おかげさまで例大祭も無事終了しました。今年もたくさんの方がおいでになり、御神威も益々発揚されたことと存じます。
表題は論語にある言葉です。すぐれた人(君子)は、筋道を基準とし、つまらぬ人物(小人)は、損得で考える、といった意味です。
「仁」や「義」は、儒家の最も重んずることばで、わが国の武士道においてもたいへん重要な事柄です。
仁とは「おもいやり」のことで、人に対する心の姿を意味します。
「義」とは「こうあるべきこと」で、いわゆる筋道や道理のことをさします。
この「義」に対する概念が「利」なのです。
利は刹那的なものですが、義(道理)には歴史から受け継いだ教訓があります。ひいては利を導く知恵も内包されているのです。
何事においても利害、損得を優先する現代社会において、筋道重視の姿勢こそ、まことの価値といえます。