信長好んだ竹相撲を再現 7日、神社氏子ら奉納 滋賀・近江八幡
京都新聞
竹相撲の様子を描いたイラストを手にする東さん(近江八幡市安土町下豊浦)東家に伝わる竹相撲の竹で作ったとされる花入れ
滋賀県近江八幡市安土町一帯で7日に行われる「あづち信長まつり」で、信長が好んだとされる当時の相撲を地元の神社の氏子が再現し、初めて奉納する。「安土とゆかりの深い相撲でまつりを盛り上げたい」と意気込んでいる。
まつりでは、よろい姿で織田信長や徳川家康を演じる武者行列が安土城跡一帯を練る。途中に一行が参拝に立ち寄る新宮神社(同市安土町下豊浦)の氏子が企画した。
地元に残る古文書には、信長が城下の力自慢を集めて行った相撲の伝承が記されている。1本の竹の両端を抱えて押し引きして勝敗を決める「竹相撲」という形式で、互いに引かない好勝負をした2人に、信長は「東」と「西」の姓を授けたという。
その東家の子孫とされる氏子総代の東康彦さん(67)宅には当時の竹相撲で使った竹から作った花入れが伝えられている。
東さんら氏子は、まつりを盛り上げ、地域おこしにつなげようと、新宮神社に集まった武者行列一行の前で竹相撲を演じ、信長から「東」「西」の姓を授かる様子を再現する。東さんは「まつりは地域の歴史を紹介する絶好の機会。多くの人に知ってほしい」と話している。
武者行列は午前11時半ごろ新宮神社に到着する予定で、参拝後に竹相撲が演じられる。まつりは雨天中止。