たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

「モミジ」あれこれ

2017年05月28日 | 写真

雨に濡れる「イロハモミジ」(2017/5/26 撮影)

 以前「イロハモミジ」と「ヤマモミジ」の違いについて調べたが難しくてあきらめたことがある。子どもの頃とても気に入って手にとって眺めていたその竹とんぼ(プロペラ)のような不思議な形をした実(種子)が今たくさん見られる。これは「翼果」と呼ばれ、まさに竹とんぼのようにやがて風に吹かれて飛んでいく。

 「イロハモミジ」:(別名「イロハカエデ」)カエデ科カエデ属の落葉高木。5~9枚に大きく裂けた葉(裂葉)を「いろは・・・」と数えたことからその名がつけられたことはよく知られている。ところが同じ仲間の「ヤマモミジ」も、ほんのすこしだけ大き目な葉は裂け方もギザギザ模様もほぼ同じに見える。「イロハモミジ」は福島県から九州が原産で比較的温暖な地に自生し、「ヤマモミジ」は北海道から日本海側を中心に多く見られるのが一つの相違点ではあるが、園芸用に育てる場合は原産地は関係ないことが多く見分けは極めて難しい。おおざっぱにいうと、身近な公園や寺院などで見られる小さめの葉の鮮やかな紅葉は大部分が「イロハモミジ」で、北国や日本海側も含めた山地などで見られる鮮やかな紅葉(黄葉)は「ヤマモミジ」の可能性が高い、というくらいにしておくと気が楽になる。

 更にもう一つ「オオモミジ」というこれまた似通った品種がある。これはその名のとおりに、三種の中では葉がいちばん大きく、裂葉のギザギザがすぐには見えないくらい少ないということで覚えておくと見分けるのに役立つかもしれない。それほどこだわることもないが、どちらにしてもこんなことを考えながらカメラを構えるのもボケ防止に少しは役立つのではないかと思う。


「さくらんぼ」(桜の実)

2017年05月27日 | 写真

「オオシマザクラ」の実 (2017/5/26 撮影)

 昨日は一日中雨が降り続いた。千葉県佐倉市坂戸のDIC川村記念美術館の池畔に「オオシマザクラ」の古木がある。ちょうど今さくらんぼがいっぱいに実り雨に濡れていた。ふと、昔文庫本で読んだことがある「桜の実の熟する時」という島崎藤村の著作を思い浮かべて、桜の実はどれでも甘いのかな?などと考えたりしながら庭園を散策した。この答えはわからず帰宅後に調べてみた。

 「サクラ(桜)」:バラ科サクラ属の落葉樹。サクラには数百もの品種がある。鑑賞用の桜の代表格「ソメイヨシノ」は江戸時代に「オオシマザクラ」と「エドヒガンザクラ」の交配によって作り出された品種で、その実(さくらんぼ)は食用にはならない。サクラの実には毒性はなく食べられないことはないが、すっぱくて苦いという。

 一方食用の「さくらんぼ」は「佐藤錦」や「ナポレオン」などの品種がよく知られている。これらは寒い地方で育つ「セイヨウミザクラ(西洋実桜)」の実で、暖かい地方でも育つ「シナミザクラ(支那実桜)」などの実も食用となるがすこし酸味があるといわれる。実の大きさは観賞用のサクラの実の直径が1cmほどなのに対して、食用品種の場合は2cm以上と一目見てわかるくらい大きい。


「ヒツジグサ」(未草)

2017年05月25日 | 写真

 

 

 千葉市中央区の千葉市都市緑化植物園の水草コーナーでは、何種類かのめずらしい植物が見られるので毎年楽しみにしている。これまでにも「ヒツジグサ」「ガガブタ」「アサザ」の写真はこのブログに載せたことがある。今回はまだ時期が早くて水槽の中に一輪だけ咲いていたヒツジグサを撮影した。

 「ヒツジグサ」:スイレン科スイレン属の水生多年草。5月中旬頃になってくると地下茎から新しい茎が伸びてきてやがて水面に葉が浮かび、6月が近くなると花も水面に浮かんで咲き始める。花期は6月~11月ごろで「未」の刻(午後2時)ごろに花を咲かせることからその名がつけられたといわれるが、実際は午前中から夕方まで咲いている。一本の茎に花が一つだけつく。花は底部に大き目のガク片が4枚あり、花弁は8枚~15枚で花径は3~7cm。日本全国の池や沼に広く分布する。山地の沼や湿地、亜高山帯の高層湿原にも自生している。

