小金沢ライブラリー

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ミステリ感想-『首切り坂』相原大輔

2016年04月29日 | ミステリ感想
~あらすじ~
明治44年、東京。
4体並んだ首なし地蔵の上に生首が乗り、狐面の怪人が現れる…。
ただの怪談だったはずの「首切り地蔵の呪い」は、首なし死体が発見されるに及んで、陰惨な殺人事件に姿を変え、作家の鳥部は地蔵のそばで狐面の怪人を目撃する。

03年カッパ・ワン登竜門


~感想~
よくぞこれで長編を仕上げたものだとそれだけは感心できる、使い古されてこそいないが非常にありきたりの、いっそ「チンケな」と表現するのが最も適当だろう一本の小ネタを軸に据えながらも、雰囲気ある文体と想像するだに笑うしかないバカミス的情景、蛇足な気もするがいちおう意外性はある結末で、強引に及第点に押し上げた作品。
本当に心の底から下らない一発ネタなので、200ページ強の分量に留めたのも正解。伸びしろのありそうな作者で他の作品も気になるのだが、一作しか出ていないのは意外なところ。
やはりカバー見返しで若竹七海が邪推しているように、第2のメフィスト賞として注目されるも、ものの数年であっさり終了したカッパ・ワン登竜門が話題作りのために用意した、誰かの化けた覆面作家だったのだろうか。


16.4.29
評価:★★☆ 5
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今週のキン肉マン #167 決意の証!!

2016年04月27日 | 今週のキン肉マン
・カツアゲマン
・将軍だけではなく武道が消えることも嫌がるテリーはまさに正義超人
・億年単位で生首だったシルバー「死なせてくれませんか?」
・明らかにパンツからダンベルを取り出すバッファローマンwww
・そしてそれを将軍様に全力投球
・サイコマンのダンベルは持ち手が歪んでて握りづらそう
・ダンベル渡しただけで終わったww
・ネメシスも武道もここまでノーリアクション
・大方の予想通り武道だけ消えないのか
・それ以前にダンベルを嵌めるためにまた超人墓場に行かなくてはいけない
・ブラックホールの再登場あるぞ!
・それ以前に完璧の塔での戦いが控えているのだが
・最終決戦は完璧の塔かそれとも超人墓場か
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ミステリ感想-『フレームアウト』生垣真太郎

2016年04月26日 | ミステリ感想
~あらすじ~
1979年、ニューヨーク。映画編集者デイヴィッドの部屋に紛れ込んでいた一本のフィルム。
それは殺人を描いた邪悪で美しいスナッフフィルムなのか?
出演女優アンジェリカと、失踪したもう一人のアンジェリカの行方を追うデイヴィッドが覗く、暗黒の淵とは?

03年メフィスト賞


~感想~
筆力十分、トリック十分、真相十分。しかし語り手の職業である映画編集に例えれば編集に大失敗し、謎もトリックも真相も全ての焦点がぼやけ、ごちゃつくばかりで異常にわかりづらい物語に。ラスト3ページ、スタッフロール後のどんでん返しも完全に蛇足。
せめて何が謎であるかさえ明確に描いていれば印象も変わったろうが、トリックの達者な仕掛け方と比して謎は死ぬほどしょぼく、また曖昧としすぎており、そもそもスタート地点からして間違っていた感も強い。

とはいえ谷原秋桜子ではあるまいが、誰かの別名義であってもおかしくない程度の筆力と実力は垣間見え、たった2作品で姿を消したのは惜しまれるところである。


16.4.26
評価:★★☆ 5
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来週のNXT 一軍昇格選手について

2016年04月25日 | 今週のNXT
WWEの一年の始まりであるレッスルマニア明けの週に6人がNXTから一軍昇格を遂げた。
噂されている2リーグ化の復活をにらみ所属選手を増やす狙いだろうが、それについてなんやかや書きたい。

・バロン・コービン

WWEから最も期待されているのは彼だ。レッスルマニアのバトルロイヤルにNXT代表として出場しまさかの優勝。
翌日には元世界王者ドルフ・ジグラーとの抗争も組まれた。
つい最近までプロレス下手とブーイングを浴びていたが、ここ数ヶ月でかなり改善され、説得力のある強さを見せられるようになっており、技の引き出しを増やしていけば問題なく適応できるだろう。


