2015/5/27 佐倉市「くらしの植物苑」にて撮影
「ドクダミ」:ドクダミ科・ドクダミ属の多年草。6月から7月ごろ木立の陰や半日陰の湿地などいたるところで見かける白い小さな花は、時にはっとさせられるほど清楚で可憐な印象を受ける。白い花びらに見えるのは「苞」でその真ん中に立っているのが「花」である。古来「十薬(じゅうやく)」という生薬名を持つほど優れた多くの効能を持ち、民間療法で多用されてきた。
その美しさと優れた薬効とは相反するように聞こえる「ドクダミ」の名は、「毒矯み」(=毒を矯める=毒を除く)の意味からつけられた名であるといわれその薬効に由来する。とても「雑草」などとは呼べない植物なのだが、薬草の中でももっとも生命力が強く繁殖力旺盛で、庭などにはびこると除草中匂いが強くたいへんなこともある。
「ドクダミ茶」がもっともよく知られるが、この薬効は実にすばらしい。デトックス効果(老廃物・毒素の排出)、毛細血管強化、動脈硬化・高血圧・糖尿病・冷え性・蓄膿症の予防、血行改善、アトピー性皮膚炎や花粉症アレルギー・生理不順・ニキビや吹き出物改善、疲労回復、便秘解消、利尿効果などなど数え切れない。そのほかにもドクダミ化粧水、ドクダミ酒などにも、また若葉のてんぷらなどで食用、入浴剤としても活用されているこのうえなくありがたい植物と言えるのではないだろうか。
*ドクダミの花言葉:「白い追憶」「野生」その美しさとたくましさを象徴する花言葉となっている。