小金沢ライブラリー

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2022 横浜DeNAベイスターズ私的感想 先発投手編

2022年10月31日 | スポーツ
今永昇太 2.26 11勝4敗

ノーヒットノーランを達成し規定投球回にも到達した最高のシーズン。ノーノー達成直後に表情も変えず次のイニングもあるような態度だったのは実に憎らしい。その後なぜか数試合は打たれたが終わってみれば文句の付けようもない素晴らしい数字だった。


大貫晋一 2.77 11勝8敗

二桁勝って規定にはギリギリで届かなかったが防御率も2点台と、右のエースとして文句のない成績。毎年このくらいの成績は叩き出してくれそうな風格がもはやある。


濱口遥大 3.36 8勝7敗

相変わらず四球が多いは多いが前ほどの暴れ球ではなくなり、すんなり行く姿もしばしば見せ、一皮むけそうな気配を見せた。良い時には手が付けられない投球を見せてくれ、来年はそれがもっと増えそうな気配が…と毎年思っているような。


石田健大 2.95 7勝4敗

先発復帰しイニングは全然足りないが往年の安定感ある姿を垣間見せてくれた。特に終盤戦は無失点ゲームを連発し、来年に期待を持たせてくれた。


ロメロ 4.87 4勝6敗

不安定な投球を続け、終盤戦ではCSか来年を見据えてかリリーフに回り、バンバン三振を取ってこれは!と思わせたがCSで使われなかった。なんなんだよ。契約延長オプションがあるらしいが、下手に新しく探してくるくらいならもう一年使ってもいいとは思うが、年俸やけに高いんだよな…。


上茶谷大河 4.73 3勝6敗

故障とコロナが重なり数ヶ月を棒に振ってしまう不運な一年。それでなくても2年目からはドラフト1位の期待に応えているとは言い難く、配置転換もささやかれる。そろそろ良いところを見せて欲しいし、見せてくれないと一軍定着は遠い。


東克樹 4.62 1勝6敗

まさかの開幕投手を担うが負傷降板し、それが象徴していたような恵まれないシーズンに。一年まあまあ無事に過ごせただけでも良かった。コントロールがいいので剛球派ばかりのリリーフ陣に回ってもアクセントが付いて面白そうだが。


坂本裕哉 6.19 0勝5敗

開幕ローテーションに入るも炎上し、終盤戦はリリーフを試されるが全然向いてなかった。左は駒が揃っているので厳しくなってきた。


ガゼルマン 2.66 1勝1敗

クリスキーの離脱により入れ替わりでリリーフに入ったがブロードウェイをかました。しかし先発に回ると3試合で2度の無失点を披露。たった4試合なので評価は難しいが、新しく探すくらいならもう一年試すべきだろう。


阪口皓亮 9.00 0勝0敗

出番は1試合だけで何もわからない。


平良拳太郎 登板なし

リハビリ・調整に専念し一軍登板なし。コロナにもかかったし不運が続くが復活できるか。
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2022 横浜DeNAベイスターズ私的感想 レギュラー野手+監督編

2022年10月30日 | スポーツ
桑原将志 .257 4 39

数字を見るとパッとしないがほとんどの試合でトップバッターを務めた貢献度は計り知れない。逆に言えば数字が付いてきてればもっと上の順位をうかがえたのだが…。
守備ではゴールデングローブ賞待ったなしのファインプレイを連発し、危機を何度も救った。二年続けてこれだけ動ければもう完全復活と言っていいだろう。


楠本泰史 .252 6 26

三浦監督の絶大な信頼を受けて故障明けにもすぐさまスタメン復帰するなど使われ続け、大田・関根・蛯名と併用ながらも頭一つ抜け、野手では最も飛躍を遂げた。守備は無難にこなしていたイメージしか無いが打撃は一皮むけた感がある。


佐野恵太 .306 22 72

終盤まで首位打者をうかがい、見事に最多安打のタイトルをゲット。筒香から受け継いだチャンスでの弱さもそれなりに克服し、チームリーダーの貫禄。一塁守備もなんなく務めていた。


牧秀悟 .291 24 87

三冠王と騒がれた序盤からはさすがに失速したが、終わってみれば堂々たる数字に。やたらチャンスに弱い打線の中では出色の得点圏打率で、牧が駄目ならもう仕方ないと誰もが納得するほどの信頼感。
一方で守備は簡単な打球をこぼしたり追いつけなかったりとかなり足を引っ張った。好守備も目についただけに安定感に欠けた。とはいえ2年目でこれならますます将来が楽しみである。


