たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

「サンザシ」の実

2016年09月30日 | 写真

 

 「サンザシ」(山査子):バラ科・サンザシ属の落葉低木で中国原産。庭木や鉢植えとして栽培される。5~6月に白・ピンクの可憐な花を咲かせ、夏の黄色い実は秋になると真っ赤に熟す。実の大きさは直径1.5~2cmほど。この実にはビタミン、ミネラル、クエン酸、ポリフェノールなど多くの貴重な成分が含まれていて、古くから民間薬として、また健康・美容効果が高いことから果実酒(食前酒)やドライフルーツなどにも利用されてきた。

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道の駅ローズマリー公園内(旧)シェイクスピアカントリーパーク(千葉県)

2016年09月22日 | 写真

シェイクスピアの生家をそっくり再現した建物(写真上下)

                  一階では「アクセサリー工房」が営業されていた。

 

  木材もすべて英国から取り寄せたという。この眺めはストラットフォード・アポン・エイボンにそっくり。

  一・二階通路の古びた柱が味わい深い。手すりやアーチ、屋根の葺き方もイギリス中世風になっている。

 

                  営業が続いているみやげ物店内部(一階)

           二階のシェイクスピアに関する広い資料展示室は以前のまま残っていた。

           展示室内には有名な戯曲の登場人物の声がどこからか流れてくる。

                中世時代の劇場の様子を再現した精巧な展示物

 

 道の駅ローズマリー公園&シェイクスピアカントリーパーク: 南房総市白子1501 (電話)0470-46-2882 

 ホームページを見ると「シェイクスピアカントリーパーク」の見学コースは営業終了しました。」となっていたが、かなり前に訪れた時の印象が懐かしくて立ち寄ってみることにした。辺りははげしい雨で霞んでいたが、なんとなく以前訪れた時のような建物の影がそのまま残っているように見えた。広々とした駐車場に入り、カメラを持ってそちらへ歩いていった。たしかに入り口にはロープが張ってあり人影もまったく見当たらなかった。正面近くの二階建ての建物に近づくと・・・目だった看板もないひっそりとした一階の部屋に灯りがついているのが見えた。中へ入るとそこはみやげ物店で店員さんに現在の様子を尋ねると、以前のようにテーマパークとしては営業していないがみやげ物店は続けているということであった。昔と同じようなシェイクスピアの戯曲に関するみやげ物が並んでいた。話し込んでいるうちに、二階の展示室にも上がってよいという許可をもらってうれしくなって上がっていった。展示室の内部は以前見た時のままでとても懐かしい気持ちに包まれた。雨が降りしきる中で眺めた中庭の景色もすばらしい。

 展示室でゆっくりと時間を過ごし一階に下りて店員さんに挨拶しついでに庭も散歩することにした。中庭のイングリッシュガーデンは現在は手入れはされていないようで花は見られなかった。シェイクスピア(1564-1616)の故郷ストラットフォード・アポン・エイボンの地を思わせる建造物が目の前に並ぶ景色はなかなか見ごたえがある。

 「シェイクスピアカントリーパーク」は約20年前の1997年4月に、劇作家シェイクスピアに関するテーマパークとして南房総の地に道の駅ローズマリー公園併設でオープンした。とてもめずらしい施設ということで一躍脚光を浴びて訪れる人も多かったと思う。駐車場がとても広いので観光バスも入りやすい。まだオープンして間もない頃に一度訪れたことがあったがそれ以来機会がなくて今回が二度目の訪問となった。

[参考]:「(旧)シェイクスピアカントリーパーク」の施設は以下のように有効に活用されていることがわかった。

*「シェイクスピアシアター」:英国中世時代の劇場を模したこじんまりとした部屋はコンサートや会合などで利用できる。(市民割引有)

*「ギャラリー」:同様に別の部屋がギャラリーとして利用できる。 (詳細はホームページ参照。又は上記電話で問合せ。)

  

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「鴨川松島」(千葉県)

2016年09月18日 | 写真

    南房総鴨川市「鴨川松島」風景

 

