小網神社blog

東京・日本橋に鎮座する強運厄除の神さま・東京銭洗い弁天の社 小網神社のブログです。

落語「芝浜」にみる、苦と楽の人生哲学。

2013年11月18日 | 小網神社教学
間もなく12月ですが、暮れの代表的な落語に『芝浜』があります。

芝の浜で財布を拾った魚屋が、これからは遊んで暮らせると酒を煽り寝てしまいます。
目を覚まし財布の一件は夢だったとの奥方の嘘を真に受けた魚屋は、酒を絶ち懸命に働きます。
三年目の大晦日、奥方は真実を告げます…。

徳川家康は、人生とは「重荷を背負うて、山道を登るが如し」と述べました。
苦しみは人生にはつきものです。
しかし、苦しみは、自らを高める素材でもあるのです。
苦しさを乗り切る為の気力、体力は、自らをより大きくする力となりましょう。

一方、「棚から牡丹餅」風な楽しさや快楽に浮かれる者は、本当の「楽しさ」の意味を理解するのは難しいでしょう。
「苦」を経ての「楽」こそ、より味わい深いものなのです。
幸福の境遇は、浮かれ味わうほど軽いものではありません。

「本当の苦」を経験した者は「楽が夢になってしまう」ことの怖さを知っているのです。
落語「芝浜」は、そのことを教えてくれているようです。

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