内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

引きこもる強さをもつための哲学

2020-03-22 16:39:26 | 哲学

 昨日は終日、曇天から氷雨そぼ降る一日だった。一歩も外出しなかった。今日は一転して一昨日以上によく晴れた一日だった。ただ、気温は低め。一昨日より十度低い。風もある。書斎の窓前の樹々が小刻みに震えている。その背後の青空が痛いほど目に染みる。
 プールに毎日通うことをここ十年の規則としていた私としては、それができなくなったことは辛い。でも、それは皆同じことなのだから不平を誰かに言うことでもない。水泳と買い物は別として、大学関係の職業的義務を除けば、ほとんど引きこもりのような日々を送っている私は、今回の外出禁止令のインパクトは限定的だ。
 とはいえ、外出禁止令が何週間も続くとなれば話は別だ。それなりのストラテジーが必要になってくる。水泳でここ十年間鍛えてきた体がこの禁止令によって鈍ってしまうのは面白くない。かといって、室内でのストレッチなどで置き換えるのは本意ではない。呼吸法と日常の所作に意識的に負荷を加えることで、さしあたりの数週間は乗り切ろうと思う。
 悪いことばかりではない。先週月曜日からの大学閉鎖とその翌日からの外出制限令とのおかげで物を考える時間がより増えた。それを利して思索を深めておきたいテーマがいくつかある。
 先の見えない重苦しい身体的・物理的制約は精神に悪影響を及ぼすこともできる。しかし、それはいつでも起こりうることだ。だから、それらに乱されないようにする魂への恒常的な配慮が必要だ。それこそが哲学だと私は考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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