たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

滝撮影の思い出 - XI 「月待の滝」(茨城県)

2021年09月29日 | 写真




「月待(つきまち)の滝」(2016.4.21撮影

  茨城県北部「久慈川」の支流「大生瀬川」にかかる滝。
高さ17m、幅12mで規模はこじんまりとしているが
姿が独特で、滝の岩盤も趣がある。
周囲にはイロハモミジが多く新緑・紅葉が美しい。

普段は二筋の流れで「夫婦滝」とも呼ばれ
 水量が多いと「子滝」が現れて「親子滝」になる。

この珍しい姿により、古来安産・子育て開運を祈り
二十三夜の月の出を待つ婦女子が集う
 「二十三夜講」が開かれる神聖な場となり
この滝に「月待の滝」の名がつけられたという。







またこの滝の特徴は、滝の岩盤下部がえぐれて
 滝の流れを裏側に入り込んで眺めることができる。
いわゆる「裏見の滝」の姿になっている。

幸いなことにこの日は滝の水量が豊かで
この角度から見ると上記のように流れが三筋になり
「親子滝」の姿になっているのがわかる。
 秋にはモミジが色づき美しい滝景色になるだろう。

この土地は茨城県久慈郡大子(だいご)町の一角で
近くには「日本三名瀑」の一つ「袋田の滝」もあり
 見応えのある二つの滝を一日で楽しむことができる。

参考久慈郡大子町の「道の駅  奥久慈だいご」に
    カーナビをセットして出かけるとよいでしょう。
  0295(72)6111


残暑の庭園散歩(9月24日)

2021年09月26日 | 花と昆虫




「シロバナハギ(白花萩)」(千葉市都市緑化植物園にて)

マメ科ハギ属の落葉低木で花期は7~9
 萩は秋の七草の一つで万葉の花として親しまれている。

 薄紫の萩が普通だが、白い花を咲かせる白萩は
 主に本州中部日本海側の多雪地帯に分布する。

秋分の日も過ぎたというのに暑い暑い一日
気温は30℃を超えていた!

 木陰に入りカメラを構えると涼風が心地よい。







「スイフヨウ(酔芙蓉)」

アオイ科フヨウ属の落葉低木で中国・台湾・日本原産

花色が白から次第にピンク、赤へと変化していく姿が
酒に酔って顔が赤くなる様を思わせることから
名付けられた。花期は7~10月頃

朝のうちは白い花が昼頃にはピンク色になり、午後には
 徐々に濃いピンク色となってしぼんでいく「一日花」。
それでも蕾がたくさんついていて長く楽しめる。

花ことばは「心変わり」「繊細な美」「幸せの再来」等







「カリガネソウ(雁金草)」(夏から秋にかけて咲く花)

 花の形が「雁」に似ることから名づけられたという。
(*別名「帆掛草」は「帆掛け舟」を思わせることから)

吸蜜している昆虫は「ヒメクロホウジャク」
スズメガ科ホウジャク亜科の昆虫

花から花へと忙しく蜜を求めて飛び回る。
ホバリングが得意でぴたりと静止して吸蜜する。

千葉市都市緑化植物園内にカリガネソウ群生地があり
白い花と青い花の株が混じっているので
 毎年この季節に撮影するのを楽しみにしている。







「ハイビスカス」の花

アオイ科フヨウ属の落葉低木で花期は夏から秋
原産地はアジア南部・ハワイ

「ハイビスカス」が「酔芙蓉」と同科・同属の仲間
ということを初めて知った。

「ブッソウゲ(仏桑花)」という別名がある。

滝撮影の思い出 - X 「照葉峡」(群馬県)

2021年09月20日 | 写真



「つづみ(鼓)の滝」2018.10.26撮影)

