たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

雨の植物園散歩

2019年04月29日 | 写真

2019.4.27 千葉市都市緑化植物園にて

 「クマガイソウ(熊谷草)」:とてもめずらしい姿の花で、何年か前にこの植物園で見かけるまでは一度も見たことがなく以後毎年この季節には見逃さないようにでかけています。この野草のユニークな名は、戦国時代の源氏の武将 熊谷直実が背中に背負っていた「母衣(ほろ)」(矢を避けるため)に形が似ていたことに由来するのだそうです。


 「ドウダンツツジ」:この花は知らない人はいないくらい広く愛されています。近寄ってじっと見つめるとなんともいえず可憐な花です。小さな純白のつぼ型の花はスズランに似ています。春の花、秋の真っ赤な紅葉が好まれ庭木に多く使われています。 


 「ヒツジグサ(未草 )」:スイレンの仲間で普通に見かける白やピンクのスイレンよりも花が小さく、花径は5cmくらいでした。尾瀬沼のヒツジグサはよく知られています。この日は一輪だけ咲いていました。もちろんヒツジ(羊)とは関係なく、ヒツジ(未)の刻(午後2時)頃に咲くことから名づけられたといわれています。(*実際には午前10時頃には咲くことが多いようです。)同じスイレン科でもヒツジグサは花が小さく野生の原種で、スイレンは園芸種が多く花の色もいろいろで花がヒツジグサよりもかなり大きいといえるでしょう。


 タケノコがにょきにょき育っている竹林の近くにある藤棚が見頃になっています。やはりなんといっても藤の花は特別な魅力があります。

雨に濡れる白いハンカチ

2019年04月27日 | 写真



2019.4.27 千葉市都市緑化植物園にて


 「ハンカチの木」:ミズキ科ダビディア属の落葉高木で中国四川省・雲南省原産。19世紀にフランス人神父・生物学者のダビッド博士が発見しためずらしい植物。その属名は発見者の名に由来する。小さな球状の花を包み込むような純白の二枚の苞葉が目立つ。白い苞葉は10cm~20cmの長さがあり、見頃になるのは4月下旬から5月初旬頃となっている。風が吹くとまるで白いハンカチのようにひらひらとなびくことからその名がつけられた。
 英名でも”Handkerchief tree”となっている。またダビッド神父はパンダの発見者としても知られている。

 日本国内ではめずらしい木で、千葉市内の散歩コースの植物園で毎年「白いハンカチ」を見ることができるのは幸運だと思う。まだ若い木だが、池畔付近で二本の木がいま見頃になっている。今日は朝から雨が降り続いている。雨に濡れてしっとりとした白い苞葉がとてもきれいに目に映った。関東では東京の小石川植物園のハンカチの木は特によく知られている。

梅ヶ瀬渓谷の春 -II

2019年04月24日 | 写真

 「梅ヶ瀬渓谷」は遊歩道が整備されている「養老渓谷」とは異なり、道はしばしば途絶えて狭い渓谷を流れる「梅ヶ瀬川」の水辺を歩き、何度となく流れを渡ったりすることになる。橋はどこにもなく浮石も多い流れの中の自然石を選んで渡る。特にかなりの雨が降った後などは水量が多くてまったく動けないことになる。途中で雨になっても困るので悪天候の予報が出ている日は避けたほうがよい。また入り口から渓谷最深部までの約6kmの往復には相当の時間がかかり、コース内はすべて自然のままで建物もなにもない。出かける前にウェブサイトでよくコースを調べておくことが必要だと思う。


 新緑の色あいのグラデーションが美しく、イワツツジが彩りを添える。













 梅ヶ瀬渓谷最深部の「旧日高邸跡」のシンボル三本のカエデの大木。晩秋の頃になると辺り一面が落葉で真っ赤に染まる。

 [参考] 昨年12月1日・2日の更新記事「梅ヶ瀬渓谷を歩く -I・II」には渓谷の紅葉風景写真を添えて、この地に「理想郷・梅ヶ瀬」をつくることを志して梅林を造成し、養魚・畜産などの振興に力を注いだ日高誠實(ひだかのぶざね)が、渓谷の最深部に学問所「梅ヶ瀬書道」を開いて数百人の若者たちを導いたことなど詳しく記してあります。

