たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

「カリガネソウ」(雁金草)

2016年08月30日 | 写真

 

 

 「カリガネソウ」:クマツヅラ科・カリガネソウ属の多年草。草丈は90cm前後。8月から9月にかけて咲く山野草で「帆掛草」の別名がある。独特の姿を帆掛け舟にたとえたものである。何度見ても弧を描いて伸びる雄しべ・雌しべの形が実にユニークだと思う。毎年この時期になると千葉市都市緑化植物園で見ることができるので、決まって散歩の途中立ち寄って開花状況を確かめることにしている。まだまだ小さな丸いつぼみが多くて咲いている花は少ない。昨年は9月中旬ごろに秋雨に濡れた「ショウキズイセン」を撮影にでかけてこの花と一緒に撮影した記憶がある。(2015/9/15更新記事)

 二枚目の写真は、房総南部に上陸し東日本を縦断して北海道に再上陸した台風9号と、今朝房総半島の東方を北上して東北地方の海岸線に向けて北上した台風10号による強風で細長い茎は横倒しになってからみあい、すぐ隣の「ミズヒキ(水引き)」の茎ともからんでいた。9月中旬ごろになると「ショウキズイセン」や「ヒガンバナ」の赤、白、黄色の花も園内のあちこちに咲き始めるので、またカメラ散歩にでかけて撮影したいと思っている。


DIC川村記念美術館庭園散策 8/27

2016年08月28日 | 写真

 

   台風10号がまた東日本、北日本に向かって進んでいる。大きな被害がないように祈る毎日である。

 「スイフヨウ(酔芙蓉)」:咲き始めは純白の花が時間が経つにつれて徐々にピンク色を帯びてきて終いには濃いピンク色になってしぼむ一日花。つぼみはとても多く次々に咲き続ける。酒に酔って顔が赤らむのにたとえてこの名がつけられた。

 「パンパスグラス」:南米アルゼンチン原産のイネ科の多年草。草丈は3mを超えるものもある。大きな銀白色の穂は生け花やドライフラワーとしても用いられる。別名「シロガネヨシ(銀葦)」 「セイヨウススキ」

 

  「ヤブラン(藪蘭)」:キジカクシ科の多年草で東アジアに分布する。草丈は40cm前後。開花期は夏から秋でこの庭園内でもあちこちで紫色の穂状の花がきれいに目に映る。濃い緑色の細長い葉は常緑で、一年中庭園に緑が絶えず夏にも涼しさを感じさせてくれる。園芸種では白い斑入りの葉の品種もある。

 

  「ヤブラン」の花の穂先に赤とんぼがとまっていた。赤とんぼにもいろいろな種類があるが・・・図鑑でいろいろ調べた結果、この赤とんぼは「ナツアカネ」だと思う。

 

  「ヤマボウシ」の実:初夏の頃から長い期間楽しませてくれた涼しげな純白の花が終わると緑色の実がつき秋になると次第に赤く変色してくる。

 

  8月3日に訪れた時にはスイレンもヒツジグサも完全に咲き終わっていたが(8月5日の更新記事に記載)、昨日は二番花だろうかまぶしいほどの純白のヒツジグサが一輪とてもきれいに目に映った。すぐそばにはつぼみが二つ見えた。まだこれからも楽しめそうだ。

 

 スイレンの仲間「コウホネ」(右下の黄色の花)と、ヒツジグサの仲間「アサザ」(中央奥)も同様に再び咲き始めていた。「ヒツジグサ」と同じく8月3日にはもう咲き終わってまったく見当たらなかったがありがたいことにまた寂しかったスイレン池に花がよみがえった。同じ池の端にはピンクの「スイレン」も一輪だけ咲いていた。

 

 

 「大賀ハス」池の写真も8月5日更新記事に載せたが、あの時も咲き遅れのつぼみが一輪だけ目立っていた。驚いたことに今回も一輪だけ同様に咲き遅れの膨らんだつぼみがあり目に鮮やかに映った。前回はまだ緑色でピンと直立していた他の花茎はほとんどが枯れて茶色に変色し種子も落ちてしまって、この写真で見えるように垂れ下がっていた。

 

