小金沢ライブラリー

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DVD感想―『プレステージ』

2009年01月16日 | 映画感想

~あらすじ~
19世紀末のロンドン。2人の天才マジシャン、ロバート・アンジャーとアルフレッド・ボーデンは、イリュージョンの腕を競い合っていた。
しかしある日、アンジャーの妻が脱出マジックに失敗して命を落とす。彼女の縄を縛ったのがボーデンだったことから、アンジャーはボーデンへの復讐を誓う。
やがて、驚異的な瞬間移動のイリュージョンを編み出したボーデンに対し、アンジャーはその秘密を盗み出そうと助手のオリヴィアをボーデンのもとへ差し向けるのだが……。


~感想~
中盤までは二人の天才マジシャンがくり広げる虚々実々の駆け引きがメインだが、とある装置が登場するや一気に、「世界幻想小説大賞」を受賞した作品らしいSFでファンタジーな物語へ様変わりする。
純粋なトリック映画を期待していた向きは憤慨するかもしれないが、そういう装置を利用したトリック映画であると了解すれば、非常に楽しめる仕掛けである。
特に冒頭のシーンの意味が明かされると、思わず膝を打つことうけあい。
最後には(ミステリ好きには自明だろうが)もうひとつのトリックも炸裂し、しっかりと物語を締めてくれる。
SF的なトリックさえ許せれば、万人に勧められる佳作と言えるだろう。


評価:★★★★ 8
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