このところ各国の軍事拡大や宗教対立の報道によく接する。
世界平和など理想に過ぎない、と、行く末を案じる心持にすらなりかねない。
日本最古の歴史書『古事記』によれば、神々は天と地が別れた際に誕生された「天御中主神」から脈々と繋がる。
日本の神は、GODのような自然をも超越した絶対的な存在ではなく、自然現象とともに成る相対的な神なのだ。
「神」と「GOD」には隔たりがある。
欧州のケルト信仰やアジア各国の精霊信仰など、キリスト教や仏教が信仰される以前から存在していた民俗信仰も、この相対的な価値観を持っている。
絶対的な価値観は排他的になりやすく、対立を起こしやすい。
日本の神道だけでなく、相対信仰を見直すことは、世界の共存共栄もしくは共生の第一歩ではないだろうか。