2020/1/26 撮影 群馬県みなかみ町湯檜曽川の彼方に谷川岳を望む
谷川岳ロープウェイ乗り場への最後の坂道直下にある土産物店の屋根にも雪がない。
未明に千葉市を発ち50年近くもスキーを続けてきてまだ一度も滑ったことのない谷川岳天神平スキー場へ向かった。この冬はどこも雪が少ないことはよくわかっていたが、上越国境に近づくみなかみ町に入っても道路にはまったく雪がない。谷川岳下の湯檜曽温泉郷辺りにも積雪は見当たらない。湯檜曽川の畔の湯檜曽公園に差しかかった時、左手はるか彼方に真っ白に雪化粧した谷川連峰が美しい姿を現した。迷わず公園の駐車場に入り、しばらく河畔に立って美しい眺めを楽しみながら何度もシャッターを切った。まもなくあの谷川岳直下の天神平で滑ることができると思うと胸が躍った。
そこからはそれほど時間もかからずロープウェイ乗り場のある6階建てのビルが見えてきた。ほとんど車が見当たらない4階に駐車して6階の切符売り場へとエレベーターで上がって行った。ところが、混みあっているはずの6階はがらがらで人影も少ない。切符売り場に行列もできていなかった。ありがたい絶好のスキー日和にどうしてこんなに空いているのか不思議に思いながらしばらく周りの様子を見ていた時、案内放送が流れた。なんという不運だろうか、この日は早朝からロープウェイが故障でまったく動いていなかったのだった。千葉から群馬県の山奥めざしてひたすら運転をしていたので、途中ホームページでロープウェイ運行状況を調べるようなことは思いもよらなかった。窓口で修理状況を訊ねると、まだ原因がわからず修理は長引いてしまうかもしれないということだった。一時間くらいは待ってみたがなんの進展もなかった。このままだと一日まったく滑らず終わってしまうかもしれないと思い、やむをえず数あるみなかみ高原周辺のスキー場の中で天神平にそれほど劣らない標高があり、上越国境の連山が見渡せる絶景も楽しめる「みなかみ高原スキーリゾート」へ向かい、翌日谷川岳ロープウェイが動いていればもう一度宿からも近い天神平スキー場へ向かうことに決めた。
ロープウェイ乗り場からまた急な坂を下り、午前中に谷川岳を撮影した湯檜曽川公園駐車場に入り谷川岳を見上げた。日差しの角度も変わってまた一枚目の写真とはまったく雰囲気の違う写真を撮影することができた。
みなかみ高原スキーリゾート四人乗りリフトコース上部からの絶景
みなかみ高原スキーリゾートはみなかみ町の最深部で、そこへ到達するまでにいくつものスキー場の案内看板を見ながら奥地へと車を走らせる。どこのスキー場周辺も雪は少なく、ほとんど例年のような営業はできないような状況であることがよくわかる。道路の積雪はほとんど見られなかった。かなりの距離を走って都会的な雰囲気の高層ホテル兼スキーハウス前の駐車場に到着した。このスキー場はホテル周辺に家族連れで楽しめる安全なゲレンデもあり子供たちの姿も多い。ロープウェイはないが、最下部からの四人乗りリフトに乗ると下りはとても長く、変化に富んだ中級以上のなかなか骨の折れるコースになる。新潟県との県境の真っ白な山々が見渡せる絶景も楽しむことができる。
みなかみ高原スキーリゾートのイメージキャラクターにはポケモンキャラクターが採用され、ゲレンデ内のあちこちで孫たちも大好きだったピカチュウをはじめとするたくさんの懐かしいキャラクターと出会えるのが楽しい。