 スイレン科スイレン属の花は世界中に何十種類もあるが、日本には古来ヒツジグサ一種だけが自生していた。明治以後になるとヒツジグサよりも花が大きく色とりどりのスイレンが輸入され、急速に普及するようになった。

     *花言葉 「清純な心」  *7月24日の誕生花

 


思い出の写真- ⑫「春蝉」

2017年05月21日 | 写真

    2013/6/3 栃木県那須高原「八幡つつじ園地」にて

 時々古くからの写真データを閲覧していてとてもなつかしい写真に目が留まることがある。この写真は4年前の6月に那須高原で撮影した一枚で、まったくの偶然でレンゲツツジの花びらにとまっている「ハルゼミ(春蝉)」を見つけて夢中で連写したことが忘れられない。今思えば、生息域の松林が減少してしまいレンゲツツジ園など広範囲に移動していたのかもしれない。

 「ハルゼミ」(春蝉):カメムシ目・セミ科に属しているセミの一種で、見た目では「ヒグラシ」や「ツクツクボウシ」に似た姿をしている。体長は夏場のセミたちよりすこし小さめで2.3~3.2cm 、体色は黒褐色で羽が透きとおっている。昼間の時間帯に聞こえる鳴き声は「ジージージー」とにぎやかで、季節もまだ普通のセミたちが現れる時期ではないので「ハルゼミ」だとわかる。本州・四国・九州に分布し、成虫となって鳴き声が聞かれるのは4月末~6月となっている。今頃山あいではにぎやかな鳴き声が聞こえていることだろう。この種の生息域は松林を中心としているが、松林の伐採、松くい虫による被害で生息域が狭まり、絶滅危惧種に指定されるところが多くなっているという。

 同種の「エゾハルゼミ」は北海道から九州まで分布し体色が淡いがよく似ている。「ヒメハルゼミ」は関東から西日本に分布し昼間に鳴く「ハルゼミ」とは違い夕方に鳴く。その名のとおり他のハルゼミより小さくて、また鳴き始めるのが6月下旬頃からで普通のセミが鳴く時期と重なる。ハルゼミの写真はこの一枚だけで今後も簡単には撮影できそうもないので、大事に保存しておきたいと思っている。


「裏見の滝」(日光市)

2017年05月18日 | 写真

 

 芭蕉と曽良は日光山に参詣後元禄2年(1689年)旧暦の4月2日に裏見の滝へ向かう山道を歩いている。「奥の細道」には次のような紀行文と俳句が残っている。

 「廿余丁山を登って滝有。岩洞の頂より飛流して百尺、千岩の碧たん(青い滝壷)に落たり。岩窟に身をひそめ入りて滝の裏よりみれば、うらみの滝と申し伝え侍る也。

     暫時は 滝に籠るや 夏の初(しばらくは たきにこもるや げのはじめ)」 

 写真で見ると滝が流れ落ちる岩壁の中ほどに暗い洞窟のような道が横に伸びている。芭蕉と曽良はこの道へ上がり激しい滝水の裏側でしばらく時を過ごしたのだろう。左上に見える「荒沢相生滝」より滝の落ち口がずいぶん低く見える。実は明治35年(1902年)の大地震の時、落ち口の上の大きくえぐれている部分が崩壊してしまい、裏見の滝の落差は約2/3程度になってしまったと思われる。今では落差は45m ほどだが昔はおそらく70mくらいはあり、左の荒沢相生滝の落ち口とほぼ同じ高さから豪快に「飛流」していたのだろうと想像しながら眺めていた。滝の裏の道は滝の高さの中間くらいだったのではないだろうか。滝前の荒沢渓流にたくさん見られる巨石の多くはこの時に崩落したものではないかと推測できる。現在は危険すぎるのでこの道に上がる人はいない。

荒沢相生滝の左側岩壁すれすれの位置に上がり、奥に裏見の滝を入れて撮影。

 

荒沢相生滝の左手の崖の上から落ちる水の流れがきれいで一枚撮影した。(無名滝)

 

裏見の滝への道の途中、対岸の崖を流れ落ちる「湧水瀑」(潜流瀑)が見える。

滝下に下りるのは無理で木々の枝葉がじゃまになりいつもは撮影しないが

今回は旅の記録で何枚か撮影しておいた。

(*「裏見の滝」の記事は何度も掲載しています。前回は去る2月1日の厳冬期の記事です。)