 「日本三景」(松島・天橋立・宮島)はいずれも美しい海辺の景勝地である。千葉県(房総半島)でも太平洋と東京湾に面した長い海岸線で何ヶ所も美しい風景を楽しむことができる。その中で「鴨川松島」は外房随一といわれる名勝で「新日本百景」の一つにも選ばれている(鴨川市HPより)。特に島々の彼方から朝日が昇る夜明けの風景、月明かりの風景はすばらしい。

 写真は海辺の断崖上の車道脇から島々を見下ろして撮影したもので、中央が「雀島」、左奥の厳島神社の屋根が見える島が「弁天島」、雀島の右奥に見える小さな島が「鵜島」、そのほか点在するあわせて七つの島の眺めがすばらしいことから「鴨川松島」と呼ばれるようになったという。「弁天島」には鴨川漁港の防波堤から橋がかけられていて渡ることができる。また写真には映っていないが「弁天島」の左には「荒島」があって、この島へも防波堤から橋がかけられている。

 この景勝地の風景を楽しむには浜辺に下りてゆっくりと歩きたいのだが、「鴨川松島駐車場」はどこにもない。鴨川駅や直近のバス停から歩いて行くには鴨川漁港を目指して行けばよいのだが、車で出かけた場合は鴨川漁港まで下りて地元の人にどこかに駐車できる場所がないか教えてもらうしかない。雨が降り続いていたので浜辺に下りるのはやめてまた天気の良い日に出直すことにした。 

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「豊英大滝」 9/12 (千葉県君津市)

2016年09月16日 | 写真

 

 

  秋雨前線の影響で連日雨模様の天気が続いている。この滝は雨が降らない時期には極端に水量が少なくて岩盤がほとんど露出していることが多い。今回は久しぶりに水量豊かな滝の姿を見ることができることを期待して撮影にでかけた。

 君津市山あいの「清和県民の森」にナビをセットして向かえば、入り口の案内看板には滝の位置がわかりやすく記してあるので道に迷うことはない。ただし山あいの狭い道の脇から滝まで下りる道はかなり急で、しかも沢に出会う地点で道は途絶えている。そこから滝の姿は見えず、100mあまり上流へ沢の中を歩いて行かなければ滝下へ行くことはできないので初めての人は注意を要する。沢の水量は平常時はせいぜいひざ下までで、普通の長靴を用意していればだいじょうぶだが、大雨の時などは危険で滝も沢も濁流となる。

 幸い12日は最適な水量で、変化に富んだ滝の岩盤も露出することなく全面に水が流れ落ちていた。滝前には人影もなくゆっくりと時間をかけて撮影を楽しむことができた。

 

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ヒガンバナの季節 9/15

2016年09月15日 | 日記

  

「 シロバナヒガンバナ」(別名「シロバナマンジュシャゲ」)

オレンジ色の花はヒガンバナ科の「ショウキズイセン」・ 青い花は「カリガネソウ」

 

 

 

  2016/9/15 : 9/8の更新記事と比較すると、同じ植物園内でずいぶん秋が深まってきたことがわかる。一週間前にはまだ一輪も咲いていなかった赤い彼岸花があちこちで咲き始めていた。真っ先に竹林の中に咲いている赤い彼岸花を見つけて時間をかけて撮影した。

 「シロバナヒガンバナ」(別名「シロバナマンジュシャゲ」)は9/8にはほんの数輪しか咲いていなかったが、もうあちこちでとてもきれいに咲きそろい目を楽しませてくれる。同じヒガンバナ科でオレンジ色の「ショウキズイセン」(別名「ショウキラン」)の花も今が盛りになっている。そのすぐそばに「シロバナヒガンバナ」と青色の「カリガネソウ」も咲いていて、その色彩の鮮やかさに目を奪われ夢中で撮影を続けた。

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大山千枚田の秋 9/10

2016年09月14日 | 写真

 

 

 

 

 2016/9/10: 房総半島南部の山あいに日本棚田百選に選定されている「大山千枚田」(千葉県鴨川市平塚)がある。高台から見ると、多くの田んぼがきれいな曲線を描いていて実に美しい眺めである。長方形や直線で仕切られた田んぼは一枚も見当たらない。例年田植えは5月の連休の時期に、稲刈りは8月下旬から9月上旬にかけて行われているが、この秋は台風10号の関東直撃などにより収穫作業はさぞたいへんであったと思われる。田植え・稲刈りなどはすべて、地元農家の人たちの指導のもとに昔のままの手作業で行われる。水はすべて「天水」(自然水)利用である。