 ハス池の脇の新しい庭園は緑豊かになって木陰も多くなってきている。その小庭園の周囲にはたくさんの「ホトトギス(不如帰)」が咲き始めていた。ホトトギスは日本特産で白花や黄花もあり品種がいろいろある。

 まだまだきびしい残暑が続いてはいるが、蝉の声がにぎやかな林に囲まれた庭園を散策しながら、日一日と深まっていく秋の気配を感じることができた。 

 


「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」(千葉市)

2016年08月25日 | 写真

 「旧神谷伝兵衛稲毛別荘」:1918年(大正7年)施工。初期の鉄筋コンクリート建築で全国的にも希少。1923年(大正12年)の関東大震災でも崩れることなく今日に至っている。当初は隣接して母屋の和館があったがそれは残らず、現在は敷地内のこの洋館の左隣に「千葉市民ギャラリー・いなげ」があって市民の文化的活動に広く利用されている。

 

 

 

 

 

 二階和室欄間の葡萄の透かし彫り

 

床の間の柱には葡萄の古木が使われている。 

 

元ワイン醸造場は今では国指定有形文化財「牛久シャトー」として一般公開されている。

 

「神谷バー」開業初期のポスター

 

 「神谷伝兵衛(1856-1922)」:「日本のワイン王」といわれた明治の実業家で、茨城県の醸造場「牛久シャトー」で造りだされる「蜂印葡萄酒」が人気を呼び、また明治13年に浅草の中心地に開業した「神谷バー」の前身「みかはや」(故郷三河にちなむ)も「蜂葡萄酒」に加えて「電気ブラン」カクテルが大ヒットとなり今日まで続く名店となった。

 明治21年には千葉県内で初の海水浴場が稲毛の浜に設けられ、明治32年に本所(錦糸町)~佐倉間の総武鉄道に稲毛駅が開業し、さらに大正10年には船橋~千葉間に京成電鉄も開業し、海水浴や潮干狩りに訪れる客が増加し稲毛には多くの別荘や旅館が建てられるようになった。ワイン王がこの地に別荘を建てたのもうなずけることである。

[参考]:JR稲毛駅から徒歩15分、京成稲毛駅からは約10分。月曜日休館(休日の場合は翌日)。無料駐車場(小型車10台分ほど)。入館料:無料。国道14号下り線沿いで、稲毛浅間神社の鳥居前から約300mほど先の位置にある。

 


残暑お見舞い申し上げます。

2016年08月19日 | 写真

千葉県匝瑳市八日市場八重垣神社祇園祭(水かけ祭り)

残暑お見舞い申し上げます。

 秋風の恋しい頃となりましたが、まだまだ各所で花火大会や夏祭りが続いています。明日は千葉市の親子三代夏祭りの初日です。

 掲載写真は2013/7/30のブログ開設から間もない8月5日に撮影したものです。千葉県内唯一の大掛かりな水かけ祭りで、毎年8月4日~5日には多くの見物客やカメラマンが集まり盛大に行われます。汗も洗い流されるほどのはげしい水かけの中で猛暑の一日を過ごした記憶がよみがえります。

 今年はこれまでのところ幸い台風直撃による大きな被害が少なく、稲穂もすくすくと育ってまもなく刈り入れの時期を迎えようとしています。秋にも大きな自然災害のないように祈るばかりです。


「寂光の滝」(日光市)

2016年08月14日 | 写真

 

 日光東照宮入り口前を通過しR120号のゆるやかな坂を上がっていくとまもなく左手に「田母沢御用邸記念公園」がある。右手の山中から「田母沢川」が御用邸の脇を流れ落ち一級河川大谷川に注いでいる。この地点から「寂光の滝」入り口の案内標識に従って右折し、狭い坂道を約2km上がっていく。対向車があれば道をゆずりあいながらゆっくりと進む。

 沢の音が聞こえるうっそうとした森林に包まれた広い駐車スペースに着くと目の前に古びた若子神社の鳥居が見える。車も人影もまったく見当たらず寂しい雰囲気が漂っている。にわか雨で濡れた昔のままの石が敷かれた階段を上がり、神社の手前で左奥に通じる山道を進むと目の前に滝の姿が現れる。最上部の木陰に隠れた部分もあり七段の滝となっている。日光にはよく知られた滝が多く、この滝は比較的訪れる人も少ないほうだが、ここは「若子神社」も含めて「日光八景」の一つとして「隠れた名所」となっている。