ケルン

2017年05月17日 | 写真

 

 「ケルン」:辞典で見ると主に二つの意味がある。

 ① ドイツ西部のライン川両岸に広がる都市。ドイツではベルリン・ハンブルグ・ミュンヘンに次ぐ第四の大都市で人口は1000万人を超える。日本からも観光で訪れる人が多い。特に世界遺産のケルン大聖堂がよく知られている。京都市が姉妹都市となっている。

 ② 本来はアイルランド語で「石で築いた塚」。登山用語で登頂記念、登山道の目印とするための積み石のことをいう。なるべく大きな石を土台にして円錐形になるように小さな石を積み上げる。山頂付近や山道の脇には大小さまざまなケルンが見られる。

 写真は栃木県日光市の日光三名瀑の一つ「裏見の滝」へ上がる山道の途中にあるケルンで、道の沢沿いにある形の良い巨石の上に小さな石がたくさん積み上げられている。この道は「裏見の滝」撮影のため毎年数回は必ず歩く道で、訪れるたびに小さな石を積んでいる。積まれた石が少ないように見えるが、これは強風や大雨などのため不安定な石は落ちてしまうためだと思う。少し前の4月下旬に訪れた時はまだ木々の芽吹きもなくツツジも咲いていなくて、あまりきれいな写真になりそうもないので歩くだけで引き上げたが、今回は新緑がきれいでミツバツツジの花もまだ残っていた。ヤマツツジは日光山周辺よりもこちらが山あいで標高がすこし高いのでまだほとんどがつぼみだった。裏見の滝へ上がる道はこの道しかないので、元禄2年(1689年)の新緑の頃に芭蕉と曽良の二人もこの道を歩いたのだといつも思いながら滝へと向かっている。もちろん昔はこのケルンはなかったにしても、土台になっている巨石はがけ崩れで山側から落ちたのか、あるいはひょっとすると昔もこのままの姿で道端にあったのかもしれない。

                           (2017/5/11 撮影)


新緑・ツツジ・古木(日光市)

2017年05月16日 | 写真

日光山の歴史を感じさせる古木の木肌と新緑、ヤマツツジ(上下2枚)

 

 

          重要文化財「石唐門」とヤマツツジ (2017/5/11 撮影)

 大型連休直後の日光は新緑とヤマツツジのコントラストがきれいで、あちこちで足が止まりカメラを構えた。前日9日の雨の後でしっとりとした色合いも美しく、この辺りでずいぶん長い時間を過ごした。この場所は駐車場から日光山輪王寺、東照宮方面へ上がる道の途中で、杉並木を彩るヤマツツジのオレンジ色が鮮やかに目に映った。

 元禄2年(1689年)4月に、江戸初期の俳人松尾芭蕉は弟子の曽良を伴い奥の細道の道中でここ日光山に参詣した。芭蕉はこの石唐門をくぐったのかもしれない。この門の手前に苔むして文字が読みにくいい芭蕉句碑が立っている。

         あらたうと 青葉わか葉の 日の光   芭蕉 

 芭蕉がこの句を詠んだ時にツツジが咲いていたかどうかはわからないが、若葉に日が差し込んできれいな眺めだったことはまちがいない。


「憾満ヶ淵」新緑の季節

2017年05月15日 | 写真

 

 

 

 

 2017/5/11:栃木県日光市を流れる大谷川(だいやがわ)がもっとも激流となる部分「憾満ヶ淵」と、川沿いの「慈雲寺」には日光を訪れる度に立ち寄りひとときを過ごす。少し前の4月下旬の桜の季節に立ち寄った時は辺りはまだ木々の芽吹き前で、桜風景撮影後すぐに次の場所へ移動したが、今回は沢沿いの新緑やヤマツツジ、ヤマブキなどがきれいな季節でゆっくりと時間を過ごした。春の大型連休の前と後では自然風景はまったくと言ってよいほど異なる。ただ「慈雲寺」境内の「並び地蔵」付近は北向きで日当たりも弱く新緑も乏しいが、ヤマブキの黄色い花が季節の移ろいを感じさせてくれた。


「霧降の滝」(日光市)

2017年05月14日 | 写真

 