 全国的に里山の棚田の維持はたいへん困難な状況が続き、「日本棚田百選」選定の棚田であっても地元農家だけではとても運用は難しく、雑草で覆われた「休耕田」が増え続けているという。そのような状況の中で、「棚田保存会」などの努力により「棚田オーナー」を募集して維持管理に努めているところが多い。大山千枚田では「棚田倶楽部」「棚田保存会」の熱心な活動を中心に年間を通して学校などの体験学習や自然学習、各種イベントなども行われ、県内外からの多くの棚田オーナーが集まって棚田での作業もにぎやかに実施されている。

 今年は9月3日・4日が棚田オーナーの稲刈りの予定日となっていた。10日はほとんどの田んぼの稲刈りは済んでいたが、いくつかの田んぼで稲刈りや刈り取った稲束を乾燥させるための「はさがけ作業」、そして脱穀作業も数ヶ所で行われていた。畦道にはちらほらと彼岸花が咲き始め、気温は真夏日でも秋の雰囲気が着実に深まっているのが感じられた。

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小湊鉄道「飯給駅」 9/10

2016年09月11日 | 写真

 

   関東地方は秋雨前線の影響で11日以後一週間連続で雨模様の天気予報となっている。昨日は一時にわか雨もあったが晴れ間が多く各地でいっせいに稲刈りが行われていた。小湊鉄道沿線など車を走らせて様子を見て回った。台風10号が関東地方直撃、台風12号も房総東岸通過により、全体的に稲刈りは例年よりすこし早めに行われたように見受けられた。まだ稲刈りが済んでいない田んぼの稲はほとんどが強風のために倒れていて、これからの稲刈り作業もさぞたいへんであろうと思われた。

 桜の季節、田植えや稲刈りの時期にはカメラマンが多く集まる小湊鉄道「飯給(いたぶ)駅」では線路両脇の田んぼの稲刈りは完全に終わっていたが、駐車スペースには小型の観光バスが入っていた。バスは東京からやってきた写真愛好家団体のツアーバスで、小さな無人駅舎の周りで20人以上の人たちがまもなく到着する上り列車を待ち構えていた。その人たちの姿が列車で隠れる瞬間を待ってシャッターを切った。

 この駅では地元のボランティアの人たちにより毎年田んぼの脇に案山子が立てられていて、写真のようなアングルでの写真もカメラ雑誌などで見かけることが多い。線路脇の稲刈り作業と一緒に撮影できればもっといいのだが、なかなかその作業の日に予定をあわせるのが難しい。この写真は「小さな旅」の記録として残しておきたいと思う。      (2016/9/10 撮影)

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ヒガンバナの季節 9/8

2016年09月08日 | 日記

  2016/9/8: 今日もまた蒸し暑く、朝から雨が降ったり止んだりの不快指数の高い一日となった。早朝散歩はいつもの植物園までの往復コースで、軽い散歩用のカメラと折りたたみ傘を持って出かけた。先週まではヒガンバナがまだ固いつぼみだったが・・・今朝は池の畔の「シロバナヒガンバナ」が赤い花よりも先にちらほら咲き始めていた。赤い彼岸花はどこを歩いてもまだつぼみばかりで一輪も咲いていない。来週あたりからはきっと咲き始めるだろう。木陰のシロバナヒガンバナ群生地に木漏れ日が差してわずかに開いた花がきれいに光っているのをみかけて急いでシャッターを切った。

 

  花壇の「ファリナセア」(=ブルーサルビア)が満開になっていた。ふと見ると・・・ブルーの花によく似合う光沢のある緑色の甲虫が花茎にしがみついていた。花の蜜を吸っているのだろうか。体色はコガネムシほどの光沢ではないがとても鮮やかで、おそらくその仲間であろうと思った。カブトムシ・コガネムシの仲間は種類が多くてこの甲虫の名はまったくわからない。いつものように帰宅してからウェブサイトの昆虫図鑑などでいろいろ調べてみた。けっきょく(素人判断で)多分コガネムシ科の「アオドウガネ」であろうというところまでたどりついた。