 歴史ははるか昔に遡り、日光を訪れた弘法大師空海がこの滝で修行し、弘仁11年(820年)に「寂光寺」を開基したと伝えられている。明治初期の廃仏毀釈後にその伽藍のほんの一部だけが残り「若子神社」として現在に至っているという。

 滝つぼの前の倒木は4年前に訪れた時撮影した写真と変わらず同じ場所に横たわっていた。昔のままの大自然に包まれた滝の姿である。(2016.7.30 撮影)

 


伝統の朝顔展(佐倉市)

2016年08月12日 | 写真

 

 

 

 

 

 

 

 「伝統の朝顔展」 9月11日まで:千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館付属「くらしの植物苑」では夏季の特別企画として江戸時代以降に作り出され愛され続けてきた多くの種類の朝顔を展示している。見たこともないような変形朝顔や多くの品種の大輪朝顔が楽しめる。また秋になると「伝統の古典菊展」も予定されている。(11月1日~27日)

 猛暑の続く暑い夏だが、午前中できるだけ早い時間にでかけるとしおれる前のきれいな花を楽しむことができてさわやかな気分になる。歴博の広い木陰の無料駐車場から佐倉城址公園内を散策して向かうのもよいが、くらしの植物苑脇に専用の無料駐車場もある。

 *国立歴史民俗博物館ホームページ: http://www.rekihaku.ac.jp/

   *くらしの植物苑展示期間内休業日: 8月22日・29日・9月5日

 *開苑時間(通常):9:30~16:30

 *夏季早朝開苑日(8月15日~21日) 8:30~16:30    

                         

 


真夏の日光植物園散策

2016年08月11日 | 写真

 「ヤマハギ(山萩)」:マメ科・ハギ属の落葉低木。樹高は1~2mで枝が細い。全国の山野に自生する。秋の七草の一つ「ハギ」は約40種あるといわれその中でこの「ヤマハギ」が代表種とされる。この種と見分けは難しくよく耳にする「ミヤギノハギ」は宮城県に多く自生していたことからこの名がついたといわれ、庭木に使用されることが多い。

 

 「コオニユリ(小鬼百合)」:ユリ科・ユリ属の山野草で山地の湿気のある場所に自生する。近縁種の「オニユリ(鬼百合)」よりも花が小さいのですぐ見分けがつく。

 

 「コウホネ(河骨)」:スイレン科・コウホネ属の水生植物で全国の池沼、小川に自生するが、実際は植物園以外の場所で見かけることは少なく、普通よく見かけるスイレンと比べるとめずらしい植物である。「コウホネ(河骨)」の名はその根が白く骨のように見えることからつけられたという。根は薬草としても用いられる。 驚いたことに水生植物ではない「ワスレナグサ(勿忘草)が同じ場所にたくさん咲いていて一緒に撮影できたのはラッキーだった。

 

 「日光植物園」は敷地がとても広く、大自然の中を散策しているような気持ちでゆっくり過ごすことができる。日光で隠れた名所の一つとして外国人観光客にも人気がある「慈雲寺」境内の「並び地蔵」(別名「化け地蔵」)は、大谷川を挟んで植物園内から対岸に見ることができる。4/15~11/30の開園期間はいつ訪れても様々な植物を見ながら歩くことができるのが楽しい。日光を訪れるときにはほとんどいつも立ち寄っている。

 

 「タマアジサイ(玉紫陽花)」:園内にはあちこちにタマアジサイが咲いていた。最近の記事にタマアジサイの写真は続けて載せているが、普通の紫陽花と一目見て異なる花開く前の「玉」のような大きなつぼみがはっきりとわかる写真をここに追加掲載しておきたいと思う。このつぼみの中にたくさんの紫色の花芽が入っている。

 

 *実を言うと今回は、園内で以前撮影した記憶がある大好きな「レンゲショウマ」がすこし早めに咲いているのではないかと期待して立ち寄ったのだが、残念ながらまだ丸い小さなつぼみばかりで一輪も咲いていなかった。訪れたのは7月30日だから、おそらく今頃はきれいに咲きそろいカメラを持った人も多く訪れていることと思う。次回は事務所に電話して確かめてから立ち寄りたいと思う。

