朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

咲太夫死去

2024年02月19日 09時36分17秒 | 歌舞伎・文楽
人間国宝で人形浄瑠璃文楽太夫の豊竹咲太夫さん死去 79歳 _ NHK _ 訃報

1月末に咲太夫が亡くなったことを、先週くらいに知った。
文楽自体への私の関心が低下しているせいでもあるが、
根本的に言えば咲太夫に「興味がない」。

基本的に住太夫を中心に見てきており、嶋太夫はそれはそれで好きだったけど、
綱太夫は好きではない。
という中で咲太夫って、嫌いではないけど全く好きでもない人。
千歳の方がまだ面白いと思っていた。
長い間見ていない(住太夫の引退興行が最後?)から、
良くなっていたのかも知れないが。
声があまり通らず、何言っているかよく分からないオネオネしている人、という印象なんだよなあ…。

# そもそもが津太夫好きで越路はそこまでではない、という人間なので、仕方ないのではあるが。
4世竹本津大夫の熱演 野澤勝太郎 盛綱陣屋の一部 文楽

今見たら「クサい」んだけど、こういう芸もあって良いでしょう?(笑)

最近の大夫さんは、全く追いかけられていないが、
「団菊じじい」になるのも良くないので、
また文楽劇場に足を運んでみるかな…。
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それでも原発?

2024年01月06日 14時59分57秒 | 社会
志賀原発「異常なし」から考えた 運転中だったら?「珠洲原発」だったら? 震度7の地震は想定内なのか:東京新聞 TOKYO Web

# 1年位前にも、同じようなことを書いているけど(笑)

元日から震度7の地震に見舞われた。
「地震からの復旧という状況で、原発のことを言うな」
「地震を政治利用するな」的な罵声が聞こえるらしく、
妙に忖度してあまり語られていないように見えるが、
このタイミングで問題提起しなければ、また日常に埋没して惰性で流されてしまう。

やはり、特に地震大国日本において、原発は危険過ぎるのではないか?

「想定外」という言葉は聞き飽きた。
意図的に目をつぶっていたのでは、という疑念もある。
そうでなくても、人間は全知全能ではない。
「想定外」は起こり得る、というのが本当に理知的で誠実な態度ではなかろうか。

そして、原発は「想定外」が起こった際の犠牲が大き過ぎる。
それは現在生きている日本人が全滅するだけではない。
現在、意思表示を(原理的に)できない未来世代への影響も甚大。
それはもちろん、「原発」だけでなく、火力発電にせよ太陽光パネルにせよ風車にせよ、
何にだって付きまとっている。
しかしその中でも、遺伝子レベルで甚大な影響を与える、というのは大きな違いではなかろうか。
そのあたり、「世代間倫理」の論点からすると、
「今、ここにいる」者だけが有権者になっている多数決民主主義の限界だろう。
そして、自分が生きている間は事故は(確率的に)起きないだろう、と思っている老いた連中が、
メリットや利権だけを享受して「死に逃げ」しようとしている。
# 日本の「国土」や「伝統」とか言っているくせに「原発推進」と言っている人間の神経は、私には分からん。
 原発事故で国土が汚染され、日本人が死に絶えたら「伝統」もクソもないだろうが。
 自分が生きている間だけ、「国土」や「伝統」が守られていたらいいのかい?それは自己満足じゃないの?
 ちゃんちゃらおかしい。仮名で書いたらちやんちやら。

また、以前にも考えたことだが、原子力発電は「フェイルセーフ」になっていない、
根本的に拙い技術ではないだろうか。
Wikiでは「フェイルセーフ」とは
>なんらかの装置・システムにおいて、誤操作・誤動作による障害が発生した場合、
>常に設計時に想定した安全側に動作するようにすること。またはそう仕向けるような設計手法で信頼性設計のひとつ。
と記載されている。
自動車は故障すれば止まる。踏切は故障すればバーが下に降りてくる。安全な方向に設計され、作られている。
しかし、原子力発電においては、
「外部からの電力が供給される」という外力がなくなれば、外部電源喪失でメルトダウンに繋がる。
非常電源も結局は「時間稼ぎ」であり、それが失われれば遅かれ早かれメルトダウンに繋がる。

この「フェイルセーフ」が実現できていない上に、事故時の影響が甚大な「原子力発電」。
この技術は、根本的に(そして、原理的に)拙劣ではないだろうか。

そんなことを考えると、原発からの脱却は急務ではないか。

熱さを忘れない内に、
喉元にトゲを刺しておきたい。

私は、
東日本大震災よりさらに致命的な事態が発生してから
「いやあ、危ないと思っていたんだよ~」と訳知り顔するのは恥ずかしいので、
後世に顔向けできるようにするため、アリバイ作りしておきます。
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2024年、引き続きタブーは解けていくか

2023年12月31日 12時14分50秒 | 社会
2023年は、「タブーが崩壊し始めた年」と言われるのではなかろうか。

例えば旧ジャニーズ事務所。
ジャニー喜多川による性加害問題 - Wikipedia
はっきり言ってこの問題、別に目新しい話でも何でもない。
一部のメディアでは随分前から報道されていたが、
大手マスコミが利益誘導か忖度かで報道して来なかっただけの話。