・ボードビレインズ(エイダン・イングリッシュ&サイモン・ゴッチ)

もともとオーナーのビンス・マクマホンからも高評価で、個性と実力を兼ね備えたタッグで大コケはしないはず。
一軍昇格をにらんでかヒール寄りに振舞っていたが、キャラ的にはフェイスなので、使い方を間違えてほしくないが。
もし解散となってもどちらもシングルでやっていけそうな雰囲気はある。


・アポロ・クルーズ

どう考えても拙速に過ぎる。運動能力と素質の高さは疑いないが、フィン・ベイラーの次の抗争相手、次期NXT王者となるのを楽しみにしていたのに。
ずば抜けた身体能力はキャラ付けも不要なほどの説得力はあるものの、そうは言ってももう少し経験を積ませ、しかるべきギミックを付けてからでも遅くなかったと思うのだが……。
とは言えフィジカルお化けのネヴィルやコフィ・キングストンにも見劣りしないのは確か。明るいキャラからニュー・デイに加えるのもアリか。


・エンツォ・アモーレ&コリン・キャサディ

個人的に最も厳しいのは彼らだと思う。特にエンツォはNXTでさえ面白いシングル戦をただの一度もやっていないし、タッグとしての連携もそこまで良くはない。
マイクアピールも決まった型がウケているだけで、初対面の一軍連中と上手く絡めるかどうか。
早速ダッドリーズとの抗争が始まったが身の程知らずとしか思えず、勝ったとしても説得力の欠片も無い。
将来的には体格・ルックス・スピードの三拍子がいちおう揃っているキャサディだけがシングルプレイヤーとして残りそうな気がしてならない。
あとカーメラは単体でやっていけるのかどうか。


・次の昇格候補は?

ベイリーはベルトも手放しもはや昇格へ秒読みに入ったと言って良い。アスカも誰の目にも実力は断然に映り、遠からず上がるだろう。問題は誰がアスカを倒してNXT女子を引っ張っていけるかだが、体格で勝るナイア・ジャックスか、ストーリー的にはエヴァ・マリーが適役だろうか。

男子はフィン・ベイラーもいつ上がってもおかしくない。次の抗争相手がアポロ・クルーズもバロン・コービンもサミ・ゼインもいなくなり、オースチン・エリーズもいくらなんでも早すぎ、相変わらずサモア・ジョーしかいないのが問題だが、中邑真輔かエリーズが数ヶ月内にベルトを奪い、フィンと相次いで昇格する展開も有り得るかも。
こんなことなら一軍で連敗記録を更新中のタイラー・ブリーズを残しておけば良かったのにと思うが、ヒデオ・イタミが復帰できればすぐさまNXTのトップ戦線に絡めるはずで、ヒデオの状態が気になる。

前タッグ王者のスコット・ドーソン&ダッシュ・ワイルダーも実力は疑いないものの、華がありキャラ立ちしたボードビレインズやエンツォ組に先を越されてしまい厳しいところ。
2リーグ化してすぐに昇格できなければ、アメリカン・アルファはもちろんのことアレクサ・ブリス込みでブレイク&マーフィーにさえ抜かれる可能性もある。

ともあれ一気に6人が抜け、NXTも新人を増強することは間違いない。
リッチ・スワンを筆頭にラ・ソンブラや、タフイナフ勢の誰かがプッシュされるのか。今後のNXTはもちろんのこと、昇格組の動向や2リーグ化の再開など、WWEの方も久々に本当に楽しみでしかたない。
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先々々週のNXT TAKE OVER DALLAS #328

2016年04月24日 | 今週のNXT
NXTタッグ王座戦
ザ・リバイバル(スコット・ドーソン&ダッシュ・ワイルダー) ×-◯ アメリカン・アルファ(ジェイソン・ジョーダン&チャド・ゲイブル)
(投げ渡しバックドロップホールド)王座奪取

タッグ王者組はいちおう昔から付いてはいたが番組内では使われなかったチーム名で今さら呼ばれる。
確かな技術を持つ4人による思わず見入ってしまうような名勝負で、前半はゲイブル劇場からアメリカン・アルファの華麗な連携、中盤からはザ・リバイバルが巧みなタッチワークでゲイブルを捕獲。
ジョーダンに交代されても流れを渡さず、ワイルダーが9割反則だが陰ながらドーソンを助ける八面六臂の活躍を見せるもとどめを刺し切れず、最後はゲイブルとドーソンのニアフォールの応酬から、隙をついてブラインドタッチしたジョーダンが必殺ツープラトンに持ち込み勝利を飾った。

