内的自己対話-川の畔のささめごと

日々考えていることをフランスから発信しています。自分の研究生活に関わる話題が多いですが、時に日常生活雑記も含まれます。

日本から本が届く ― 源氏物語、ことばとからだ、宮沢賢治、時間の比較社会学

2021-01-07 23:59:59 | 読游摘録

 今日の昼、三日に日本のアマゾンに注文した五冊の本が届いた。いずれも文庫本だが、安くはない送料を払ってまで注文したのは、それらの本には電子書籍版がないこともあるが、紙の本を手に持ってゆっくりとじっくりと読みたいというのがその主たる理由であった。
 その五冊とは、『源氏物語 (八)』(岩波文庫 二〇二〇年)、竹内敏晴『ことばが劈かれるとき』(ちくま文庫 一九八八年 初版 一九七五年)、同『教師のためのからだとことば考』(ちくま学芸文庫 一九九九年)、見田宗介『宮沢賢治 存在の祭りの中へ』(岩波現代文庫 二〇〇一年 初版一九八四年)、真木悠介『時間の比較社会学』(岩波現代文庫 二〇〇三年 初版一九八一年)である。
 今日の採点作業を終えたあと、これら五冊を拾い読みした。源氏物語はその物語世界への沈潜を、竹内氏の本は私自身の声と姿勢と身体の動きについての反省を、見田氏の賢治論は文学作品を通じての哲学的思索を、真木氏(といっても見田氏の筆名だが)の本は時間論再考を、それぞれ私に促す。何もかも放擲して今すぐこれら五冊を精読したいという衝動に駆られる。