2019.1.21 撮影
栃木県北部鬼怒川・川治温泉郷の奥地、南会津へと続く国道121号沿いを流れる男鹿川は関東隋一の清流として知られている。また天然のイワナやヤマメが多く、関東屈指の釣り場として全国から釣りの愛好家が訪れていたが、2015年9月の東北豪雨による大災害で一時は魚も完全に姿を消していた。しかし豪雨災害から3ヶ月後の12月から、全国からの釣り愛好家ボランティアも参加して清流男鹿川をよみがえらせる地道な活動が開始された。当時の活動の様子はNHKの番組でも放映されたことがある。
山あいを流れる男鹿川も五十里(いかり)ダム湖に近づいてくると川幅が徐々に広がり、豊かなコバルトブルーの流れへと姿を変える。雪はまだ降り始めたばかりだったが、川面は岸辺から凍り始めていた。
五十里ダム湖に流れ込む地点になると川幅が極端に広がる。水の流れが止まり氷結が進んで長い橋の上から見渡すと川の全面が真っ白になる。中島や浅瀬にはカワヤナギ(川柳)が群生していて撮影に夢中になり、まずは上流方向に向かって何度もシャッターを切り続けた。
次には広い橋の反対側へ移動して下流方向の景色を撮影した。いちばん奥の水面が氷結していないように見える部分が五十里ダム湖の北端部分になる。「五十里ダム」は地名ではなくて「東京からおよそ50里の地点」であることからつけられた名だという。