「照葉(てりは)峡」は群馬県利根郡みなかみ町から
片品村へと延びる県道63号沿いの渓谷で
 奥地には「奥利根水源の森」が広がっている。

 またこの渓谷では、俳人水原秋櫻子が名付けたという
  変化に富んだ多くの小滝が次々と姿を現し楽しめる。

  紅葉は例年10月中旬から下旬頃に見ごろになる。






木精こだま)の滝

「関東の奥入瀬」とも呼ばれる紅葉シーズンには
 狭い道を多くの車が行き交うようになる。
照葉峡渓流沿いの道には駐車場は一か所もない。

運よく道脇のすこし広いスペースに駐車できれば
そこから歩き回って撮影を続けることになる。
 混み始めるととてもゆっくり楽しむことができない。
 




「木精の滝」(縦構図でもう一枚)

今回は初めてで様子がわからず昼前に到着したので
 渓流沿いはどこもかなり混雑していた。
 撮影するための足場も狭く入り込めない。
 11の滝すべてを撮影することはとてもできなかった。

 又の機会にはぜひ早朝到着予定で出かけたいと思う。






「潜流(せんりゅう)の滝」





「山彦(やまびこ)の滝」



滝撮影の思い出 - IX 「塩原温泉郷の滝」(栃木県)

2021年09月15日 | 写真


「竜化(りゅうか)の滝」(2018.10.11  撮影) 

 滝の撮影を始めてからもうずいぶん長い年月が経った。
 繰り返し何度も撮影に通った滝もいくつかある。
いつも車で夜中の渋滞のない時間に出かけるので
やはり関東の滝が訪問回数が多くなってくる。

「竜化の滝」は回数が上位五つに入る滝だと思う。

 この滝は滝下の展望台からしか見ることができない。
 奥深い狭い谷間の崖の上から四段に流れ落ちてくる。
 心地よいリズム感があって見ていて楽しい。

 「目の前の岩場を上がり奥の直瀑の滝つぼを見たい」
と、いつも思うがそれはできない。
この滝はこの姿でしか撮ることができない。

「竜が身をくねらせながら天に上がる姿を思わせる滝」






「錦秋の竜化の滝」(2016.11.14 撮影

5年前の紅葉全盛期にでかけた時の一枚。
谷間が狭くて紅葉がほとんど画面に入らないので
 この時は横構図で右上に紅葉を入れて撮影した。






「風挙(ふうきょ)の滝」(2018.9.18 撮影

「竜化の滝」へ向かう山道途中の「前衛の滝」
 滝愛好家が使うことば「ヒョングリ」が見られる。

「ヒョングリ滝」とは、滝水が流れる岩盤の凹み等で
  水が勢いよく跳ね上がる滝の姿を表現している。

水が少ない時には「ヒョングリ」は勢いがないので
 写真にはならず、通り過ぎることが多い。





「布 滝」(2019.7.27 撮影

塩原温泉郷を流れる「箒川(ほうきがわ)」にかかる滝

「竜化の滝」入り口駐車場から山道をしばらく歩き
右下に見える箒川を見下ろすと
豊かに流れる箒川の川幅が一か所急に狭くなり
両岸からせり出した巨岩の間で激流となって
 川の段差を勢いよく流れ落ちるのが見える。

更に山道を先へ進んで上方から見下ろすと
まるで白い布が流れ落ちているかのように見える。
この流れの姿から「布 滝」と名づけられたという。

滝落ち口の巨岩の上に立ちカメラを構えていた時
 急に背後から日差しが入り眼前に虹が立ち上がった!
 その一瞬を逃さずシャッターを切った思い出の一枚。


滝撮影の思い出 - VIII 「 西沢渓谷」(山梨県)

2021年09月11日 | 写真



「三重(みえ)の滝」2019. 5. 18 撮影)

「西沢渓谷」JR山梨市駅からバス60分「西沢渓谷入口」
中央自動車道勝沼ICから60分入口到着。駐車場二ヶ所
 市営駐車場60台)「道の駅みとみ」北駐車場200台)