ジョバー役を2年近く続けて、デビューから4年でついにタイトルにたどり着いたジョーダンの泣き顔と、リング下を駆けずり回りドーソンの黒子に徹したワイルダーの暗躍が印象深かった。
また客席にはなんかクチャクチャ食ってる元実況のJRとフナキ、そして飯伏幸太の姿があり、飯伏はテロップ付きで紹介されていた。


オースチン・エリーズ ○-× バロン・コービン
(後方回転エビ固め)

元TNA世界王者のエリーズは一回り以上でかいコービンに打撃戦を挑む。
なおエリーズは牡羊座の意味で、アリエスと読んだほうが日本人には馴染み深い。左肩に「羊」という巨大なタトゥーを入れているがwikiには右肩と書かれており、あれが右肩に見えるなら一刻も早く眼科に行ったほうが良い。
劣勢のコービンはエリーズをロープに叩きつけて形勢逆転すると、時間を掛けて痛めつける。
エリーズはやはり打撃主体で反撃に乗り出すが、場外でディープシックスを被弾。
なんとかリングに戻るもコービンにパンチ連打で叩きのめされ、とどめのエンド・オブ・デイズの体勢に入るも、それを一回転してかわすとすかさず丸め込み、逆転勝利を挙げた。


サミ・ゼイン ×-◯ 中邑真輔
(キンシャサ)

間違いなくNXT史上最大の、いやWWE全体でも年に数回クラスの大歓声に迎えられ中邑が登場。
中邑はもちろん対するゼインも笑みを抑えきれない様子。
リングインしただけでHolly Shit(超ヤバイ)チャントが飛び交い、中邑とサミ・ゼインの名が交互に叫ばれる異様な雰囲気。やはり中邑の期待度はレベルが違った。

試合が始まっても客席の乗せ方を心得た所作は日本でもアメリカでも全く変わらず、どの体勢からでも飛び出す蹴りと膝の一撃の鋭さは説得力抜群。
中盤には2分にわたりエルボーでどつき合い、中邑は鼻を折られたか激しく出血。「ストロングスタイル」と書かれたサインボードを掲げたファンも満足したことだろう。
盛り上がりは終始収まることはなく、互いに大技を決め合い一進一退の攻防になるも、リング下に逃れた中邑を追い、ロープ中段をすり抜けてのDDTを狙ったゼインをハイキックで撃墜したのが決定打となり、後頭部へのフライング式ボマイェから正調ボマイェにつなげ、中邑がデビュー戦を飾った。
なおボマイェは「ぶっ殺せ」という意味のため自主規制に引っかかったようで、同じモハメド・アリ由来のキンシャサというクソだせえ名前に変えられた模様。

プヲタ揃いのNXTとはいえTAKE OVERの舞台ならば一般層もかなり混ざっている。その中でこれだけの絶大な支持を得られたなら、WWEの檜舞台に上がる日はそう遠くないだろう。
っていうかだから中邑はずば抜けてるって言っただろうが! RAWしか観ない層に馴染みがないのはTNAでもROHでも日本でも同じこと。誰と比べても日本で長年トップを張っていた中邑の実績は断然で、本来一軍デビューが当然なのだ。
やはり神の子ミスティコやヨシ・タツが1ミリも適応できないまま去ったのが上層部のトラウマになっているのだろう。全く問題なく客席を沸かせた中邑は流石である。