 「霧降の滝」:(2017/5/11 撮影)「日本の滝百選」の一つで、「華厳の滝」「裏見の滝」と並び「日光三名瀑」の一つとなっている。落差は約80mで滝の中段が木々の茂みで隠れていて見えず上下二段に別れている。谷を隔てた改修されたばかりの展望台から眺めると新緑の季節、紅葉の季節、雪景色がとても美しい。展望台から滝上段までの水平距離は正確にはわからないが800mくらいはあるのではないかと思う。滝つぼへ下りる道は危険で進入禁止になっている。上下全体の姿を撮影するときは標準ズームレンズで間に合うが、上段部分と下段部分それぞれ立派な滝の姿なので、大きく撮影するときは300mm程度の望遠レンズが必要になる。

 

滝の上段は垂直に近い魅力的な形の大岩壁に何度かぶつかりながら勢いよく流れ落ちる。

滝前の大木の葉が茂るとじゃまで、芽吹きの頃や適度な雪景色がきれいに見える。

 

滝の下段は急角度の変化に富んだ岩盤の上を白布を流したように美しく流れ落ちる。

 

滝展望台へ向かう山道の入り口にある「山のレストラン」の位置で滝の水音が聞こえる。


佐倉城址公園散歩 5/9

2017年05月09日 | 写真

千葉県佐倉市佐倉城址公園菖蒲田のアヤメが見頃になっていた。

 

6月には花菖蒲と周辺のアジサイ、姥ヶ池のスイレンが咲きそろう。

 

菖蒲田の脇にある姥ヶ池の畔に「カキツバタ(杜若)」と「黄菖蒲」が咲いている。

 

姥ヶ池のスイレン・ヒツジグサはまだほんの少ししか咲いていない。

 

他にはヤマツツジが公園内のあちこちで見られる。


ヤブデマリ(藪手鞠)

2017年05月08日 | 写真

 

2017/5/3 千葉県立青葉の森公園にて 

 「ヤブデマリ」(藪手鞠):スイカズラ科 ガマズミ属の落葉低木。本州・四国・九州に分布し、山野の沢沿いに自生する。樹高は2~6mで長い枝を横に伸ばし枝の先まで花をたくさん咲かせる。花は中央の肌色に見える部分で周囲の花びら状のものは装飾花であることはガクアジサイに似ている。ただ木の姿はアジサイとまったく異なり、葉は属名のガマズミの葉にそっくりで、アジサイ科アジサイ属の「アジサイ」とは無縁の植物である。この木は青葉の森公園内「生態園」林間の小さな沢沿いで一本だけ見ることができる。他の場所ではまだ一度も見たことがない。

 同じスイカズラ属の仲間では「オオデマリ(大手鞠)」がよく見かけられる。大きな丸いオオデマリの「花」は大部分が装飾花になっている。名前がよく似ている「コデマリ(小手鞠)」はバラ科シモツケ属の落葉低木でオオデマリとは縁がなく、同じバラ科シモツケ属の「ユキヤナギ(雪柳)」の仲間になっている。植物の世界もなかなか複雑で見た目だけでは区別がつかないことが多く、植物図鑑で調べてもなかなか覚えきれない。


ウラシマソウ(浦島草)

2017年05月07日 | 写真

 

 「ウラシマソウ」(浦島草):サトイモ科・テンナンショウ属の山野草で日本固有種。本州・四国を中心に、北海道や九州の一部にも分布する球根植物。草丈は50cm前後で山地や人里近くの湿り気の多い林などに自生する。開花は4~5月で、この写真で上部が黒褐色で縞模様の入った部分が「花穂」になる。赤褐色や緑褐色のものもある。その花穂から伸びている長い糸状のようなものは長さが50cmもあり、これを浦島太郎の釣り糸に見立ててこの植物の名がつけられたといわれる。別名の「蛇草」は、文字通りその姿が鎌首を持ち上げ威嚇のポーズをとった蛇にそっくりということからつけられた名であることはわかりやすい。

 属名の「テンナンショウ」の仲間は「マムシ草」の類で、姿はとてもよく似ているが簡単に見分けができるポイントがある。それは「長い糸状のもの」があるかないかで、ウラシマソウ以外の種にはこの「釣り糸」がない。