秩父多摩甲斐国立公園内の国内屈指の渓谷美を誇る景勝地
 冬季積雪期閉鎖期間を除いて年間多くの人が訪れる。

「森林セラピー基地」「平成の名水百選」「水源の森百選
「森林浴の森百選」に選定され貴重な大自然の宝庫。


日本の滝百選「七ツ釜五段の滝」をはじめ渓谷道沿いの
多数の滝と青い渓流が織りなす渓谷美がすばらしく
例年新緑と紅葉の季節にはかなり混雑する。
  




「貞泉さだいずみの滝」

 西沢渓谷道一周コース全長約10kmは「一方通行」で
 渓流沿いの道幅も狭く急な登りもあり、すれ違いによる
危険を避けるためにこのように決められている。

*ただし最初の「三重の滝」までの約2㎞の間は
 比較的安全な道が続いているため
 途中からの引き返しができることになっている。

「七ツ釜五段の滝」への登りと更に最高地点までの急登
そしてそこから駐車場に戻るなだらかな長い下りは
 原則一方通行」で、ひたすらがんばって歩く。

 無事完歩の喜びは忘れられない思い出になる



 


「竜神の滝」

滝の姿がきれいで、上下の青い滝つぼも美しい。

ここは特に道が狭くて三脚は使えないので
 カメラは手持ちで慎重にシャッターを切った。





「母胎淵」の青い流れ

「竜神の滝」からすこし上がった地点の絶景
透き通った青い流れと新緑が美しい。

対岸の岸壁に大きな深い「洞穴」が見えて足が止まった。
長年の渓流による侵食で「甌穴」ができたのだろうか
という推測は頭に浮かんでくる。

この地点の道脇に「母胎淵」の案内表示があるが
命名の由来はなかなかわかりにくい。
 いろいろ想像をめぐらしながらしばし景色を楽しむ。

ここでは水辺の安全な平らな岩の上で
 のんびり座って一休みすることもできる。





「七ツ釜五段の滝(最下段)」

西沢渓谷の長い登り道のいちばんの見どころ!

めったに見られない美しい滝の姿で
 なかなか滝前を去りがたい気持ちになる。
 思い残しのないように何枚も撮影した。

 かなり前の紅葉期の写真も大事に保存している。
今回が二度目の西沢渓谷道完歩になった。





「七ツ釜五段の滝(中段)」

この位置からは青い滝つぼ(釜)が三つはっきり見えて
立ち止まる人が多い。撮影は順番待ちになる。





「七ツ釜五段の滝上部」 滝上部脇の登山道から撮影

さらに上に向かって進むと滝最上部は道脇の木陰に入り
「七ツ釜五段の滝」全容を一枚で撮影することはできない。


滝撮影の思い出 - VII 「赤滝」「おしらじの滝」(栃木県)

2021年09月06日 | 写真



「赤 滝」2012.10.18 撮影)

山間を抜ける県道56号(矢板-塩原線)沿いの滝
「栃木県民の森」入口奥の橋の脇の案内地図に注意。
左手の狭い道に入りゆっくりと進む。
道の左脇に小さな看板がありここから沢へ下る。

雑草が茂っていて看板が隠れて見えないことがある。
しばらく進んでだめなら引き返し再度看板を探す。

滝水が流れ落ちる断崖の下部に赤い泥岩が見える。
これが「赤滝」の名の由来だといわれる。

この沢は水量が少なく滝水が乏しいことがあるので
撮影目的なら雨の後にでかけたほうがよい。
滝下は巨岩が多く足元が不安定で長靴が役に立つ。






「おしらじの滝」2018.9.16撮影)


県道56号に戻り塩原温泉郷方面へと向かう。
しばらく走ると右手に「山の駅たかはら」がある。
ここで一休みしてスッカン沢方面へ進む。
間もなく左手に「おしらじの滝」入口駐車場がある。

滝までの下り坂はおよそ10分ほどで危険はない。
滝前の大岩を回りこむと眼前の滝風景に息をのむ。

繊細な白い静かな滝水の流れ
透き通った青い滝つぼ
周囲の巨岩の迫力!






 この滝には「まぼろしの滝」という別名がある。
 沢の水が乏しく滝水が枯れることがあるからだろう。

この滝は雨の後をねらって訪れる人が多い。

またこの滝では巨岩の上からの転落事故が
これまでにかなり発生しているらしい。
 足元に十分注意しなければかなり危険だと思う。