NXT女子王座戦
ベイリー ×-◯ アスカ
(アスカ・ロック)王座奪取

アスカはコスチュームはもちろん着物も能面も新調。能面は眼から口から緑の液体を垂れ流しており、とてもフェイスの衣装に見えない。
ベイリーは当たれば一発で試合を決めかねないアスカの高速の蹴りをかいくぐり、得意技を次々と決める。
雪崩式ハリケーンラナからナイア・ジャックスを仕留めたギロチンチョークに固めるが、アスカは体勢を入れ替えアンクルロックへ。
ベイリーも回転してアスカを場外へ落とし、ハリケーンラナで追撃をかけるが、エルボーを見舞うとアスカの闘志に火をつけてしまい、猛攻にさらされる。
しかしベイリーは強烈なキックからのシャイニングウィザードを返し、ヒップアタックを受け止めるとバックドロップで投げ捨て、ハイキックもつかむと裏膝十字からアンクルロックへつなげるアスカ対策を披露。
ニークラッシャーからのドラゴンスクリューはたぶん初めて出すから不格好ながら、足技を弱めるには十分。
必殺の後ろ回し蹴りをふらつくだけで耐え、アスカ・ロックからも一度は脱出したものの、二度目のアスカ・ロックに捕らえられ、たっぷり1分以上絞め上げられるとついに力尽き、無敗のままアスカが新王者に輝いた。

あっけない幕切れだったが、誰でもわかる実力者のアスカの戴冠は観衆も素直に祝福。
敗れたベイリーはリングにもたれ、去って行くアスカを悔しそうな顔で見送った。


NXT王座戦
フィン・ベイラー ○-× サモア・ジョー
(ロールアップ)防衛成功

試合前、元TNA世界王者で、TNAを退団し去就が注目されるボビー・ルードが映される。これ絶対入団する流れなのに本人は否定してるんだよなぁ…。
念入りにフェイスペイントを施したフィンはチェーンソーを振り回しながら登場。どこの怪奇派だお前はwww
しかしジョーが序盤の攻防でいきなり目蓋かどこかをカットし大流血し、よっぽど怪奇派になってしまう誤算。
全世界中継で規制の厳しい一軍なら血が止まるまで中止になるところだが、ここはネット放送だし規制の緩いNXT。
レフェリーが止血しようとタオルで拭うたびにジョーは乱暴にそれを押しのけ、フィンも気にせず殴りかかる。

さすがに傷が深すぎてドクターストップが入るが、止血するやいなや試合は再開。
当然のごとく傷口もすぐに開き、たびたび止血で試合がストップ。こうなるといつ終わってもおかしくなくなり、巻きが入った両者は動きを止めずに高速で技を繰り出し合う。
延髄斬り、顔面キック、セントーンと絶対痛い技を応酬し、マッスルバスターが完璧に決まるがフィンはフォールを拒否。
逆にスリングブレイド→ジョン・ウー→クー・デ・グラの必勝パターンを決め、ブラディ・サンデーでとどめを狙うが、ジョーはコキーナ・クラッチに切り返す。
しかし最後は不知火のようにコーナーを駆け上がり、コキーナ・クラッチを裏返したフィンがそのままフォールに固め、王座を守り抜いた。

まったくこんなに全試合がこんなにも盛り上がるなら、PPVの癖に会場が沈黙することすらままある一軍ではなく、こっちが本当のWWEなのではないだろうか。
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ミステリ感想-『秘密』東野圭吾

2016年04月23日 | ミステリ感想
~あらすじ~
杉田平介はバス事故で妻を亡くし、娘も意識不明の重態に陥る。
妻の葬儀の日に娘は目を覚ますが、彼女の中には妻の心が入っていた。
平介と妻の心を宿した娘との奇妙な生活が始まる。

98年このミス9位、文春3位、日本推理作家協会賞、直木賞候補、吉川英治文学新人賞候補


~感想~
映画版は「娘の姿をした妻を抱けるのか?」とか下世話に煽っておいて、二人が裸で同衾しているシーンをCMで普通に流すというネタバレっぷりで笑わせてくれたが(お、同じベッドで裸で寝てるだけだから(震え声))原作は設定だけで勝利確定の魅力的な物語で、作者が当初は笑える話を目指していたと言う通り、精神年齢36歳の小学生が苦心惨憺し、父兼夫がそれに振り回される日常風景がまず面白い。
だが娘の成長につれ次第に悩みが増えていき、現実的な苦悩にさいなまれ日常に陰が落ちてからは、一転して暗い雰囲気が立ち込める。
そして終盤、ある急展開を見せると、それから逆算して真相が見え見えとなり、ここしかないという結末に落ち着き、ミステリ馬鹿からすると予想通り極まりないものなのだが、読了後に各地の感想をあさった所「どいつもこいつもピュアか」という感想を述べており、そもそも仕掛けよりもあるカップリングに疑問を抱いている様子。
さすがは国民的作家になりかけていた東野圭吾、ミステリ馬鹿のみならず多方面から読まれているようで、それはそれで喜ばしい限り。

