たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

初秋の白い花

2019年09月12日 | 写真

 「センニンソウ」(仙人草):キンポウゲ科センニンソウ属のつる性の多年草で、盛夏から初秋にかけて真っ白な四弁花を無数に咲かせる。とても涼しげで思わず立ち止まって眺めたくなる。またこの花は近寄るととてもよい香りがする。「センニンソウ(仙人草)」の名は、秋の実の先につく細い毛のように見えるものを仙人のひげに見立てて名づけられたという。別名の「馬食わず」は、有毒植物のため馬も食わないことに由来している。残暑厳しい先日の昼下がりに南房総の山あいを車で走っていると、あちこちで道脇の林の中にまるで雪が積もったかのように咲き誇るセンニンソウが眼に入り、何度か車を止めて撮影した。




 「ヘクソカズラ」(屁糞蔓):アカネ科のつる性多年草で、国内では北海道から沖縄までどこでも見ることができる。国外ではアジアからインド方面まで分布している。道端から林の中、公園などいたるところに生育する。

 思えばこの上なく気の毒な名をつけられた植物で、なぜこのような信じられないほどひどい名なのかどうしても調べてみたくなる。実は、「センニンソウ」とは異なり、この植物の茎や葉がとても強い悪臭を放つことに由来している。驚いたことに、万葉の時代にもこの植物が「くそかずら」と詠まれていることがわかった。明治になって更にその頭に「屁」までつけられたことになる。また英語名でもこの植物は”skunkvine"(スカンクのように臭いつる草)となっている!!
 だが救いもあった。この植物の花はとてもかわいらしい。そのことから(×「屁糞蔓の花」ではなく)別名「サオトメバナ(早乙女花)」とも呼ばれている。田んぼで並んで田植えををする乙女たちのかわいらしい笠に見立てて名づけられたという。もう一つ、秋には小さなオレンジ色に近い色合いのかわいい実をたくさんつける。
 野辺の散歩中にこの花や実を見かけた時は、触らずにスナップ写真を撮り(*触ると葉や茎が傷ついて悪臭が出るため)じっと見つめてあげることにしましょう。


 
 台風15号による災害お見舞いを申し上げます


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