 6月頃から見られるウラシマソウの実はトウモロコシの形をしていて、夏場は緑色で秋になると不気味なほど真っ赤に染まる。夏場の山中でこの真っ赤な実をみかけたことは何度もあるが、この植物は全体(葉・花穂・実・根)が有毒で注意を要する。昔は毒を抜いて食用にしていたという記録もあるが、サトイモ科とはいえ食用としては危険すぎてとても近づけない。


ハンカチの木の花

2017年05月05日 | 写真

 

          2017/5/4 千葉市中央区青葉の森公園にて 

 

 「ハンカチの木」は昨年も満開の時期に撮影し、「風に揺れる白いハンカチ」という記事を書いた記憶があります。昨年5月の記事をチェックしてみたら、5月1日に撮影して「なんじゃもんじゃ」と同じ日に記事を更新していました。今年も先ほどアップした「なんじゃもんじゃ」の記事に続けて更新します。「なんじゃもんじゃとハンカチの木は5月連休の頃」と覚えておけば毎年見逃すことはないでしょう。昨日は白い花びら(苞)が風に吹かれてひらひらと散り始めていました。芝の上に散った花びらを拾って大事そうに持って帰る人も見られます。ちょうど見頃というところですが、今日、明日は天気もよくて楽しめるでしょう。連休最終日の7日はちょっと天気が不安で花もかなり散ってしまうかもしれません。

 なお、「ハンカチの木」も近隣の「千葉市都市緑化植物園」で見ることができます。こちらには二本(若い木が一本と青葉の森公園の一本と同じくらいの高さの木が一本)あります。


なんじゃもんじゃの木

2017年05月05日 | 写真

午後になるとよく晴れて青空を背景に撮影することができた。

右上の雲の合い間の月を入れて撮影した。 

 

 

 千葉市青葉の森公園内の「なんじゃもんじゃの木」の花が満開になっている。毎年五月の連休の頃見頃になるので楽しみにしている人が多く、朝から多くの人が集まっている。10本の比較的若い木が並んでいるが、今年は何本か花つきのよくない木も見られる。

 正式には「ヒトツバタゴ」の木で、モクセイ科・ヒトツバタゴ属の落葉樹で、国内ではわずか三ヶ所(長崎県対馬・岐阜県木曽川周辺・愛知県の一部)だけに自生しているめずらしい植物である。その他は中国、台湾、朝鮮半島に分布する。またそれほど数は多くないが、植物園や公園などに植栽されて育っている木もある。千葉市内では近隣の「千葉市都市緑化植物園」内で一本だけ同じ時期に花を咲かせている。ウェブサイトで検索すると、自生地のほかに国内のどこでこの木を見ることができるかがわかる。

 純白の花は枝先にたくさん咲き、四つに深く裂けた花びらは細くちぢれている。満開になるとまるで春の雪が降り積もったように見える。別名の「なんじゃもんじゃの木」とは「立派な木」「珍しい木」の意味を表し、その土地によって「ヒトツバタゴ」に限らず他の木のことを指す場合もある。                        (2017/5/4 撮影)


陽春のDIC川村記念美術館庭園

2017年05月04日 | 写真

 千葉県佐倉市坂戸のDIC川村記念美術館構内は今一年中でいちばんのにぎわいとなっている。4月下旬の休日と5月の連休最終日の7日までの期間は、いつもは公開されていないDIC研究所敷地内のツツジ山が一般公開されている。このところ初夏のような日差しが続いたためか例年よりやや早く4月末には見頃になり、昨日5月3日にはすでに咲き終わった部分も増えてきていた。(一枚目の写真は4/29撮影)無料駐車場はいつもの第一・第二駐車場のほかに、木陰の臨時駐車場や隣りの野球グラウンドの広い外野芝生部分も開放されていて心配はないが、なるべく早めにでかけたほうがよいと思う。

 

研究所内通路から見た美術館。いつもはこの角度から美術館の建物を見ることはできない。 

 

庭園奥のテラス付近にこの期間だけの出店が並んでいて昼ごろにはとても混雑する。

 

新緑の木陰もあちこちにあり芝生広場などで休む人も多く見られる。

 

大賀ハスの新芽も伸びてきている。エノキ(榎)の大木の新緑がまぶしい。

 

林間の散策路脇などに貴重な山野草「ジュウニヒトエ」がたくさん見られる。

 

「コデマリ」の純白の花と可憐なつぼみが日差しを浴びて光っている。

 

 林間の木陰にめずらしい「キンラン(金蘭)」の花が数多く咲いている。