 [参考]:通称「日光植物園」は、正式名は「東京大学大学院理学系研究科付属植物園日光分園」という。日光市内の国道120号の東照宮入り口から約1kmで「田母沢御用邸記念公園前バス停」があり、そこから500mの「日光植物園バス停」左側道路脇にすぐ入り口が見える。東照宮入り口から歩いてもさほど時間はかからない。園内に小型車20台くらいは入る駐車場がある。

  **[参考]: 電話 0288-54-0206    入園料(高校生以上400円・中学生以下130円) (駐車場無料)  月曜日 休園  


真夏の「小滝」(奥日光)

2016年08月10日 | 写真

 

 

 

 「小滝」(奥日光):その名のとおりこじんまりとした滝である。直前の記事の「湯滝」を撮影した後、「湯滝」から「戦場ヶ原」、「竜頭の滝」までのハイキングコースの入り口からの湯川沿いの山道を歩いて「小滝」へ向かった。入り口ゲートには三枚目の写真のように「クマに注意!」の看板が立てられている。「もし出会ってしまったら」という丁寧な注意書きもある。今年は特に熊の襲撃による被害が多発しているが、8月に入ってからも秋田県や関東地域で、熊に襲われて一緒にがけ下に落ちたり、噛み付かれたりして重軽傷を負ったというニュースが流れた。人里付近でも襲われることがあるのだから特に危険区域の山あいに入る時はいろいろな安全対策やいざという時のための備えは欠かせない。

 「小滝」の撮影は比較的少なくこれが三度目になる。真夏に訪れるのは初めてで、いちばん感激したのは滝の上に白い花がいっぱいに咲いていたことだった。同じ滝でもこれだけでまったく違った風景になる。一枚目の写真は滝上の山道脇から、二枚目の写真は滝前の橋の上に三脚をセットしてそれぞれ時間をかけて撮影した。木漏れ日というには強すぎる真夏の日差しで滝水が光り「湯滝」と同じく撮影はなかなか難しい。

 滝上の白い花はよく見ると「ガクアジサイ」に似ていた。だが花はより小さく、葉も小さく普通のアジサイの大きな葉とはまるで違っていた。いつものことだが帰宅してからしばらくの間、この花についてウェブサイトでいろいろと調べ続けた。大自然の中に咲いている状態だからどう考えても数え切れないほど多くの園芸種の「ガクアジサイ」でないことは確かだ。これは「ヤマアジサイ」の一種にちがいない。

 原種の「ヤマアジサイ(山紫陽花)」(別名「サワアジサイ(沢紫陽花)」)は山あいの沢沿いに自生する。水辺を好むユキノシタ科・アジサイ属の落葉小低木で樹高は2mほど。まさに状況はぴったりだ!そこで「ヤマアジサイ」のことを詳しく調べた。図鑑を見るとこれもまた交配を繰り返して作り出された園芸品種がとても多い。そこで、「白花のヤマアジサイ」で検索したところ、「アマギアマチャ」、「エゾアジサイ」の二つにたどりついた。特に箱根、伊豆に自生するという「アマギアマチャ(天城甘茶)」は聞いたこともない名だが、一目で「これだ!」と思えるほど花の姿がぴったりだった。「エゾアジサイ」もかなり近いが・・・素人判断で今のところは「小滝」の頭を飾る白い花は「ヤマアジサイ(=サワアジサイ)」の原種の一つ「アマギアマチャ」であるということにしておきたいと思う。


真夏の「湯滝」(奥日光)

2016年08月09日 | 写真

 

 「湯滝」(奥日光):「華厳の滝」「竜頭の滝」とならぶ奥日光三名瀑の一つ「湯滝」は、奥日光最深部の「湯ノ湖」南端から「高さ70m・長さ110m」(*日光市観光協会公式サイト「日光旅ナビ」による)の激流となって目の前に豪快に流れ落ちる。前掲の「竜頭ノ滝」と同様に駐車場からすぐ近くの観瀑台からこのようなすばらしい眺めを楽しむことができるのはありがたいことだと訪れるたびに思う。