或いはタカラヅカ。
タカラジェンヌに様々な負荷が掛かっていることは、別に知られていない話でもない。

さらに自民党の(旧安倍派、と限定する話でもない)パーティ券。

また、年末に出てきた松本人志の話。
まだ「事実」と確定した訳ではないが、
吉本のあまりにも早い否定は、逆に「ヤバい」という問題意識の裏返しのようにも見える。

このあたりは、
「知られてはいるけど、様々な理由で報道されてこなかった」タブーに属する話ではないのか。
その話が漏出し、報道が広がるようになったのには様々な理由があるだろう。
例えばネットの拡散力。
「今まで黙っていたけど、勇気を持って話す人に背中を押された」という傾向。

そして今尚「タブー」とされていることはあるだろうが、
それは隠されるのではなく、公開され、解けていく方向にあると思われる。
私は基本的に良いことだと考えるが、
今度は権力側マスコミが、
権力側についてだけ「それがどうした」「皆やっている」的な反応で
明かされたタブーを矮小化していく動きを見せるのでは、と危惧している。

そのあたり、マスコミの「強者に阿り、弱者を叩く」構造を踏まえて
非難されるべきものをきちんと非難するように監視していく意識は必要だろう。
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「終戦記念日」に思うこと

2023年08月15日 08時37分09秒 | 政治
宮内庁:玉音放送の原盤を初公表 音声も公開

※以前のニュースではあるが。

8月15日は「終戦記念日」。
多くの国々では降伏文書に調印した9月を「終戦」とするが、
日本では正午に「玉音放送」が流された8月15日を「終戦」と捉えていると云う。

時あたかも、麻生の暴言が飛び出している。
麻生氏、台湾海峡情勢巡り「戦う覚悟だ」 台北での講演で抑止力強調:朝日新聞デジタル

そもそも日本の戦後は「絶対に、戦争をしない」決意から始まっている。
そして、実際に戦地や銃後で血を流したのは戦争を進めた為政者ではなく、
それを黙認し、或いは称賛した国民だったではないか。

戦争を称揚し、必要と叫ぶ政治家は、自ら血を流しはしない。
実際に流すのは、そいつらを称揚している「あなた方」なのに、
何故跳梁跋扈する戦争推進者をたたえているのか。
「自分たちは関係ない」と思っているのか?
「戦争になる前に、寿命で死に逃げできる」と思っているのか?

為政者が戦争を求めるのは自然だろう。
戦争によって今までの失政が誤魔化せる。
「戦費だ」といって増税が容易になる。
国債を大量に発行してインフレになろうとも、「戦争だから仕方ない」と言える。
そして「死の商人」どもからの献金が懐に入る。

その策略に乗るのは何なのか。
与党から資金を供給され、与党を称えて野党を叩くネット活動なのか。
戦争を「一発逆転」と考えているバクチ打ちなのか。

「戦争をしてはいけない」前提が崩れつつある。
「戦争をしないために、戦争をする」とか、
「言ったもん勝ち」でしかない。

改めて、愚直に、「戦争をしてはいけない」と。
理想主義と笑われようとも、ここがスタートだろう。
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五街道雲助師、人間国宝へ

2023年07月23日 08時21分57秒 | 落語・講談・お笑い
「この名が国宝でいいのか」 落語界4人目の人間国宝・五街道雲助:朝日新聞デジタル

雲助師が人間国宝に認定された。
落語界4人目、というのは5代目小さん、米朝、小三治の各師に続く、ということ。
前の3師に比べると、知名度はかなり低いだろう。

先代の(ブラック師風に言うと「本物の」)金原亭馬生師の弟子。
色々と理由はあったようだが、「金原亭」ではなく「五街道」という亭号と言うか家号と言うかを引っ張り出してきて、
自身の弟子も真打昇進時にはいろいろと変わった亭号になっている。

以下、私自身の経験。
□初めて聞いたのはけっこう早い。
ABCラジオ「土曜名人会」(上方落語がメインだが、恐らく東京から1人くらい呼んで公開収録していたのだと思う)で、
まだ高校生だったと思うから30年以上前か。
ネタは忘れた。
けっこうダミ声で、ごついおっさんなのだろう、という印象だった。
実際にはかなり小柄な人なので、声とのギャップがあった。

□その後はテレビで見た「つづら」の印象が強い。

□定席では(トリで見ていないせいでもあるが)あまり大したネタを聞いていない。
「ざるや」の印象が強いが、
上方落語に慣れた身としては「米揚げ笊」の方が面白いと思うのであまり楽しくない。
或いは「権助魚」など。
恐らく、ホールの人情噺やちょっと変わった落とし噺がこの人の強みだろう。

□珍しいネタだから、と照れたり、客に合わせてセリフや設定をいじったりしない人、というイメージ。
きちんとネタを深掘りし、きちんと伝える人なのだと思う。

□芸風は古風なのだが、
ホームページを始めたのは落語界でも早い方だと思う。
師のホームページはかなり情報が充実しており、よく読んでいた。

□自伝本があるらしいが、絶版になっているようだ。これを機に再販して欲しいところ。


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