梅ヶ瀬渓谷の春 -I

2019年04月23日 | 写真

 房総の紅葉の名所「養老渓谷」に近い「梅ヶ瀬渓谷」は、市原市の奥地小湊鉄道「養老渓谷駅」から渓谷最深部まで片道約6kmのハイキングコースとなっている。養老川支流「梅ヶ瀬川」の両岸には「梅ヶ瀬層」と呼ばれる高さ30~50mの垂直に近い侵食崖が連なり、特に秋の紅葉、春の新緑シーズンには多くの人々が訪れる。


 コースの途中には湿地帯もあり変化に富んだ渓谷美を楽しむことができる。この季節は特に新緑と山桜、イワツツジが美しい。












植物園は花盛り

2019年04月22日 | 写真


                    (千葉市都市緑化植物園にて)

 「ラミウムガレオブドロン」:シソ科オドリコソウ属の山野草。とても難しい名で毎年散歩中にこの花を見かけても花の名はとても思い出せない。黄色い花の形を見るとたしかに同じ仲間の「オドリコソウ(踊り子草)」に似ている。葉に白い模様が入っているのが特徴になっているが、「オドリコソウ」は花の色が紫色なのですぐに見分けはつく。これまでこの植物園以外で見かけたことは一度もない。




「ホタルカズラ(蛍蔓)」:ムラサキ科ミヤマホタルカズラ属の常緑低木で、フランス西部からスペイン、ポルトガルにかけての海岸や松林などに自生する。春に花径2cmほどのさえた青色花をたくさん咲かせる。西洋ロックガーデンに使用する定番植物といわれる。日本で見かけることはほとんどなく、自宅からのカメラ散歩コースにあるこの植物園でこの季節に花が咲くのを楽しみにして出かけている。




       庭木に使われることが多くどこでもよく見かける紫色の「ハナズオウ」




            あまり見かけることがない白花の「ハナズオウ」




                 「ベニバナトキワマンサク」




                 「シロバナトキワマンサク」




               ガマズミの仲間の「オオチョウジガマズミ」の花


      

                 「アケビ」の仲間の「ムベ」の花


      

   「アケビ(木通・通草)」の花は雌雄異花:紫色の大きな花が雄花で白い小さめの花が雌花


小湊鉄道トロッコ列車

2019年04月21日 | 写真

2019.4.20 撮影(市原市石神にて
       



 千葉県市原市JR五井駅構内のプラットホームから養老渓谷駅へ通じるローカル鉄道「小湊鉄道」では、途中の上総牛久駅から養老渓谷駅までトロッコ列車を運行しています。土・日・祝日に2、3便だけの運行で、切符は2日前までに予約販売となっているため、ウェブサイトで小湊鉄道ホームページからの予約購入が便利でしょう。 SLディーゼル車が牽引するトロッコ列車は、鉄道ファンだけでなく外国人観光客も訪れるほどの人気を呼んでいます。

 養老渓谷駅のすこし手前の石神地区には広大な菜の花畑が広がり、天気のよい日にはいつもカメラを持った多くの人が列車が通りかかるのを待ち受けています。

[参考」撮影情報:石神でトロッコ列車撮影を終えて房総では最大の滝、養老渓谷の「粟又の滝」へ向かい展望スポットから様子を見たところ、滝にはまったく水が流れていない状況でびっくりぎょうてん!一般的に房総の滝は雨の後以外は水量が少ないのは承知していても、こんなことはこれまで一度もなく異常なことです。滝の上流には水田地帯はなく、田植え前の一時的な水枯れでもないでしょう。この後新緑が美しい連休期間より前にかなりの雨が降らなければ、養老渓谷の滝めぐりコースを歩いてもがっかりすることになりそうです。撮影に向かう際には、地元の観光協会に電話して様子を確かめてからがよいのではないかと思います。

陽春のDIC川村記念美術館庭園

2019年04月19日 | 写真
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                        (2019.4.18 撮影)

 千葉県佐倉市川戸「DIC川村記念美術館」庭園内芝生広場の里桜が満開になっています。広場中央の彫刻作品は、20世紀のイギリスを代表する芸術家・彫刻家ヘンリームーア作の「ブロンズの形態」。園内はさまざまな木々の萌黄色の新緑と枝垂桜や里桜のコントラストがとても美しく、多くの人々が散策を楽しんでいます。散策路脇の草地にはいろいろな野草が花を咲かせていて目を楽しませてくれます。