 

  植物園内に毎年「ショウキズイセン」(別名:ショウキラン)が群生して咲く場所がある。まだつぼみが多いがだいたい予想通りに今年も咲き始めた。「シロバナヒガンバナ」も混じって咲いている。

 

 カメラを構えていると黒いアゲハチョウが飛んできて目に前の花にとまった。蜜を吸いながらもずっとはげしく羽ばたいているのでなかなかシャッターを切りにくい。黒いアゲハチョウにも数種類あるが、この習性からこの蝶は「クロアゲハ」だと思う。同じ仲間の「オナガアゲハ」にもよく似ているが、それほど尾が長くないのでなんとか見分けができる。    (9/8 千葉市都市緑化植物園にて)

 

 

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万世橋散歩

2016年09月06日 | 写真

 

 

 

 

 

 2016/9/6: 梅雨期に酷使したカメラの定期点検・クリーニングのため銀座ニコンプラザへ出かけた。いつものことだが、待ち時間を利用して辺りの街角を散策し、おなじみのカフェでの軽食ランチを済ませた後は、点検済みのカメラを受け取ってからどこか一ヶ所カメラ散歩して帰ることにしている。今回は前々から一度行ってみたいと思っていた「mAAch ecute 神田万世橋」へ向かうことにした。

 「マーチエキュート神田万世橋」は三年前の秋(2013/9/14)にオープンしたJR東日本の駅構内商業施設で、JR秋葉原駅から徒歩4分、JR御茶ノ水駅からは6分ほどの神田川にかかる万世橋を目指して行けばわかりやすい。万世橋から神田川沿いに外堀通りまで続くレンガ造りの高架橋は、1912年(明治45年)に開業した旧国鉄中央本線「万世橋駅」の遺構で、駅舎は東京駅と同じデザインの堂々とした立派なものであった。万世橋駅は1943年(昭和18年)に閉鎖されたが、一枚目の写真のようにそのレンガ造りの高架橋は今も昔のままの姿で残っている。

 二枚目の写真のように高架橋一階は、万世橋たもとの入り口から入ると内部は独特のアーチが奥まで続いていてその仕切りごとに違う店舗が並んでいる。三枚目からの写真のように、店舗には表通りからも入ることができる。それぞれの店はこじんまりとはしているが洒落た作りで、こだわりの商品を扱う雑貨店やカフェ、飲食店などいろいろと楽しめる場所である。二階は昔の駅のホームにガラス張りの休憩所やカフェが設置されていて、目の前を走り抜ける現在のJR中央線の電車を眺めながらひと時を過ごすことができる。ホームには昔のままの駅名表示も残されている。またいつか涼しい季節にでも出かけてみたい魅力的な施設である。

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「みささぎ島」夕景(南房総市)

2016年09月03日 | 写真

 17:57 撮影

 18:18 撮影

18:20 撮影

  南房総市鋸南町勝山海岸の「みささぎ島」を見渡す浜辺に三脚をセットし日没を待った。この日は東北地方太平洋岸上陸という観測史上初めてのルートで進み大きな被害をもたらした台風10号が房総半島東岸沖を通過した翌日であった。空は夕刻まで雲一つない晴天となり、日没予想時刻18:10が近づく時間になっても西方の空に雲は現れなかった。ひょっとするとはるか彼方に富士山の姿も見えるかもしれない・・・と期待しながらじっと待ち続けた。

  台風による強風で空気も澄んでいたが、なかなか富士山の姿は浮かび上がってこない。台風余波による風と大潮の時間帯のため海岸線の岩壁に押し寄せた波で水しぶきが舞い上がった。そして・・・まぶしい夕日がみささぎ島の左手に沈んだ後、だいたい予想していた位置に富士山の姿が浮かび上がってきた。この夏は天候不順でなかなかきれいな夕焼けと富士の姿を見ることができなかったので、夢中でシャッターを切り続けた。また次の機会には、夕日がみささぎ島の上に落ちるタイミングで撮影に出かけたいと思う。