  ぎらぎらと照りつける真夏の日差しの下での滝の撮影はなかなか難しく、NDフィルター・PLフィルターも使いいろいろ工夫しながら撮影を楽しんだ。

 *奥日光湯ノ湖からの水は、「湯滝」から「湯川」となり、小滝⇒戦場ヶ原⇒竜頭の滝⇒中禅寺湖⇒華厳の滝⇒大谷川⇒鬼怒川⇒利根川へと流れ太平洋に注ぐ。


真夏の 「竜頭ノ滝」

2016年08月08日 | 写真

 

 

 

 数ある日光の滝の中で日光三名瀑は「華厳の滝」・「霧降の滝」・「裏見の滝」、奥日光三名瀑は「華厳の滝」・「竜頭ノ滝」・「湯滝」となっている。この「竜頭ノ滝」は滝の上下二ヶ所の道路脇に駐車場があり、奥日光を訪れて立ち寄らないで通り過ぎたことはこれまで一度もない。滝全体が「トウゴクミツバツツジ」に包まれるもっとも美しい時期、紅葉の季節、深い雪に覆われる厳冬期にも何度も撮影に訪れたことがある。だが不思議なことに真夏の深い緑に包まれた滝の写真は一枚も残っていない。そういうわけで今回はほとんど観光客の姿も見えない滝の上から下まで長い側道を散策しながら、ゆっくりと撮影を楽しんだ。

 「竜頭ノ滝」:その昔、男体山の大噴火による溶岩流が固まってできた複雑な形状の岩盤の上を流域実に210mにわたり湯川の水が激流となって流れ落ちる「渓流瀑」である。こんなにも長い流域の滝はこれまで国内は言うに及ばず海外の「滝の写真集」でも一度も見たことがないほどの極めてめずらしい滝であるといえる。多くの観光客が訪れるだけに滝下から滝上までの長い滝見のための側道もいつもきれいに整備されている。

 <一枚目の写真>:滝つぼ前の「竜頭之茶屋」の滝見スペースから見たおなじみの滝の姿で、中央の巨岩により滝水が二分されて流れ落ちる部分の眺めが竜の頭部を思わせることからこの滝名がつけられたという。四季の写真データを揃えるため、深緑に包まれた滝の姿を時間をかけて撮影した。

 <二枚目の写真>:左側の流れの部分をアップで撮影した。この季節は滝周辺には花はほとんど見当たらないが、この流れの前にだけ白い小さな花が咲いていた。この花の名はまったくわからない。

 <三枚目の写真>:210mという長い流域の中段付近のいちばん激流になっている部分をスローシャッターで撮影した。この部分はいつ見ても迫力十分である。ここに立って激流を見つめていると、猛暑も疲れも吹き飛んでしまうような気持ちになる。ありがたいパワースポットの一つである。


真夏の小田代が原(奥日光)

2016年08月07日 | 写真

 

 小田代が原の夏 2016/7/29: 早朝奥日光の赤沼駐車場に入った。春から秋までのシーズン中はここから小田代が原・千手ヶ浜への低公害バスが土・日・祝日なら午前4:00始発で運行されている。 この日は金曜日で始発バスは8:10で一時間も余裕があったため石楠花橋経由でゆっくりと林間のコースを歩いて小田代が原へ向かった。小田代が原は8月上旬ごろには群生する「ノアザミ」と「ホザキシモツケ」が満開となり広々とした湿原一帯はピンク、薄紫色に染まる。展望台から見ると、愛称「貴婦人」で親しまれている一本だけの白樺の木が昔と変わらない姿ですっきりと立っていた。朝霧の出やすい時期や湿原一帯が草紅葉で染まる季節など年間を通して観光客やカメラマンにも人気のある場所となっている。

 今年は桜に始まり多くの花の開花が一週間以上は早まって予想が狂ったことがしばしばあった。小田代が原も8月になったら出かけようとメモしていたが、今年は10日以上も早く7月20日にはもうすでに見頃になっていたそうだ。そんなわけで「ノアザミ」も「ホザキシモツケ」ももう見頃をかなり過ぎていて、いちばんきれいな色合いの湿原を見ることはできなかった。一枚目の写真でも手前のノアザミの群落をよく見ると、かなり色がくすんできて花が白い綿毛に変わったきているものも多く見られる。タンポポと同じような種子のついた綿毛がやがて一斉に飛びたっていく。

