日本舞踊 西川鯉男 お稽古場

伝統芸能の日舞を楽しく学ぶお稽古場の雰囲気をお伝えしたいと思います。鯉絵の「独り言」も織り交ぜて、、、

歌舞伎通から初心者まで

2008-10-30 22:56:12 | 日本舞踊
「平成中村座に行って来ました!」と得意げな18歳の歌舞伎初心者のCちゃん。「何を見てきたの?」「あ!切腹です」「あらじゃあ勘平?」その後会話がかみ合わず、「お屋敷?田舎や?」「お屋敷です」「じゃあ九段目ね、親子の道行きが」「いいえ敵の偉い人が、、」「はあ?判官さんの切腹?」なにしろ固有名詞を一つも覚えてない彼女なので、ここまで大変でした。「いまだ、参上仕りません、とお辞儀してたてでょう」「そうです!!!」ふー。それを聞いていたWさんは全て2~3回も見に通ったツワモノ。私の感想を聞いてそういう見方もあったのか、また行って来ようとおっしゃってました。目下就活中で歌舞伎なんか見た事もないけど、日舞は大好きな方とか、色々のお弟子さんがいらっしゃいます。
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平成中村座 2

2008-10-28 02:00:31 | 日本舞踊
先代の勘三郎は二人侍の到来に居住いを正すのでが、当代は正すが直らないという風を取ります。また切腹してから、誤解が解けたと喜んで死んで行きます。現代人が共鳴する勘平です。これは至近距離の中村座ならではなのか、歌舞伎座でもなのか、ぜひ歌舞伎座の勘平を見たいと思いました。
さて七段目では恋人かと見まごう兄妹でなく、しっかり兄と妹で、平衛門の小物の悲哀が出て、嬉しく見ました。また松嶋屋が加わってぐっと芝居に厚みが出ました。
自分の中の昔見た役者と比較して見ている自分に気付き、ああ役者は大変だなあと思うわけです。。
昔祖父母が、十五代目はこうだった、六代目はと話すのを羨ましく聞いた私ですが、今や私も同じような事を話しています。沢山の亡くなってしまった名優達の芝居が記憶にあるのは財産だなとつくづく思います。
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平成中村座

2008-10-23 00:00:51 | 日本舞踊
行ってきました。「B」を選びました。だって忠臣蔵の五、六、七段目だし、中村屋が先代の型を忠実にお行儀良くするって言うから飛んで行っちゃいました。今から31年前、学生歌舞伎で六段目の一文字屋お才を、又先年その学習院国劇部六十周年記念公演で七段目の力也を演じたのですから、セリフは一字一句全て入っています。五段目の橋之助の定九郎は面長の顔立ちがぴったりで露を払う仕草がくどくなく好ましく、勘三郎の勘平も品良く、しかしお金を盗むに到る場面はまさに「いかなる天魔が見入りしぞ」と後に言われる、古典故にお客が後を知ってるからこその芝居で歌舞伎初心者でない私をも楽しませてくれました。ここが学生歌舞伎出身ならではなのですが、猪が前足をきちんと着けて走ってきた事に感動しちゃいました、だって私達の時は一年の男子が猪らしく走れなくて練習に付き合った事を思い出し、七段目の由良之助の「夜叉め、魔王め、この人外め」の松島屋の聴かせどころで私達の由良さんはイントネーションがお稽古の時何回も可笑しくなって直されたことを思い出し、入りこめませんでした。いいような悪いような、、、続く。
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HAPPY WEDDING

2008-10-14 12:37:09 | 日本舞踊
U子さんは18歳からお稽古に来たからもう10年にもなるのですね。きれいなお嫁さんでした。着物の着こなし、鬘も慣れているのでばっちりですが、ドレスも可愛かったです。乾杯の後の選曲は「さーけーは飲め飲め」と黒田節で、一緒のお席だった市川右之助師匠と顔を見合わせ受けちゃいました。ご新婦紹介で趣味は演劇鑑賞と日本舞踊でこれからもずっと続けて行きたいそうです。お母様から「お蔭ですっかり和風な子に育ちまして、、、」とご挨拶受けましたが、それは私の所為ではなく、中学高校の恩師の先生のスピーチでも、なんのお便りでも季節にも内容にも関係なく、歌舞伎のイラスト付きだったそうですから。ご両親もお友達も勿論ご当人達も笑顔溢れる結婚式でした。お幸せに
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おしゃれ大好き

2008-10-10 11:23:44 | 日本舞踊
洋服は門前仲町のブテイック「プレミエール」のオーナー、着物は母鯉好にコーデイネートして貰ってます。信頼するこの二人が最近仲良くなって、お互いに教えあって居ます。というのもオーナーが洋服だけでなく着物にも興味をもったのです。「いくつか持っているけどどう組み合わせたらいいか分からないから、着物を買うのにお母様に是非見立てもらいたい」と言われていた所、息子鯉匠の勤める京都老舗呉服問屋の半年に一回の決算市があり、じゃあと二人は待ち合わせて出掛けていきました。品物が良いのにビックリする程安いととっても何点もお買い上げ、喜んでもらえました。帰ってからお店で話すと「そういえば母の着物があるけど合う帯を見立ててもらいわ」などお客様がいっぱいだそうで来年の春の時は人数制限しないと「私のをお母様に見てもらえなくなっちゃう」んーまだ買う気なんだ。来週は私もお食事会やお弟子さんのU子さんの結婚式、船上パーテイーと華やかな集まりが多いので着物のおしゃれ楽しもうっと。
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今月の新人さん

2008-10-05 23:23:55 | 日本舞踊
土曜日に新しい方が加わりました。姉弟子さんになったMちゃんは少し大人びて見えました。新人さんではありますが小さい頃ちょっと日本舞踊を習った事があるそうです。でも全然習ってないも同然ですから、と謙遜なさってましたが、浴衣は一人で着られたし、初日から「潮来出島」をテープかけてできたんですから、身体は覚えているんです。自転車に乗れるのと同じ感覚だと思います。振りは忘れるでしょうが、身体のこなしは忘れないものです。「蔵の財は朽ちるとも身の財は朽ちる事なし。」と柴田錬三郎氏の色紙が清元のお稽古場にありましたっけ。
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秋になりましたねえ

2008-10-02 00:27:05 | 日本舞踊
秋といえば紅葉。秋の日本舞踊は題名から「紅葉狩り」残る暑さの「雁がね」それから晩秋の「お夏」それに「将門」「秋の色種」まだまだ沢山在るけれど、今ふっと思い出すのはそんなところです。それぞれに思い出があります。まず、「紅葉狩り」これは歌舞伎でもしばしば上演されます。鬼女がお姫様に身を替えて武将を篭絡しようとするも失敗する物語。かなり前ですが鯉男会でも上演されました。鬼女が母、鯉好で惟茂が追善の鯉男会で久しぶりの日本舞踊出演をした筝曲の家元でもある正一郎さん、それにまだ跡継ぎと目されていた弟が従者をしていました。父母は弟が当然踊りの跡を継ぐものと決めて日本舞踊を仕込み、長唄、お囃子を習わせる為、受験はしていられないからと大学までの一貫校に入れたものの、高校でカミングアウト。父のショックは大きく家族としてはスッタモンダ大変でした。以後彼は会社員になったのでした。今思えばやりたくないものを無理にさせないで良かった!と母。あら?話が大分脱線しました。
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