「みささぎ島伝説」:日本神話で紀元111年に日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が父景行天皇より東国平定の命を受け、相模の国から上総の国へ船で渡る途中で海が突然荒れ始めて沈没寸前となった時、妃の弟橘姫(オトタチバナヒメ)は「海神の心をお鎮め申し上げましょう」と言い残して荒れる海に身を投げた。嵐は嘘のように止んで妃はみささぎ島に漂着した。里人が妃の亡骸をこの島に葬り石碑も立てた。(「みささぎ」=「御陵」)

 *この伝説に基づく伝統行事「みささぎ島灯篭流し」が毎年8月16日に行われている。(2016/8/31 撮影)

 

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「濃溝の滝」(君津市) 8/31

2016年09月01日 | 写真

 

 

 

  「濃溝(のうみぞ)の滝」:千葉県君津市の山あいの滝でこれまですでに何度かこのブログにも掲載している。昨年まではそれほど訪れる人は多くなかったが、最近はいつも駐車場が混みあい、臨時の駐車場も増設されるほどの賑わいとなっている。テレビなどでよくこの滝が紹介されて人気の観光地となってきている。昨日も滝前の撮影スペースはカメラを構える人たちでずっと混雑していた。

 以前の記事にも書いたが、この滝は自然の滝ではなく、その昔山あいで曲がりくねった流れ(沢)を何箇所か崖に洞窟を掘りぬいてまっすぐに水を流すことにより農業・林業用地を拡張させたその名残りの、いわゆる「川廻しの滝」である。自分では勝手に「濃溝洞窟の滝」と呼んでいる。長い年月を経て周囲の自然に溶け込んだその姿は、房総南部特有の魅力的な風景となっている。「川廻しの滝」でウェブ検索すると詳しい解説記事を読むことができる。

 この滝はそのようなわけで自然の滝と比較すると落差は小さく迫力にも欠けるが、水は三段になって複雑な岩盤の上を流れ落ち、早朝には洞窟の奥から朝日が美しい光芒となって差しこむ幻想的な光景となる。その瞬間を写し取った写真は「濃溝の滝」と入力してウェブ検索すれば楽しむことができる。しかし、実際に滝前でその光景を見ることは容易なことではない。季節(日差しの角度)、天候、ほんの短い時間帯などの諸条件をすべてクリアするためには、たいへんな努力が必要であろう。

 <一枚目の写真>:滝前の水の中に入り姿勢を低くして撮影した。このアングルだと洞窟の奥の緑や秋の紅葉などで季節感をよく表すことができる。

 <二枚目の写真>:三段になっているのでその段差と滝つぼをはっきり写すため、滝下へ降りる前に崖上からのぞきこんで撮影した一枚。

 <三枚目の写真>:沢沿いに道はないのでいつも長靴を用意している。滝前から渓流の中を歩いて100mほど下ると、一見「渓流瀑」のような変化に富んだ流れを楽しむことができる。写真手前の流れは、岩盤の一部が凹んでいて流れる水がそこで勢いよく跳ね上がる部分をアップで撮影したものである。この部分の眺めが気に入っていて、ここへ来ればいつも必ず撮影している。滝マニアの用語で滝水が跳ね上がっていることを「ひょんぐり」という。それが目立つ滝のことを「ひょんぐり滝」と呼んでいるが、この部分はそのような気分を味わいながら撮影を楽しむことができる。  (2016.8.31 撮影)

*[参考]:この滝までの道は複雑でわかりにくいので、道の駅「ふれあいパーク・きみつ」(電話:0439-39-3939)にナビセットして向かう。道の駅から鴨川方面へすこし走ると右側に「濃溝温泉千寿の湯」の大きな看板がある。その横の「清水渓流広場駐車場=濃溝の滝入り口」へ入るか、満車なら近くの複数の臨時駐車場を利用する(すべて無料)。駐車場からは平坦なよく整備された林道を5分も歩けば滝の水音が聞こえてくる。滝までの道は危険はない。滝前の濡れた岩盤の上は滑りやすいので注意。更に渓流歩き・水遊びは昨日は素足の人がほとんどだったが、足元が滑りやすいので長靴かせめてビーチサンダルがないと危険。 

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