 庭園奥の7本の枝垂桜は今年はずいぶん長く咲き続けています。



 池の周りの散策路脇に咲くシャクナゲ(石楠花)



 散策路脇に咲く貴重な山野草「ジュウニヒトエ」(十二単)
 

 
「ツルニチニチソウ」(蔓日日草)

                                        

「伝統の桜草」展開催中

2019年04月19日 | 写真
      

 千葉県佐倉市「国立歴史民俗博物館」附属「くらしの植物苑」では、5月6日までの予定で「伝統の桜草」特別展が開催されています。とても数え切れないほど多種類のサクラソウが並んでいます。これまで見た記憶がないめずらしい花を選んでゆっくり撮影を楽しむことができました。



























「花梨(かりん)」の花

2019年04月18日 | 写真


             (2019.4.16 千葉県佐倉市くらしの植物苑にて) 


 「花梨」:バラ科カリン属の落葉小高木で中国原産。4~5月にピンク(または白色)のかわいらしい花をたくさん咲かせる。秋に黄色く熟す花梨の実は香りがよく、のどの薬としてよく知られている。「カリンポリフェノール」成分がのどの炎症を鎮め、咳をとめ、たんをとる。
 カリンの実はよく見かけるが、花はこれまでに一度もカメラを向けたことがなかった。望遠レンズでよく見るととてもきれいな花だとわかり何度もシャッターを切った。
  
    花言葉: 「豊麗」「唯一の恋」  11月21の誕生花

    


泉自然公園散歩(千葉市)

2019年04月16日 | 写真


           陽春の日差しを浴びて親亀と子亀がそろって甲羅干し




 深秋の頃には紅葉が美しい「イロハモミジ」の花は四月のなにかと忙しい時期でじっくりと見つめることはなかったが、のんびりカメラ散歩を楽しめる時間があると新緑の若緑の中の赤い小さな無数の花が目にとまる。これまでは秋の紅葉しか撮ったことはなかったが、立ち止まってしばらく眺めた後、初めてカメラを構えて撮影した。この花が咲き終わるとあのプロぺラのような形をした実(「翼花」)が目立つようになる。春は緑色だが、初夏から秋までには徐々に赤みを帯びてくる。子どもの頃この緑や赤「プロペラ」を集めて遊んだ記憶がよみがえる。
          




                   「ヒメオドリコソウ」




 千葉市緑区の泉自然公園の中の湿地に毎春水芭蕉が咲くのを楽しみにしている。千葉市内では他に千葉市中央区にある都市緑化植物園内の水辺でも水芭蕉を見ることができる。
   




 泉自然公園内の散策路脇にはいたるところに「ニリンソウ」が咲いている。

「ウラシマソウ」(浦島草)

2019年04月14日 | 写真

                 2019.4.14 千葉市緑区泉自然公園にて

 「ウラシマソウ(浦島草)」:初めて見る人は一瞬ドキッとして立ち止まるこの野草は、たしかにマムシを思わせるような姿をしている。ウラシマソウにはまるで「浦島太郎の釣り糸のよう」に「マムシ」に似た花の中から長い糸のようなものが伸びている。とてもよく似た野草の「マムシ草」にはこの長い糸のようなものがないので見分けることはできるが、なんとも不思議な姿の植物だと見るたびに思う。

 千葉市緑区の「泉自然公園」内ではこの野草がとてもたくさん見られる。たまたま見かけた二本のウラシマソウが「イチリンソウ(一輪草)」の花に囲まれて向かい合って楽しくおしゃべりしている?かのように感じられたので、三脚をセットしてしばらく撮影を楽しんだ。


「バイモ(貝母)」の花

2019年04月11日 | 写真


               (2019.4.9 千葉市都市緑化植物園にて)

 「バイモ」(貝母):ユリ科 バイモ属の多年草で中国原産。花の姿が編み笠のように見えることから「編み笠百合」の別名がある。薬用植物。花期は3~5月で草丈は30~80cm。葉は細長く先端が巻きひげのようになっているのが特徴。花は淡い緑色で釣鐘状に下向きに咲く。茎に咳止め、止血、解熱の薬効があり、古くから生薬として使われてきた。(生薬名は「貝母」)




