小網神社blog

東京・日本橋に鎮座する強運厄除の神さま・東京銭洗い弁天の社 小網神社のブログです。

新たな絆の構築に向けて

2021年06月01日 | 小網神社教学 2
 文正元年(1466)に鎮座し、今年、555年の佳節を迎えた当神社では、記念大祭をこの5月に行う予定でした。前回、平成28年の大祭の折には、大きさ3尺を超える本社大神輿が氏子区域である小網町内を練り歩き、地元日本橋にゆかりのある方々をはじめ、神輿同好会員の皆様など、当神社を崇敬される1000人ものご参加がありました。5年に1度のこの大祭を心待ちにされていた皆様も多数いらっしゃったことかと存じます。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束していない現状を鑑みますと、本社神輿の渡御などは難しく、関係各位との協議の上、今年3月下旬、記念大祭の中止を判断いたしました。去る5月28日の祭典当日は、神職のみの奉仕による例祭式のみ斎行し、皆様の安寧と事態の収束を神前に奉告祈念いたしました。
国内では、医療従事者、高齢者へのワクチン接種が始まりました。国民全てに行き届くのが、あとどれくらい先になるのかはわかりませんが、今はただただ、集団免疫が獲得され、1日も早い感染症の終熄を祈るばかりです。
一方で、多くの人はワクチンの副反応やウイルスの変異株に効きめ目があるのか、などの不安も抱いているようです。ワクチンの2回接種後も感染する可能性があるそうですから、接種しても、しばらくは感染対策としてのマスク着用や手指の消毒は欠かせないともいわれています。
次回560年記念大祭は、5年後の令和8年5月になりますが、そのころ、人々の生活様式がどう変わっているでしょうか。コロナによって変化してしまった国民の衛生観念や、密集・密接などの「密」に対する概念などが、神輿の渡御や直会と祭りに伴う飲食の機会にどのような変化をもたらすのかは、正直なところ想像ができません。
それでも、祭りには古来、地域社会と人、人と人、そして何よりも各々と神様との絆をより強固なものにする意味が込められてきました。祭りは、コロナ禍で否応なしに遠のいてしまった社会の関係性を見つめ直す絶好の機会であることは変わりありません。当方も、新たな絆の構築にむけ、精進潔斎を重ね、今後の祭典に臨む所存でございます。
時節柄、皆様にはくれぐれもご自愛いただき、どうかお大事にお過ごしいただきますよう、衷心よりご祈念申し上げます。 (宮司 服部匡記)


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