間違いなく良作ではあるが、意外性というものがほぼ皆無の展開を見せ、綺麗に決まっているが物足りない結末を迎えるため、おそらくミステリ馬鹿よりも一般的な読者の方が楽しめることだろう。
日本推理作家協会賞は……まあ、別に本格オンリーの賞ではないし、多方面から支持されたなら妥当ではなかろうか。


16.4.22
評価:★★★ 6
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先々週のNXT #327  ブル・デンプシー最後の勇姿

2016年04月19日 | 今週のNXT
アメリカン・アルファ(ジェイソン・ジョーダン&チャド・ゲイブル) ○-× コリー・ホリス&ジョン・スカイラー
(投げ渡しバックドロップホールド)

てっきり特番2日前だしPR番組かと思ったら意外にも通常放送。
おなじみジョバー組に苦戦するはずもなく、ゲイブルが必殺ツープラトンからホリスをフォールした。
ツープラトンについてwikiには「ジョーダンがベリー・トゥー・ベリーの体勢で相手を宙へ投げ」と書かれているがあれがベリー・トゥ・ベリーに見えるなら一刻も早く眼科に行くことをおすすめする。


バロン・コービン ○-× マイク・クエラリ
(ディープシックス)

初登場のクエラリの正体はROH所属のQTマーシャルとのこと。
エルボー、パンチ、ドロップキックを立て続けに決めたもののコービンをふらつかせただけで、第二必殺技で軽く仕留められた。


・中邑真輔とノー・ウェイ・ホセ

中邑真輔のプロモとノー・ウェイ・ホセの登場予告が流れた。
ホセは一試合だけ登場したレビス・バレンズエラJr.の新ギミックとのこと。


スコット・ドーソン&ダッシュ・ワイルダー ○-× スティーブ・カトラー&タッカー・ナイト
(フラップジャック+コードブリーカー)

わりとイケメンだったはずのカトラーは丸坊主にモデルチェンジ。ランディ・オートンというよりマーカス・ルイスに似ている。
なすすべも無くタッグ王者に痛めつけられるが、交代したナイトは巨体で一気に二人を蹴散らす。
しかしブラインドタッチで隙をつき、コードブリーカーが顔面ではなく胸に入る当たり損ねのツープラトンで一発逆転し、ワイルダーがフォールを奪った。


アポロ・クルーズ ○-× アレックス・ライリー
(ブルーサンダーボム)

やさぐれライリーがクローズラインで先手を取るが、クルーズは同じくクローズラインで反撃に出ると、連続技からあっという間に勝利した。

試合後にはエリアス・サムソンがギターを手に現れ、特番に向けクルーズとの因縁を重ねて作った。


ブル・デンプシー ×-◯ サモア・ジョー
(コキーナクラッチ)

放送時点で解雇されてるデンプシーの最後の勇姿。
コミカルな動きは封印し怒りに任せて暴れ回るが、見せ場は少なくあっさりコキーナクラッチで絞め落とされた。

決着後もジョーは執拗にコキーナクラッチをデンプシーに仕掛け、止めに入ったスパスタも蹴散らしてしまう。
フィン・ベイラーが駆けつけると乱闘になり、放送終了まで激しく殴り合った。
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今週のキン肉マン #166 血みどろの慈悲!!

2016年04月18日 | 今週のキン肉マン
・虐殺王すぎるタイトル
・タツノリスパークえぐいな。殺す気満々じゃねえか
・フェニックスに放ったマッスルスパークだけが完成形
・サタンクロスとオメガマンは無慈悲に殺してるじゃないかというツッコミを無効化した
・血みどろの虐殺王「慈悲の心です」
・真弓の去就になんらかの伏線が
・これはシルバーマンの中身=真弓説が再浮上か!?
・どっこい生きてたサイコマン
・死んでたほうがマシな状態だけどな
・サイコマンの奥義を喰らったシルバーマンはほとんどノーダメージだったのにサイコマンのダメージ深すぎない?
・アロガント・スパーク威力ありすぎ。鍛錬してるからか
・シルバーマン「なんでかって? それは鍛えてるからだ!」
・オリジンの消滅の仕方シュールすぎだろww
・正義(シルバー)・正義(ジャスティス)・正義(テリー)!!
・煽りが毎回センスありすぎる
・消えるとわかればテリーはおとなしくダンベルを渡さないだろうな
・ダンベルを賭けてウォーズマン(テリーマン代理) VS シルバーマン(orジャスティスマン)あるぞ!
・勝機が見えない
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ミステリ感想-『倒叙の四季』深水黎一郎