 

 

 花のアップ写真を撮るために木道上を散策した。望遠レンズで「ノアザミ」の花をねらっていると、裏見の滝前のタマアジサイにとまっていたあの昆虫・「ヨツスジハナカミキリ」を偶然また見つけた。やはりこの虫は「花カミキリ」の名をつけられただけあってよほど花が好きなのだろう。

[参考]:①「ノアザミ」と②「ニッコウアザミ」の違い:① 花茎の頂点に大きな花が一つだけ咲く。 ② 花茎の最上部に2~3個の花を咲かせる。 

 

 

 

 木道脇の湿原のすこし奥まったところにきれいな青と白の花が咲いているのが目にとまった。その花の周りでオレンジ色の蝶がたくさん舞っていた。

 「クガイソウ」:青い花の名は調べた結果クガイソウであることがわかった。ゴマノハグサ科・クガイソウ属の山野草で本州の山野に分布する。草丈は約80-100cm。この花ももう下のほうから枯れて変色が始まっていた。それでも青色がとてもきれいな花なのが気に入って撮り続けた。

 「イブキトラノオ」: タデ科・トラノオ属の山野草。「トラノオ(虎の尾)属」の仲間は多種類ある。この花は日本百名山・花の名山「伊吹山」(岐阜県との県境だが頂上部は滋賀県)で見つけられたことからその名がつけられた。

 

 

 「ノアザミ」群落から離れて散策していると「ホザキシモツケ」の群生地に近づいた。写真右下にもう咲き終わって枯れてしまった花穂が見えるが、やはり全体的に盛りはかなり過ぎていた。きれいな花を探してアップで撮影しようと望遠レンズでのぞいていると、上の写真で舞っていたオレンジ色の蝶が飛んできて花の上にとまってくれた。この蝶の名はまだ不明だったので、後で調べるためにすかさず連写して記録を残した。この蝶の翅の模様から「ヒョウモン(豹紋)蝶」の仲間であることはすぐわかったが、「・・・ヒョウモン(豹紋)」の名がつく蝶は多種類で見分けが難しい。帰宅して蝶図鑑で調べた結果、やはりよく見かける「ツマグロヒョウモン」などとは模様が微妙に違っていた。この蝶はほぼまちがいなく「ミドリヒョウモン」だと思う。

 


DIC川村記念美術館庭園散策 8/3

2016年08月05日 | 写真

 

 「空蝉」: 千葉県佐倉市坂戸のDIC川村記念美術館庭園を散策した。朝から日照りが強くて蒸し暑く、梅雨明け後もまだまだすっきとした夏晴れの日はない。蝉の鳴き声がにぎやかで何種類もの鳴き声が混じって響き渡っていた。たくさん咲いていた庭園散策路脇のヤマユリはすっかり咲き終わり林は緑一色となっていた。アジサイの散歩道でもすべてきれいに剪定が終わり咲き終わりの花もひとつも見当たらなかった。このように手入れされれば来年もまたきっときれいに咲き揃ってくれることだろう。猛暑の中の作業はさぞたいへんだったことと思う。

 庭園奥のアジサイとハクモクレン並木に囲まれた散策路に入った。木陰で立ち止まって汗をぬぐいふと見上げると、大きなハクモクレンの緑の葉の裏に点々と透き通った蝉の抜け殻が見えた。地中での7年以上の長い長い幼虫生活を終えて地上に這い上がり、このハクモクレンの幹を上って外敵からは発見されにくい大きな葉の裏にとまり、わずか一週間あまりの命の成虫となって次々と旅立っていったのだ。しみじみと蝉の一生に思いを馳せるひとときを過ごした。

 「空蝉」は夏の季語でこれを詠み込んだ句はとても多い。句集からいくつか拾ってみた。

  手に置けば 空蝉風に とびにけり  高浜虚子 

  空蝉を 風の中にて いつくしむ   山口誓子

  空蝉を とらんと落とす 泉かな    飯田蛇笏  

  空蝉は 命離して 透きとほり    逆巻純子

  空蝉の 爪のくいこむ 被爆の木   助田素水 

  空蝉の なほ苦しみを 負うかたち  鷹羽狩行 

  空蝉の たましひはまだ 殻の中   大岩里子  

  広島の 空蝉を百 ひろひけり     小川双々子  

 