宮﨑敏郎 .300 16 50

ギリギリで3割に届いた。休みは最低限だったが故障せずに一年乗り切り、無事ならこのくらいの成績は残してくれる。ただ以前ならスタンドインしていた打球が失速したりとパワーに早くも衰えが見え、6年契約の行く手に暗雲が立ち込めた感はある。


ソト .266 17 49

前年より打率は改善されたが長打力がめっきり衰えた。正直コストに見合った活躍とは言い難いが、一から助っ人を探すのは大変でまだまだ頼むべきだろう。契約はもう一年ある。守備は天職を見つけたようにがっちり守っていた。回が進むと佐野とよく交代させられたが正直佐野よりよっぽど上手く見えるんだが。


嶺井博希 .205 5 30

数年ぶりに一発出たのに気を良くしたのか大振りが目立ち打率が沈んだ。ここ一番での勝負強さは健在で少ない打席で30打点稼いだのはお見事。球界全体の捕手不足によりFAは引く手あまたの様子で、まあ出て行くだろう。対戦したらものすごく打たれそう。


柴田竜拓 .195 1 1

二塁ばかり守っているうちに忘れかけていた勘を取り戻し、ショートと三塁で美技を連発。守備ではついに完成を遂げた。問題は打力で200打席近く立って1打点という目を疑うほどの惨状。得点圏打率は言うまでもなく、自動アウトどころか奈落のような大穴を打線に空けた。打力で勝りそこまで体力も落ちていない大和をなぜ使わなかったのか、なぜ倉本にもう少し打数を与えなかったのか、ここがもう少しマシなら本当に優勝を狙えたので三浦を小一時間問い詰めたくなる。


三浦大輔

前半戦は本当に酷かった。右に左を、左に右を当てているだけの脳死状態で相性など考えもしない。神里がいくら打っても病み上がりの楠本をスタメン起用し、そのくせ知野が開幕戦でやらかしたら一発で見切り、左殺しの倉本には50打席で1回しか左と対戦させずと無意味な頑固さを見せ続けた。
後半戦でようやく相性を考え始め、チームが勢いづくと余計なことをせずに見守り、久々の2位に余裕あるフィニッシュを決めた。正直リリーフ陣が誰も故障せず盤石で乗り切ってくれただけで、采配で優れた面は特に無かったが、余計なことをしないのは監督の重要な仕事の一つであるし、チームの雰囲気は常に良好で、モチベーターとしては良い仕事をしてくれた。
……CSで急に一年間信じてきた桑原を干したり、ろくにいなかった藤田に全て任せたりと悪癖がぶり返したけどな。
山﨑がおそらくメジャーへ行き、酷使されたリリーフ陣が絶対故障し、2年契約で色々試せてしまう来年に真価が問われるだろう。
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ミステリ感想-『代官山コールドケース』佐々木譲

2022年10月29日 | ミステリ感想
~あらすじ~
主に迷宮入り事件を担当する「特命捜査対策室」の水戸部裕は、年上の女性警官の朝香千津子とともに17年前の代官山での殺人事件の極秘再捜査を命じられる。17年前の事件は被疑者死亡で決着していたが、その現場から採取されたDNAが先日の殺人事件でも発見され、連続殺人事件の可能性があるという。
上層部の面子を守るためたった二人での再捜査に水戸部と朝香は挑む。

2013年このミス14位、文春9位


~感想~
極めて地味だった前作「地層捜査」の反省を活かし(?)ブラッシュアップされた結果、各種ランキングを賑わせたシリーズ第二弾。なお序盤に「地層捜査」のネタバレがされているので先に読まないように。
前作は地味な事件を地味な刑事が追う地味な話だったが、本作ではいろいろ工夫を凝らしてきた。まず相棒に女性警官(※年上既婚)を据え、女性ならではの視点と知識そして卓越した情報収集能力で水戸部に足りないものを補う。
なお水戸部は愛妻家で朝香も子煩悩であり両者の間には仕事上の付き合いしかないし、そもそもロマンス(死語)めいたことをしている時間の余裕もない。
そのタイムリミットを付けたのも良好で、現在の事件が解決される前に17年前の真相を突き止める必要があり、しかも現在の事件の捜査に17年前にも携わった時田悟刑事を据えたのもお見事。視点は水戸部・朝香組、時田、鑑識の中島の三者から描かれ、敏腕すぎる3組が連携しあっという間に真相に迫っていく。
その工夫とスピード感をもってしてなお地味さは拭いきれないが、丁寧に作られた職人芸のような警察小説であり、一読の価値はある。


22.10.27
評価:★★★ 6
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ミステリ感想-『オメガ城の惨劇』森博嗣

