隆々ブログ

小平市議会議員 立花隆一の活動報告です。

「雇用」が一番ではなかったのか。

2010-11-01 | 政治

10月29日付け公明新聞に載った事業仕分けの記事です。

公明党の山口那津男代表は28日午前、東京都新宿区で開かれた中央幹事会であいさつし、
政府の行政刷新会議による「事業仕分け」で、フリーターなどの雇用安定を図るため公明党が
強く推進してきた「ジョブ・カード制度」を「廃止」と判定したことについて、「新しい制度をつくり、
そこに吸収させるというが、新制度の具体像は何も示されていない」と述べ、場当たり的な
対応を厳しく批判した。

山口代表は政府が6月に示した「新成長戦略」で、2020年までに同カード取得者を300万人
にするとしていたことに触れ、「わずか4カ月間で、その方針が『廃止』に変わってしまうことは、
新成長戦略の実現性と整合性に疑念が持たれる」と指摘。「今の政権のちぐはぐな対応には
危惧を覚えざるを得ない」と批判し、同制度は「新成長戦略に基づいて強く推進すべきものだ」
と主張した。

また、「事業仕分け」の在り方を見直す必要性を強調し、「きちんとした制度の位置付けや、
政府の諸施策との整合性をもって、恒久的に実施する仕組みをつくるべきだ。
一時のパフォーマンスで終わらせるべきでない」との考えを示した。

「ジョブ・カード制度」とは、フリーターや母子家庭の母親らに、企業実習と座学を組み合わ
せた職業訓練の機会を提供した上で、訓練後に実習を受けた企業からの評価や職務経歴、
取得資格などの情報を記した「ジョブ・カード」を交付し、職業能力の向上を公的に証明する
ことで就職活動に役立ててもらう制度。公明党の推進で2008年4月にスタートした。

政府の行政刷新会議による「事業仕分け」(27日)では、「同様の政策目的を持った類似事業
との整理統合を図り、OJT(職場内訓練)による能力開発という本来の政策目的を実現できる、
新たな別の枠組みを設ける」として「事業廃止」と判定したが、その「別の枠組み」について
具体的内容は示されていない。
(引用終了)

事業仕分けは、小平市でも実施され2年目を迎えています。
この方法の効果を訴えてきた一人ではありますが、実施してみて課題も見えてきました。
(市の内容は後日、述べます。ここでは国の方です。)

国の事業仕分けも、問題点が浮き彫りになってきました。
その中から一点挙げれば、仕分け人の資質で仕分け基準・結果が変わってくると言うことです。
これは、民主党内部(行政刷新会議内)も方向をまとめきれず、個人・チームに(丸投げして)
任せざるを得ない訳で、チーム(メンバー)で仕分け基準・結果も変わってくるとなるのです。
党ではなく、チームの判定だから、官僚は予算には反映しない、反映する義務もないとなって
いるのでしょうか。

事業仕分けの問題の二点目は、事業を廃止して切った事業の代替えがないという点です。
特に今回の「ジョブ・カード」廃止は、若者などの雇用に直結したものです。ムダだというならこれに
代わる民主党政権が考える雇用(若者)対策を提示さなくてはいけません。
しかも、菅首相が代表選の時に「雇用が第一」と言っていたことを決して国民は忘れてはいません。

今まで4か月間、明確な雇用対策も提出せず、6月に示した「新成長戦略」に盛り込んだ事業
を廃止としたのは前述したとおりです。政策をつくり、これを同じ党の議員が廃止するという
自己矛盾を平気で行う民主党は一体どうなっているのでしょうか。