 

 今年は長い期間多くの来園者を楽しませてくれた大賀ハスも、さすがにほとんど咲き終わっていた。ゆっくりと観察しながら池の周りを歩いた。おどろいたことに、咲き遅れのピンクのつぼみがたった一つだけ目に入った。そのつぼみにピントを合わせ、奥に秋の七草を代表して黄色のオミナエシを入れ、隣に「盆花」「精霊花」「ミソハギ」としておなじみのピンク色の花を配してシャッターを切った。

 

 

大賀ハスの種子は一株から何個とれるのだろう・・・?思い切り近寄って数えてみたら・・・どの株で数えても同じで種子は25個あった。

 

 

 少し前まで 「ヒツジグサ」や「スイレン」「アサザ」がきれいに咲いていたハス池にはもう一つもその姿は見当たらなかった。ただ池の周りにはキキョウがあちこちに咲いていた。そしていちばん目立っているのが池畔の純白のアジサイのような花だった。花房は「カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)」の形に似ている。しかし「柏葉アジサイ」ならその名のとおり葉は柏餅を包むのに用いたことがある大きくギザギザの柏の葉にそっくりであるはずなのだが・・・この花の葉は小さくそれとはまったく異なる。白い紫陽花で人気の北米原産の「アナベル」とはまた花の形が違いすぎる。

 帰宅してからウェブサイトの花図鑑で「紫陽花の仲間」、「カシワバアジサイ」、「白花の紫陽花」などとあれこれ入力して調べ続けた。だが結局ぴったりの花を見つけることはできなかった。これは園芸種に違いない。何と何を配合したかはわからないが、たとえば「カシワバアジサイ×アナベル」をはじめいろいろ園芸の専門家が新しい品種を造りだしているはずだからそのうちの一種だと考えられる。

 いろいろ調べた結果では、いちばん似通っているアジサイ科の品種名は「ノリウツギボブシェル」であった。今後も時折調べることになると思うが今のところは自分ではそういうことにしておきたいと思う。

 

 

 上の写真の花をじっと見つめていると・・・小さな小さなカマキリの幼体が花びらにとまっているのが目に入った。もう目が見えているのだろうか・・・レンズを向けるとこちらにしっかりと目線を向けてくれた。せっかくの出会いだからぜったいにピンボケにならないように気をつけながら慎重に何度もシャッターを切った。   (2016/8/3 撮影) 

 

 

 


「裏見の滝」と「タマアジサイ」

2016年08月03日 | 写真

*真ん中が「裏見の滝」・左端が「荒沢相生滝」・右端が「荒沢白糸滝」 

 

*「裏見の滝」と「荒沢白糸滝」を背景に「タマアジサイ」の花とつぼみを一枚。 

 

*「荒沢相生滝」を背景に一枚・・・よ~く見ると、開いた花の右下に縞模様の昆虫が見える。

 

  「裏見の滝」(日光市):これが4月以後三度目の訪問となる。今回の目的は、この時期に滝周辺に咲く「タマアジサイ(玉紫陽花)」を前景に入れて滝を撮影し真夏の暑さを忘れるような写真を撮ることであった。二つ前の更新記事の「タマアジサイ」もこの日に撮影したものである。滝への山道を汗だくになって上ったが、滝前の橋の上に立つとさわやかな空気と涼風に包まれて暑さもすっかり吹き飛んでしまった。

 一枚目の写真はその橋の上に三脚をセットし先ずは全景を一枚撮影したもので、中央が「裏見の滝」・左端上の滝が「荒沢相生滝」・右端の岩壁を流れ落ちる滝が「荒沢白糸滝」である。これまでの記事で「裏見の滝」については詳しく説明してあるので重複は避け、今回は緑一色の滝風景に彩りを添える「タマアジサイ」とのコラボ画像を記録として残すだけにしたいと思う。

 二枚目の写真は「裏見の滝」と「荒沢白糸滝」を背景に予想どおり咲き始めてくれた「玉紫陽花」を主役にして撮影した。左端にはまだつぼみの「タマ(玉)」がはっきりわかるように写し込んだ。滝水の勢いと谷間の涼風で枝が揺れ続けてシャッターチャンスを待つのにかなり時間がかかった。