2022年10月28日 | ミステリ感想
~あらすじ~
マガタ・シキの名でオメガ城へ招待された7人。サイカワ・ソウヘイら著名な学者がいる一方で雑誌記者や無名の画家も含まれ共通点はわからない。
城主不在のまま歓待され、そしてその夜、惨劇は起こった。


~感想~
もともと作家森博嗣の最終作品と予告されていたがまだまだ出そう。しかしノベルス版・単行本版で同時に出したりと盛り上げており、いちおうはGシリーズ最終作ではある模様。
内容はシリーズ完結の10年後に書かれた外伝かボーナストラック的なもので、前作までにとんでもないことになった流れからは外れ、独立した一冊となっている。
そういえばS&MシリーズもVシリーズも完結編はアレだったわけで、密室事件が同時多発すると「またアレか!」と身構えてしまうが今回はいちおう大丈夫。非常にざっくりしたものではあるが意外な仕掛けもあるにはある。
ただタイトルには偽りありだし、解決後の種明かしで、シリーズをここまで追いかけてきた読者に向けてのサービスもあるが、それが余計に外伝・ボーナストラック感をいやましており、これが完結編だとしっくり来る読者はこの世に数人いるかどうか。
本当におまけみたいな内容の、期待に応えられないコレジャナイロボなので評価に困ってしまうが、ここまでシリーズを追ってきたなら黙って読むべきだろうし、どうせみんな読むだろう。


22.10.20
評価:★★☆ 5
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ミステリ感想-『地層捜査』佐々木譲

2022年10月27日 | ミステリ感想
~あらすじ~
キャリアにたてつき謹慎処分を受けた水戸部裕は、迷宮入り事件を担当する「特命捜査対策室」で復帰する。
退職刑事を相棒に15年前の荒木町で起こった殺人事件を追い、かつての花街に地層のように埋もれた真実を解き明かす。


~感想~
15年前の老女殺人事件を追い、昭和の花街の様相に分け入る…と聞くと地味そうに思えるかもしれないが、地味そうではなく地味。すさまじく地味。
もともと花街で被害者も元芸者のため関係者に盛り場の住人が多く、一杯引っ掛けながら捜査するのだが水戸部は極めて真面目な愛妻家で、退職刑事もシニアミドルのため捜査は地味に地道に進む。なにぶん両刑事とも恐ろしく優秀なので物語は滞りなく進み、終わってみれば疑問の余地なく全てがまとまるのだが、地味さはどうしても拭えない。
このあたりの地味さを続編「代官山コールドケース」ではいろいろ工夫して(それでも地味だが)補っており、しかも「代官山コールドケース」では本作の結末と後日談を丸々書かれているので、まずは本作から読み通していただきたい。


22.10.15
評価:★★☆ 5
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今週のキン肉マン #396 背撃の好敵手!!

2022年10月23日 | 今週のキン肉マン
・じゃあ調和の神やべえやつじゃん
・審判のロックアップ
・戦うことでわかりあう正義超人のようにもうわかりあっている両雄
・ここでまたもクソギミック
・背中からクソギミック!
・ジャンクマンのダブルフェイスと一緒
・ジャンクマンと一緒なのにクリーンヒットもらってしまうロビン
・ロビンダイナスティのチャンピオンフラッグだったっけ
・その鎧脱いだほうが強いんだけど
・ロビンスペシャルをランペイジマンが披露
・この試合では見せていないので王位争奪戦を熱心に見ていた証拠
・隙をつきタワーブリッジネイキッド
・しかしゼロ距離クソギミックで脱出
・攻撃に使うとしょぼいけど防御に使うとギミックだけに使い道が多そう
・そしてタワーブリッジの逆的な技で反撃
・ランペイジマン、対ロビン仕様で技を選んできている
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今週のキン肉マン #395 バベルの試練の真意!!

2022年10月17日 | 今週のキン肉マン
・その相手とは誰か聞かずともキン肉マンとわかってくれる超人大好きランペイジマン
・超神と戦う理由はキン肉マンを倒すため
・いいぞロビンマスク自分勝手だけど最高にかっこいいぞ
・調和の神がロビンに似ている?
・調和の神に失礼じゃない?
・ザ・マンは調和の神を全否定してないけど全く話す気がなかったし、隙につけこむ卑怯者扱いしてたよな
・まさかエントロピーの法則が出てくるとは
・じゃあオメガの星に石臼持ち込んだのまずくない?
・これどういう方向に次シリーズを持っていくんだ
・乱暴者どころか一番の頭脳派・良識派じゃないかランペイジマン
・狂気の神ノトーリアスもウメーウメーし始めるまではタッグの頭脳担当してたもんな
・絶対試されてることに気づいてなかったバイコーンさん
・そりゃ「しょうもねえよなぁアイツ!」と思われるよ…
・読者全員がねじり上げると思ってた
・「お前を倒すくらいのことをしなければ認めないはずだ」
・お前の弟子がものすごいもらい事故喰らってるぞ
・引き分けたけど認めてもらった弟子が聞いたらショックで壊れるぞ
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ミステリ感想-『invertⅡ 覗き窓の死角』相沢沙呼

