~あらすじ~
明治44年、東京。
4体並んだ首なし地蔵の上に生首が乗り、狐面の怪人が現れる…。
ただの怪談だったはずの「首切り地蔵の呪い」は、首なし死体が発見されるに及んで、陰惨な殺人事件に姿を変え、作家の鳥部は地蔵のそばで狐面の怪人を目撃する。
03年カッパ・ワン登竜門
~感想~
よくぞこれで長編を仕上げたものだとそれだけは感心できる、使い古されてこそいないが非常にありきたりの、いっそ「チンケな」と表現するのが最も適当だろう一本の小ネタを軸に据えながらも、雰囲気ある文体と想像するだに笑うしかないバカミス的情景、蛇足な気もするがいちおう意外性はある結末で、強引に及第点に押し上げた作品。
本当に心の底から下らない一発ネタなので、200ページ強の分量に留めたのも正解。伸びしろのありそうな作者で他の作品も気になるのだが、一作しか出ていないのは意外なところ。
やはりカバー見返しで若竹七海が邪推しているように、第2のメフィスト賞として注目されるも、ものの数年であっさり終了したカッパ・ワン登竜門が話題作りのために用意した、誰かの化けた覆面作家だったのだろうか。
16.4.29
評価:★★☆ 5
明治44年、東京。
4体並んだ首なし地蔵の上に生首が乗り、狐面の怪人が現れる…。
ただの怪談だったはずの「首切り地蔵の呪い」は、首なし死体が発見されるに及んで、陰惨な殺人事件に姿を変え、作家の鳥部は地蔵のそばで狐面の怪人を目撃する。
03年カッパ・ワン登竜門
~感想~
よくぞこれで長編を仕上げたものだとそれだけは感心できる、使い古されてこそいないが非常にありきたりの、いっそ「チンケな」と表現するのが最も適当だろう一本の小ネタを軸に据えながらも、雰囲気ある文体と想像するだに笑うしかないバカミス的情景、蛇足な気もするがいちおう意外性はある結末で、強引に及第点に押し上げた作品。
本当に心の底から下らない一発ネタなので、200ページ強の分量に留めたのも正解。伸びしろのありそうな作者で他の作品も気になるのだが、一作しか出ていないのは意外なところ。
やはりカバー見返しで若竹七海が邪推しているように、第2のメフィスト賞として注目されるも、ものの数年であっさり終了したカッパ・ワン登竜門が話題作りのために用意した、誰かの化けた覆面作家だったのだろうか。
16.4.29
評価:★★☆ 5