11月27日、 読売新聞に臨時国会での野党対策の模様が載っていました。
菅政権が最重要と位置付けてきた2010年度補正予算が26日夜、ようやく成立した。
菅政権は当初、この臨時国会を「熟慮の国会」と位置付け、与野党との対話重視を掲げていた。しかし、野党対策はことごとく失敗した。参院で野党が多数を占める「ねじれ国会」で、来年の通常国会を菅政権が乗り切るには、臨時国会中に野党、特に公明党との連携を深めることが「必須」とされていた。
民主党は公明党に盛んに秋波を送った。岡田幹事長は公明党幹部と国会対策で頻繁に連絡を取り合った。仙谷長官も水面下で公明党と補正予算審議の調整などにあたっていた。
それでも、民主党と公明党の距離は遠ざかる一方だった。首相は、厳しい財政を踏まえ、補正予算案を編成するかどうか、決断しきれずにいた時期があり、公明党など野党からは対応の遅さや不十分さに批判が出るなど、早くから政権と野党の間には不協和音が生じていた。
政権の最重要課題だった2010年度補正予算は26日、成立したが、審議過程では野党への対応に手間取り、10月29日の国会提出から「異例の長さ」(国会関係筋)となる約1か月を要した。
さらに、公明党が求めていた小沢一郎民主党元代表の国会招致は実現の見通しが立たず、外交でのつまずきなどで内閣の支持率が大きく下落すると、公明党も菅政権と距離を置くようになった。
臨時国会開会前後までは民主党と融和のムードを醸し出していた公明党の山口代表も、国会終盤では「今の政権は閣僚の不適切発言などで自らこけている。国民の政権に対する疑問や不安がたまっている」と突き放すようになった。
11月18日には、民主、自民、公明の3党で司法修習生に給与を支給する「給費制」を1年間継続することで、“電撃合意”した。政府内には継続への異論があったが、公明党の要望を受け、民主党が押し切ったものだ。ただ、これだけで公明党が低迷する政権に手を貸すはずもなかった。 (引用終了)