明日は彼岸の中日、つまり「秋分の日」です。墓参に行かれる方も多いことかと存じます。
さて、「祈り」には「求める」祈りと「与える」祈りがあります。
求める祈りとは自らの「欲」と関係が深いものですが、与える祈りとは、家族や、友人・知人への祈りで、広く、多くの人々への祈りであり、ひいては国を越えた人々への祈りともいえます。
本来、日本に根付く信仰は、家に神棚をまつり、民族の祖先である皇室の祖神・天照大神をおまつりする伊勢の大神を中心に、地域の守り神である氏神を丁重に崇めるというものです。
その祈りはおのずと家内、地域共同体や職業集団、ひいては国家の安泰と繁栄を祈る、ということを出発点としたのです。
この日本人の信仰習俗を今一度見つめ直し、御神徳を与えていただく神々への祈りを捧げ、その果実を実感してもらいたいと思います。