2022年10月08日 | ミステリ感想
~あらすじ~
※シリーズ第一作「medium 霊媒探偵城塚翡翠」のネタバレがあるため必ず第一作からお読みください。

嵐の夜、車が故障した城塚翡翠は近くの家に助けを求める。そこには挙動不審の少年がおり、二階には刺殺死体が転がっていた…生者の言伝
同性に嫌われがちな翡翠に珍しくできた友人。だが彼女は復讐のため人を殺し、翡翠をアリバイトリックに利用する…覗き窓の死角


~感想~
ネタバレに配慮しつつ感想を。
短編集でも期待に違わぬ驚きを味わわせてくれた「invert」に待望の続編。実写ドラマ化も決まった勢いそのままに今回も一筋縄ではいかない秀作揃いだった。
どちらも倒叙ミステリながら趣向は異なり、「生者の言伝」は犯人丸出しの少年が苦心惨憺で翡翠の追求をかわしつつもあっさり篭絡されるスラップスティックで、古畑で何度となく見た光景の翡翠バージョンが繰り広げられる。
真綿で首を絞められるように着々と追い詰められていく少年がだんだんかわいそうになっていくし、こんなにページ数を掛けていたいけな(?)少年を苦しめなくても…と思うが、もちろんただでは終わらない、とだけ言っておこう。ただロジックは細かすぎ、ややこしすぎた感はある。

続く「覗き窓の死角」の犯人は少年とはうってかわって強敵で、細かい瑕疵はあるものの容易に隙は見せず、何より鉄壁のアリバイに守られている。こちらも古畑でよく見た光景の翡翠バージョンで丁々発止のやりとりが繰り返され、そして…。
正直なところトリックはこれだけ鉄壁だと逆説的にこの手しか考えられず、よくあるものの亜種になってしまい、決着手も映像作品なら映えるのだが…と思えてしまった。
しかし犯人との直接対決や、翡翠の過去や裏をめぐる物語としての見どころが山程あり、不平を唱えるのは贅沢というものだろう。

それにしても毎回あの手この手で凝った趣向を考えており、たまにはキャラと会話重視で肩の力を抜いた、1アイデアで気軽に短編集を出してきてもいいんですよ、という気持ちもある。
なにはともあれ今回も御苦労様でした。


22.10.8
評価:★★★☆ 7
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今週のキン肉マン #394 乱暴者の素質!!

2022年10月03日 | 今週のキン肉マン
・ゆではロビンはテクニシャンなのでクラッチする指の角度も丁寧に描いてるそうだがランペイジマンも丁寧に描かれてる
・キャプテン翼のアレで滑走するランペイジマン
・そうはならんやろ
・キャプテン翼もなぜ滑るのかわからないがもちろん肉でもわからない
・乱暴者ではランペイジマンのほうがぽっと出の新人なんだが?
・肉世界の乱暴者といえばロビンなんだが?
・ここでまたもクソギミック
・離れていればいるほど威力が強いと指摘する超人博士
・頭突きの打ち合いからの押し付け合いいいですねえ
・ストロングスタイル
・それ直ってないんじゃないかな
・昔語りが始まってしまう
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10月の新刊情報

2022年10月01日 | ミステリ界隈
5日 文春文庫
東川篤哉 魔法使いと最後の事件

6日 幻冬舎文庫
柳広司 はじまりの島 ※復刊

7日 実業之日本社文庫
我孫子武丸 監禁探偵
貫井徳郎 罪と祈り

7日 徳間文庫
笹沢左保 暗い傾斜 ※復刊

11日 東京創元社
倉知淳 世界の望む静謐

12日 光文社
石持浅海 不老虫

13日 星海社
佐藤友哉 少年探偵には向かない事件

13日 祥伝社文庫
法月綸太郎 二の悲劇 ※新装版

14日 講談社ノベルス
森博嗣 オメガ城の惨劇 ※単行本版もあり

14日 講談社文庫
西尾維新 悲鳴伝
法月綸太郎 法月綸太郎の消息

20日 集英社文庫
井上真偽 ベーシックインカムの祈り

24日 角川文庫
詠坂雄二 君待秋ラは透きとおる

26日 集英社
月村了衛 十三夜の焔

31日 創元推理文庫
小林泰三 ティンカー・ベル殺し
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