 「ヤマブキソウ」(山吹草):ケシ科 クサノオウ属の多年草。山地の樹陰などに自生する。バラ科ヤマブキ属の落葉低木「ヤマブキ(山吹)」に花がそっくりなことから初めて見る時は幼木かと思うが実はまったく別の植物で、別名「草山吹」と呼ばれるように山野草である。花が同じように見えるがよく見ると「ヤマブキソウ」の花びらが5枚で「ヤマブキ」の花びらは4枚とはっきりとした違いがある。また長い枝にたくさん花をつける「ヤマブキ」とは違い、「ヤマブキソウ」は写真のように茎の上に一輪だけ花を咲かせる。足元に咲く小さな花も、写真を撮ってよく観察して帰宅してからウェブサイト検索で詳しく調べてみるととても楽しい。

花冷えの日々

2019年04月09日 | 写真


            銀杏の大木の根元に群生する純白のハナニラ




          水色のハナニラ・・・近寄って見ると花弁は6枚

                     (2019.4.7 千葉市中央区青葉の森公園にて)

 四月に入ってから花冷えの日が続いている。昨日の月曜日は関東南部で雹が降ったところもあり深夜に雷雨となった。今日は快晴だが気温はかなり低く、北関東山沿いは雪の予報になっている。

 寒の戻りのおかげで千葉市中央区の青葉の森公園でもソメイヨシノの見頃が続いている。時々風が吹くと花吹雪も楽しめるが、中心部の「さくら山」にはおよそ40種類ものサトザクラ(里桜)もあり、まだほとんどはつぼみで月末頃までは次々と咲き続けるだろう。
   

「ハナニラ(花韮)」:ユリ科ハナニラ属の多年性野草で球根植物。南アメリカ原産。星型(花弁は6枚)の純白、水色、淡い紫色の花が愛らしいが、葉っぱをちぎるとその名のとおりニラ(韮)の臭いがする。花がきれいで葉がニラに似ていることから「花韮」の名がつけられた。英語名”spring star flower”








         咲き始めたばかりの サトザクラ「シロタエ(白妙)」




陽春の千葉公園

2019年04月07日 | 写真


                           (2019.4.6 撮影)

 JR千葉駅から歩いて15分ほどの千葉公園では今が桜の盛りになっている。 例年なら3月末には散ってしまうソメイヨシノも散り始めでまだ数日は楽しめるだろう。池の周りのピンクや白の枝垂桜もきれいに咲き揃っている。この週末も好天となりたくさんの人々が花見に訪れている。
 あまりに人が多くてなかなかカメラを構えるのがむずかしいほどで、枝垂桜の下からモノレールを見上げて通りかかった車両を連写してみた。このモノレールはJR千葉駅前から千葉市街、千葉市動物公園、千葉県総合スポーツセンター、駅から離れた住宅地を巡るルートで、千葉市内の重要な交通手段になっている。




 毎春忘れずに撮影している園内の桜並木の下に群生しているムスカリの花も見頃になっていた。

「ミツガシワ」の花

2019年04月05日 | 写真

      
(千葉市都市緑化植物園水生植物コーナーにて 2019.4.5 撮影)


 「ミツガシワ」(三つ柏・三つ槲):ミツガシワ科 ミツガシワ属の一属一種の多年性山野草。日本を含めて北半球の主に寒冷地に分布し、湿原や浅い水中に生育する。草丈は15~40cmで水中に地下茎を伸ばして群生することが多い。三枚の葉が柏の葉に似ていてこれが名の由来になっている。4~8月に花径1~1.5cmほどの白い5弁の花をたくさん咲かせる。
 氷河期の生き残り(残存植物)と考えられているこの種の水生植物には他には同種の「アサザ」があり、「生きた化石」ともいわれて天然記念物に指定されている。花びらに白い毛がたくさんついているのは寒冷地で寒さを防ぐためといわれる。葉は「睡菜(すいさい)」という名の生薬となり苦味のある「健胃薬」として利用される。北海道岩内郡共和町の「町の花」に指定されている。特に尾瀬では「ミツガシワ」の根が鹿の好物であるため根の掘り起こしによる湿原へのダメージが大きく、被害が深刻になっている。