南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

八ッ場ダムが意味するもの

2009-10-20 17:35:10 | 政治

前原国交大臣がまるで弁慶のように仁王立ちでがんばっている八ッ場ダム問題。
50年かかっても出来ていないダムが、必要であるか否かは素人が考えても分かります。
もう工事は進んでいるから中止は出来ないの一点張りの理屈に、公共事業の特殊性が垣間見えます。

国家財政も危機的状況にあり、来年度の赤字国債発行は50兆円とも言われ始めました。
静岡県も来年度は620億円の財源不足に陥りそうだとの記事が朝刊にありました。
こうなってくると根本的に税金の使い方を変えていかないと、市も県も国も夕張状態になってしまいます。
それを象徴的に示しているのが八ッ場ダム問題ではないでしょうか。
ここで前原大臣が圧力に屈するならば、自民党政治との決別はできません。

政令市静岡でも様々な問題が起こりそうです。
これももう取り返しのつかないところまで進んでいる事業ですが、静岡駅前に新しく出来る再開発ビルの中につくられるという“新美術館”、費用は35億円と聞きました。
10年ほど前に駅南にあるサウスポット3階につくられたアートギャラリーを移設するとのことですが、35億かけなくとも10億円で素晴らしい芸術品を購入して、駅から15分の県立美術館に展示してもらうほうが100倍いいと思います。

東静岡駅広場にも多目的アリーナと称してグランシップに匹敵するような体育館兼展示場をつくる計画が着々と進行中とも聞きましたが、あのグランシップもある日忽然と現れました。
まるで潜水艦のような建物ですが、約700億円かかったといいます。
その外壁が剥がれ落ちているという騒ぎが起きました。
なんとその事実を5年間も県は隠していたとのこと、あきれてしまいます。
計画中に十分吟味しないとこんな羽目に陥ります。
多目的アリーナを仮に東静岡駅につくるとしたら、同様の施設であるツインメッセはどうするのでしょうか。

こんな凄まじい公共事業はそのまま放置して、民主党政権が実施する補正予算の停止に圧力をかけるような地方政治では、いくら地方分権が成ったとしても市民・県民は報われません。
税金を使う立場から、税金を払う立場に立った政治を心がけないと、有権者から見捨てられます。
自民党政治の2の舞を踏まないよう、地方議員のみなさんアンテナ高くしてお願いします。