2016年04月16日 | ミステリ感想
~あらすじ~
「春は縊殺」「夏は溺殺」「秋は刺殺」「冬は氷密室で中毒殺」……元刑事が書いたとされる「完全犯罪完全指南」をもとに編み上げられた完全犯罪は、なぜ失敗したのか?


~感想~
↓プロットにネタバレ注意↓
一部例外を除き犯人の一人称による倒叙形式で描かれる、完全犯罪の瓦解をテーマにした連作短編集。
海野刑事が探偵役を務めることからもお察しの通り、あのシリーズの番外編といった雰囲気が漂う。
なにぶん完全犯罪一歩手前の犯行を崩さなくてはならないため、専門知識や物理的な盲点を駆使した、およそ読者には解きようのないトリックが目白押し。
しかし消化不良を抱えたまま最後まで行くと、急に他シリーズと絡み電光石火で連作短編集としてまとめ上げる、ちょっとした仕掛けが施されている。
それを含めて各編の真相にいちいち皮肉が利いているのも良いが、古畑任三郎ハードモードのような、読者に解けないトリックとその解決を延々と見せられたのはやはり少々物足りなかった。


16.4.15
評価:★★☆ 5
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ミステリ感想-『團十郎切腹事件』戸板康二

2016年04月15日 | ミステリ感想
59年直木賞、東西ベスト(1985版)77位


~感想~
歌舞伎界の老優・中村雅楽が殺人事件から日常の謎まで、ある時は居ながらにして、またある時は自ら実地調査に赴き、快刀乱麻を断つがごとくに謎を解くシリーズ。

昭和30年代の作品で、馴染みのない歌舞伎界を舞台にしながらも、筆致は簡潔で読みやすく、歌舞伎用語や固有名詞はすっぱり無視してもあまり問題ない。
いわゆる古き良きミステリで、現代の読者からすれば地味であったりアンフェアであったり、伏線がまるわかりだったり、時代背景からトリックや手掛かりがすんなりと理解できないこともあるものの、中村雅楽というまさに老紳士や老優という呼称のふさわしい稀有なキャラと、彼の繰り出すホームズばりの名推理が楽しめ、全編なにかしらの見どころがあり、全集ならではの作者による自作解説や後書き、江戸川乱歩らそうそうたる名前の並ぶ解説を一挙に収録しているのも貴重。

各編に少し触れると、直木賞を受賞(ただし単品ではなくシリーズ全体で受賞したとのこと)した表題作「團十郎切腹事件」は、大仕掛け過ぎてすれっからしの読者からすれば真相はノーガード状態だが、当時にこれだけのトリックを出してきたことは素直に驚ける。
その他に好みを挙げれば「不当な解雇」は泡坂妻夫ばりの逆転の発想が楽しく、雅楽の名探偵ぶりが半端ない「死んでもCM」と「滝に誘う女」、真相は読みやすいが最も本格ミステリ然とした「加納座実説」、ミステリというか単なる巧い物語だが素晴らしい着地を決める本作の白眉「文士劇と蠅の話」などなど、後年の作品になるにつれ明らかに腕を上げており、密室こそ無かったと思うが誘拐、暗号、操り、見立てからアリバイトリックまで、幅広く手掛けているのもすごい。

また「等々力座殺人事件」は探偵と同じ情報を得ているのにワトソンだけが気づかない無茶なパターンの極北みたいな内容で、真相そのものがズバリ書かれた本を読んでるのにさっぱり気づかないボンクラぶりに、いくらなんでも無茶すぎると苦笑した。

これを手放しで絶賛できる人はまず間違いなく重度のマニアなので彼らの感想は置いとくとして、一般層には厳しいがミステリファンならばとりあえず読んで損はない全集である。
でもさすがに2巻以降は読まなくてもいいかな……。


16.4.14
評価:★★☆ 5
コメント (4)