験の被害を隠しとおすことが出来なくなり、アメリカのアトミックソルジャーのようなものが実際に存在するということが伺える。
しかし、いくら「民間人」にも補償するなど全くウイグル人のほうを向いていないことは容易に想像される。
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