 三枚目の写真は「荒沢相生滝」の流れをすこしぼかして背景にして縦位置で「タマアジサイ」の花とつぼみを大きく撮影した。実はこの花にピントを合わせている時に花の右下に虎のような縞模様の昆虫がいるのに気付いた。そして何度も何度もシャッターを切りながらこの昆虫が花の上に上がってくれるのを待ち続けた。すると・・・驚いたことにもう一匹同じ昆虫が飛んできてその昆虫に寄り添った。そしてありがたいことに二匹が花によじ登ってくれたのですぐにアングルを変えて夢中で撮影したのが二つ前の更新記事の写真というわけであった。

 その昆虫の名はブロ友さんに教えていただき「ヨツスジハナカミキリ」でカミキリムシの仲間であることがわかった。それについては二つ前の記事に「追記」として詳しく記しておいた。・・・小さな旅路での忘れられない思い出の記録となった。     (2016/7/29 撮影)


白糸の滝(長野県軽井沢町)

2016年08月02日 | 写真

 

 

 

  「白糸の滝」(長野県軽井沢町): JR軽井沢駅前から北へ旧軽井沢の町を走り、「軽井沢銀座」入り口交差点で左斜め前方へ進んで国指定重要文化財「旧三笠ホテル」に立ち寄り、その後直進して北軽井沢・草津方面へと通じる「白糸ハイランドウェイ」へ向かった。入り口からすぐ左折して前掲の「竜返しの滝」を撮影し、ハイランドウェイに戻って静かな林間の坂道をしばらく走り道脇の「白糸の滝」駐車場に到着した。休日などは観光バス、自家用車が多数集まり混雑する。

 「白糸の滝」は軽井沢の観光名所の一つで、駐車場から滝までは平坦な道を歩いて5分程度ということもあり滝の前もにぎやかになる。ゆっくり三脚など使用して撮影していると観光客の記念撮影のじゃまになってしまうので、いつも観光バスもまだ集まらない平日の早朝などの時間帯に行くことに決めている。

 富士山西麓の「白糸の滝」をはじめ同名の美しい滝は各地にあるが、軽井沢の「白糸の滝」もまたその名のとおりに幾筋も白糸を流したような流れの美しさは格別で、何度訪れても見飽きることはない。このブログにもあちこちの同じ滝を重ねて掲載しているが、それも大事な「旅の記録」になっている。また訪れる度に季節も滝の水量などの表情も天候も異なりよい撮影練習にもなる。 (2016/7/22 撮影)


タマアジサイ(玉紫陽花)

2016年08月01日 | 写真

 *「追記」:探し求めていたこの昆虫の名がわかりました。カミキリムシの仲間でした。もう一生忘れることはないでしょう。

 「ヨツスジハナカミキリ」:(甲虫目・カミキリムシ科)北海道から沖縄まで分布し、成虫は6~8月に見られる。

花によく集まり花粉を食べる。黒と黄のヨツスジ(四つ筋)の虎模様が特徴。

 *自然界の生き物の詳細な姿がいっぱいの「教室・自然いろいろブログ」(blog.goo.ne.jp/saiun090320)で

教えていただきました。 ありがとうございました! 

 

 「タマアジサイ(玉紫陽花)」:ユキノシタ科・アジサイ属の落葉小低木で山地、川沿いに自生する。花期は7月~8月で花はガクアジサイと似ているが、つぼみが二枚目の写真右奥に見えるような「タマ(玉)」の形であるのが特徴で、これがこの花の名の由来となっている。最初はこの「タマ」一つだけでこれがはじけてしだいにガクアジサイのような形に開いていく。

 花の色はきれいな紫色で周りの装飾花は純白。山あいで見かけるととても目に鮮やかに映る。花の紫色のつぼみも普通のガクアジサイのつぼみよりもやや大きい。

 *一枚目の写真左下の花にとまっている昆虫の名を今調べ続けているがまだ見つからない。*(わかりしだい写真の下に昆虫の名を追記します。)

 *写真は日光「裏見の滝」前に咲いている花を見かけて時間をかけて撮影した。    (2016/7/29 撮影)